小学校から高校卒業まで12年間住んでいた街に、転勤でやってきた。
実に四半世紀ぶり。
この街を出て行くときは、両親と兄貴と4人だったが、今回は、妻と子供たち2人の4人だ。
この街には思い出がいっぱいある。
その中でも、一番の思い出は、処女と童貞を捧げ合った初カノとの思い出だ。
初カノの実家は覚えてるし、引っ越してなければまだしこにあるだろうが、発カノは嫁いでて、実家には居ないだろう。
昔、住んでいた貸家に行ってみた。
四半世紀の時を超え、あの頃のまま佇んでいた。
道路から二番目のあの家で、幼少期を過ごしたっけ…鮮やかに思い出が蘇った。
初カノの実家の前を通ると、まだ、初カノの名字が表札にあった。
あの部屋で、友場tら期の両親の目を盗んで、愛し合ったっけなあ…
あまりじっと見つめてると怪しまれるから、足早にそこを離れた。
途中、女子高生を連れた中年女性とすれ違った数秒後、ハッと脳裏に初カノの面影を感じて、振り返ると、懐かしい背中が遠ざかり、そして、初カノの実家の方へ消えていった。
初カノ、女子高生の娘さんがいるのか…俺は、今更初カノの平穏をかき乱したくないから、二度とこの界隈には近づかないようにしようと思った。
途中、初カノと初めてキスした公園を横切り、初カノと最後のお別れセックスをした、川沿いのラブホを眺めて帰ってきた。
初カノの初々しい裸身、思い出した。
少しムチッとした育ち盛りの女子高生らしい身体で、乳房もはちきれんばかりに発育して、まるで、男に抱かれるために育ったような裸身だった。
乳房を揉み、そしてオマンコを舐めた。
初カノのオマンコは、生まれて初めて触れたオマンコだった。
ピンクの裂け目に、鼻血が出そうなほど興奮したのを覚えてる。
お互い高校2年になったばかり、16歳同士、震える手でオマンコを広げ、舐めた。
少ししょっぱい愛液、コリッと尖ったクリトリス、覚えてる。
初カノの拙いフェラ、でも、一生懸命で愛を感じた。
コンドームを被せて、ゆっくり入れた。
なかなか入らなくて、試行錯誤してるうち、グリッという突破感を伴いながら、一気に入った。
痛がる初カノだったが、ニコッと笑ってた。
俺と一つになれて嬉しいって、涙を流した初カノを忘れられない。
元々、大学進学でこの街を離れるから、初カノとは別れが来るのには変わらなかったが、父の転勤でこの街を離れたから、帰省することも無くなった。
完全に縁が切れることが確定した二人は、川沿いのラブホで最後のセックスをした。
正常位で抱き合って、キスしながらずっと泣いてた。
残りのコンドームを使い切る勢いで、この日は4回射精した。
「もう、いいよ。十分だよ。帰ろう…」
初カノとラブホを出た。
俺は3月上旬に、初カノに見送られながら、大学のある街へ引っ越した。
「家の引っ越しの時に一度戻るけど、連絡はしないよ。今日でお別れだ。元気でな。さよなら。」
「うん。さよならは一度でいいもんね。元気でね。さよなら。」
初カノに別れを告げた3週間後、家の引っ越しのために舞い戻った。
初カノに連絡はしなかった。
トラックに荷物を積んで、父の運転する車に乗るとき、電柱の陰から俺を見てる初カノに気付いた。
車に乗り込む前に、初カノに手を振った。
初カノも手を振って、微笑んだ。
あれから四半世紀の時が過ぎ去った。
初カノへの思いはあれど、今はそれぞれ違う道を歩いてる。
そして、その道のりは二度と交わることはない。
初カノが結婚して女の子がいることは確認できた。
それだけで十分だと思った。
今夏、思い出の地に再び戻ってきたから感傷に浸ってるけど、そうじゃなければいつか忘れてしまうだろう。
初カノは、俺のことなんか忘れてるかもしれない。
だから、二度と初カノの前に姿を現してはいけないんだ。
そう言い聞かせる俺だった。