バブリーな両親のおかげで中学2年から大学で地方に流れる
までの6年間はとあるタワマンの住人だった。タワマンには
変な身分制度みたいなものがあって高層階が上級住民、下層階
は低級庶民、中層階が中流みたいな感じでエレベーターも高層階用
中層階用、下層階ようと別れていて、実際、高層階用エレベーター
は低層階、中層階には止まらず通過、というか、ボタンが
なかった。幸い、うちは高層階域にあったので引っ越した当時は
そういう大人の事情知らずにいたが、僕の希望で高校は公立にしたのに
「あの子、高層階なのに公立校なんですって」という声を耳に
して、いや~な気分になった。母が、何故か最上階の夫人と仲良く
なって、行き来が始まっていた。最上階の夫人は本当に上品な感じで
セレブの嫌みがなく僕にも気軽に話しかけてくれたりしていた。
中学生の頃から素敵な人だなとは思っていた。オナニーで
上り詰めるときその夫人を思い浮かべたりするようになって、
なんとなく、漠然と、僕の童貞はこの人に捧げることになりそう
という予感がするようになった。とりたててむしゃぶりつきたい
という感じではなく漠然とそう思ったのだった。
高校二年の夏休み少し前、母が父の出張先に付いて行くことに
なって、一週間ほど一人になることになった。その母が出かける
ということで見送りに地下の駐車場まで降りて行った。と、
そこへ最上階の夫人が車をおりてたくさんの荷物を抱えて帰って
来たのだ。母と少しの間立ち話をして別れる時、母が言った。
「私の見送りはここでいいから、サキさんの荷物もって
あげて」と
そんなこんなで、荷物をもって最上階まで荷物をもっていく
ことになった