大学に入った時、俺(まさし)も友人の彼(なおし)も
間違いなく童貞だった。中学、高校と一緒にすごし、惚れた
はれたの話もザックバランで、二人とも同じ女の子に惚れた
りして譲り合っているうちに誰かにもっていかれるようなドジ
なことやって慰めあった。性欲の高まりは同じようで、夏に
なったら旅行に行って旅先で童貞とおさらばしようと決意し、
夏休みの前半はアルバイトに精を出して資金を作り、後半の
10日くらいで北陸方面に旅行しようということになった。
なぜ、北陸に決めたのか定かではなかったが、とにかく旅先で
女をひっかけ、セックスさせてもらうというのが目標でその他は
あまり考えず出発した。金沢、福井、能登と電車を乗り継ぎ
都度宿を行き当たりばったりで決めていったので女との出会いも
そんなにないまま3日が経ったころ、なおしが「このまんまいっ
たら女と出会ってセックスさしてもらって童貞卒業なんて無理
じゃんと言い出した。もし、今夜も女と縁がなかったら、一度
オナニーして射精しないとガマンできないと言い出す始末だった。
正直、俺も旅行中のセックスに備えて禁欲していたので、そろそ
ろ限界という感じだった。行き当たりばったりに降りた駅は天橋立
が近いという駅で、宿を決めるにあたって、とりあえず駅からす
ぐの土産物店を兼ねた喫茶に入り喉を潤しながら宿決めについて
相談した。その話を店番のおばさんに聞かれたのか、会計をしてる
ときに「今晩の宿、探してるんけ?」と聞かれた。そうだと答えると
おばさんはニコニコしながら、もし、よかったら、ここの二階、民宿
やってんね。今晩は大阪からのOLさん二人しか予約はいっとらんけん
夕食券朝食兼付きで一人3500円でどや、と勧められやすさにつられて
OKしてしまった。結果、これが大正解だった。なんと、もともと
この店の二階二つしか部屋がなくて、隣とのしきりはふすまのみ
という信じられない作りだった。一旦部屋に行き、荷物を置いて
隣の部屋の様子をうかがったがまだ、来ていないようだった。
なおしも俺も大阪からのOL二人連れってどんなかなと想像に胸が膨らみ
股間も穏やかではなかった。食事券をもらって道路を挟んではす向かいの
食堂に入り民宿指定の夕飯をたべはじめたころ、二人連れの女性が入って
きて斜め横の席で民宿の食券を出してこれでお願い、それからビール
もねと賑やかに会話を弾ませていたのは、歳のころは25,6のちょっと
ケバイ系がかった二人だった。こっちもビールを何本か空けほろ酔い
気分で食事していたが、二人の女性の会話内容が聴こえて、間違いなくあ
の二人が今夜隣に泊まる二人連れだと確信した。正直言って、大阪のOL、
どっちも俺の趣味じゃなかった。しかし、なおしは飢えていたのか、俺は
どっちでも大丈夫だがお前はどっちがいい?ともうやれる前提で話してきた。
女性の方の会話でも「今晩、お隣は東京からの大学生さんやからあまり刺激
せんようになって、なに? あのおばはん。」というようなのが聴こえてき
たりしていたんで、もう間違いなかった。食事が終わり、ビール代を
清算しているところで、OL二人組に声をかけられた。「あんた
ら、今夜あの店の二階泊まる学生さんかい?」と聞かれどぎまぎしてると
もう一人が「うちらも今夜そこなんで、よろしゅうな」と。俺らは
ただ、はい!と答えることしかできなかった。俺らは真っ直ぐ宿に帰ったが
OL二人は、まだ飲み足りひんと、お酒とつまみ買って帰るからと食堂前で解散
して別れた。部屋に戻った俺らは、どう思うあの二人。どう見てもも年上の
バリバリ、ヤリマンって感じじゃん。と話し合った。なおしもあまり気乗りしな
いような口ぶりだった。ということで、今夜もなにもなさそうだなという結論に
達し明日はどっちへ行こうかと地図を広げ始めたところで
お隣の二人連れがかえって来たようだった。二人は、カンパーイ
とか何度もやって盛り上がっていた。こそこそ話していたかと思うと突然ギャハ
ギャハと笑い出したり、大阪の女は下品だと二人で顔を見合わせて
いた。ふすまの建付けが悪いのか部屋の隅から隣の部屋の光が漏れていた。
俺はよせといったのだが、なおしはちょっと覗いてみるといって目を隙間に近づけ
た。なおしはくぎ付けになったように硬直した。何を見たんだと興味がわき、変わ
れと手で合図したが変わってくれる気配がないので、無理やり引っ張り
彼をどけて俺も覗いた。なんと、二人とも寝巻に着替える前だった
のかブラとパンティーしかつけてない姿で座り、缶ビールを片手にうちわで
パタパタ。およそ色気などなく、いくら飢えた童貞の俺も興ざめだったが性欲の
つよいなおしはしれでも刺激を受けたようで、もう、おれ我慢できねー。
一度出すわ。とペニスをしこり始めてしまったのだ。なおしは
すぐにハアハア言い出しやりてー入れてー出してーとうめくように声を出して
しまった。その声が隣に聞こえてしまったのだろう。急に会話がやんだ。
そして、ふすまがしずしずと開いた。二つの顔が立てに並びこちらの部屋の中を
なめるようにみまわすと、上の方の顔が言った。「あっら~!
