朝に台所に行くと母親は、いつもと変わらぬ様子で朝食の支度をして居る。祖父は既に朝食を終え店に行ってる、普段通りの朝だ。
流台で洗い物をする母親の後ろ姿を見ながら、いつもの様に朝食を食べ始める。
とは言うものの、僕の頭の中には夜中の母親の行動が浮かんでいる…長く続く廊下には所々に小さな豆電球が灯り、母親の姿は影の様に見える。使用人の部屋の前に佇む…母親。暫くして入り口の戸が開き部屋の灯りが母親を映し出す、それまで下を向いて居た母親の顔が灯りの方を見る、その母親に影が近寄ると廊下に立つ母親に手が伸び、母親を招く様に母親の手を取る…母親は静かに部屋に入り廊下に射していた灯りは消え元の暗さに戻る…その後に部屋の中で繰り広げられた事に想像を膨らませ、何時間ぐらい母親は使用人の部屋に居たのだろか…目の前で洗い物をする母親の着衣の中を想像しながら、母親は使用人の前で着衣の中の熟した肢体を露にさせ、首筋から流れる様な肩筋、背中、腰から丸く膨らんだお尻、太腿から足首に至るまで使用人に更に身を任せて行ったのだろうか…そんな想像に駆られながら朝食を終わらせる。
二人の関係を必ず見届けてやろう…僕は、そんな気持になり、その日から母親の行動や使用人の行動を注意深く見るようになった。 学校が終わると、出来るだけ早く家に戻るようになり…二人に着かず離れず少し距離を置いて様子を伺う…そんな日が過ぎて行った、ある日に…