どうやら真夜中に目覚めてしまったらしい・・・
夏休みに行った海水浴場での出来事。昼間の海水浴で疲れてしまった私
は、まだ両親や同行の店員
が酒を飲んでいる間に、一人だけ先に床についた。夜中に目覚めかかると、隣
には母が、その隣には
父が寐ていた・・・
「まだ夜なのか」とおぼろげな意識の中で寝返りを打つ。その時、隣に寐てい
る母も少し動いたような
気がした。 母はうつ伏せになり、顔を父の方に向けている。母の姿を見て安
心した私は再び
眠りにつこうとした。その時・・母が「うっ・・」と小さく呻いたような気が
した。母の体は薄い
夏布団が掛かっていて見えない。やがて、私の目が暗闇に慣れてきたら、母の
様子が普通でない事に
気が付く。母は眠っていない、母の押し殺したような「うっ・・」という声が
再び聞こえてきた・・・
「母は体調が悪いのだろうか」と気になってきた私は、しばらく母の様子を観
察する事にした。
当時の母は40歳を越えたあたりの年齢。遅く生まれた私はまだ幼稚園児であ
る。父と一緒に商店を
経営する母は近所でも評判の美人で、体は少し大柄である。今思うと、当時の
母は腰の張りなどが
豊かで男好きのする体だったと思う・・その母が隣で何やら苦しそうに呻いて
いるのである・・
うつ伏せに寐ながら、苦しそうにしている。 母はうつぶせのまま、父が寐て
いる方に向けてい
た顔を正面に戻した。母はあごを枕の上に乗せた。 観察すると、母の顔はい
つもより赤みが差して
いる。「やっぱり苦しいのだろうか」と私は思った。
母の事が気になって起き上がろうとして、体を起こしかけたその時・・・・・
部屋の暗さに慣れてきた私の視線は、隣室を隔てる襖に釘付けになった。閉
まっていた襖が少し動いたよ
うな気がしたからだ。私が気が付かないふりをしていたら・・今度は、はっき
りとわかるくらいに襖が
動いた。同行した店員が寐ているはずの部屋を隔てる襖は少し開いてい
る・・私は寝たふりをしながら、再
び襖の方を見る・・・そこには・・・・僅かに開いた襖の向こうには人の気配
が・・
襖の向こうにいる人が、海水浴に同行した住み込み店員だという事はすぐにわ
かった。父は母の隣
に寐ているから、そこにいるのは、昼間は父の商店で働いて夜間は大学に通う
S以外にはあり得ない。
母の方に目をやると、母の顔は眉間に皺を寄せて、額にはうっすらと汗が見
える。その表情は苦しそうで、
息づかいも荒くなっている。時々、母の体は俯せのまま夏布団の下で微妙に動
く・・そして・・
今やはっきりとわかるような感じで「うっ・・・・あっあっ・・」という声を
短く発している。
はじめて聞く奇妙な声・・少しずれた夏布団の下で身を固くしている母の
体・・押し殺したような声・・
「あっあっ・くっくっくっく・・」という声の間隔はだんだんと短くなっ
た。母の手は布団の下で見え
ないが、母の肩は小刻みに震えている・・やがて母は・・体全体をくねらすよ
うな動作を見せ始めた。
私は寝たふりをして横目で母の顔を見る。これまで見た事もないような母の表
情があった・・
今の私ならそれが快楽にふける表情だとわかるが、当時の私には理解できない
母の姿・・私は幼いながら
好奇心のままに母を見続けた。
母の額から汗が噴き出して・・瞳はきつく閉じられている・・顔を乗せていた
枕はいつの間にかどけられて、
今や母の顔は敷き布団に直接乗せられている・・母は時々父の方を見て、すぐ
に顔を戻す。その顔は、苦しい
だけではないような恍惚とした表情に変わった・・ 隣の父は、時々鼾をかき
ながら熟睡している様子だった。
その時・・ゆっくりと襖を開く音がして、襖は5センチぐらい開いてしまっ
た・・そこには、浴衣姿の
住み込み店員Sの姿が見て取れた・・その瞳は、くいいるように母の布団を見
ている・・
母は、布団の下で相変わらず「身をくねらすような動作」を続けている、40歳
の母の体は、俯せのまま腰のあたりを
上下させている・・肩の辺りの小刻みな振動はさらに激しくなり、ついに母は
「ううううっ・・」という呻き声
共に体を硬直させた・・次の瞬間には、一瞬だけ父の方を見る・・はだけた掛
け布団の脇から・・母の手が
腰の下に突っ込まれているのが見える・・その手は小刻み動いて・・一時も
じっとしていない。
やがて「ぐぐぐっ・・ハァー」という呻きとも溜息とも付かない声を出し
て、母は仰向けになった。
体を捻ったとき、一瞬だけ母の姿態が見えた。母は宿に備え付けられた浴衣を
着ていたけど、胸のあたりは
はだけていて、襟元から母の乳房が見えた。母が薄い夏布団を掛け直すとき
に、汗ばんだ母の臭いがした。
夏なのにその日の夜は涼しくて、母だけ汗をかいているのが不思議
だっ・・・・
仰向けになった母は、布団の下で再び奇妙な事を始めた。 母の布団は、今
度ははっきりと見えるように
動いている。上下に波立つような動きが、下腹から股間にかけて続いている。
まるで・・痒いところを掻くような
動きである・・・ 布団の上からよく見ると、母さんの手は股間に置かれ
て、その手が一時も
静止せずに動作を続けている。 その動きに合わせるように、母は腰をくねら
せる。息づかいは更に激しくなって、
今や隠す事が出来ないくらいに悶えているのだ・・
「あっ・・あああ・・あっ・・ああああ」押し殺したような声は僅かの間も止
まらず、母の体は布団の下で
くねくねと動き続ける。 うつぶせの時にはよく見えなかった母の顔。今は
はっきりと横顔が見えて、その
きつく目を閉じた表情は、必死で何かに耐えているような感じがした。
腰を横に捻ったり持ち上げたりして「母さんは気が狂った」と思える程に動き
続ける・・・その時・私は
本能的に「いやらしさ」を感じたのでした。だらしなく口を半開きにして声を
出し続ける母。顔全体を左右に振るようにして
悶える母・・汗を吹き出しながらも「気違い」の様な動作を続ける母・・私は
目を背けたくなって顔を正面に向けました・・その時・・