真っ最中だったのね。ごめんね。」俺は股間むき出しのなおしを隠すようにすわり
なおして、「な、なんです。いきなり」というのが精一杯。ようやくなおしも気づき
ガバっと起き上がってパンツを上げた。下の方の顔が言った。
「なんですったって、あんな声出されちゃったらねえ。」
「あんたたち東京の学生さんなんでしょ。もしかして童貞卒業旅行?」
といきなりズバリ。彼女たちが俺らの部屋に入ってきちゃって、ビールや酎ハイで乾杯
しあって、盛り上がってしまい、ふと気づくと、なおしときよみと呼ばれて
いた女性が後ろの壁に寄りかかるようにして抱き合ってて、きよみの
手はなおしのペニスを握っていた。俺のとなりにいた女、ゆかりと言っていたが
彼女が、顎であれ見ろというふうな合図をくれたので振りかえってみた。
ゆかりは「はじめはこの組み合わせでいいよね。」というと、ゆかりは俺に抱きついて来て
床面にに倒されてしまった。抱き合っている間に着ているものは次々脱がされ
ていったが抵抗できなかった。なおしは俺と反対向きに寝かされきよみがなおしの
腹の上にどっしりすわって腰をゆっくり振っていた。なおしの勃起ペニスが
宙を仰ぐように直立していた。きよみの手がそれをじらすように下から上に
さすっていたのがわかった。そして俺のうえにはゆかりが同じように船をこぐ
ように腹に陰部をこすりつけていた。きよみがなんか、変な声で、
「そろそろ、入れちゃおかあ。ゆかりの方どお?」
「こっちも行けそうだわさあ、じゃ、いこかぁ~」女二人の
掛け声が妙にエロいなと思った時、ペニスの先っぽが何かに包まれ
じわじわと何かに収まっていく感じがした。ゆかりが耳元で言った。
「童貞ペニスちゃん、しっかり入っちゃったよ。これで、出しちゃったら、
もう、完全童貞卒業だよ。」ゆかりが急にもだえるように変な動きを
始めたかと思ったとき、ペニスの先端がさらになんかに吸い付かれ敏感な
ところを強烈に刺激された感じがして射精をこらえられそうもなく
なった。俺は、情けなくも「で、出ちゃうよ。ガマン、ガマンできないよぉ~」
と泣き声みたいな声を出してしまった。ゆかりは言った「いいわよ、出して、
いっぱい出して、ガマンしないで思いっきり出して~~」と押し殺したような声で
ささやかれ、俺は果てた。尻の筋肉のビクンビクンがなかなか止まらず
気持ち良すぎて失神しそうになった。なおしの方も、きよみにのっかられて
下であえいでいた。間もなく、「えぐぅっ、えぐぅ、えぐ~~ぅ!」
とつぶれたような声を上げてガクッとなりしばらくビクンビクンしていた。
興奮がおさまると女たちはいったん離れたが、入れ替わって、今度はきよみが俺の方に
きて抱き合い、ペニスの出し入れを繰り返し絶頂を何度かあじわうこと
となった。翌朝は、何事もなかったかのように身支度して食堂に一緒に行った。
店番のおばさんが女性二人に、ゆっくり楽しめたかい?と意味深な笑みを浮かべて
聞いたのに対し、ゆかりが、「も、最高!」と笑って返していた。俺となおしは
すっかり精気を抜かれたようにぼ~っとした感じでいた。やはり、店番さんが、
「だいぶお疲れのようだねえ。もう一泊してくかい?二泊目は3000円でいいよ」と
いうのでいわれうまま、二泊目の手続きをして、食堂に向かった。
彼女たちは食事のあとは三方湖の方に行ってみるといってそそくさと
出かけてしまった。一夜限りのアバンチュールで二人同時に童貞を卒業できたなと
喜んだ。後年、6,7歳年上の女性に童貞を処理してもらうのが一番いいという
話をきいて、そうなんだなと当時のことを思い出した。それにしても、あのとき、
コンドームとか使わずによく妊娠したり病気に感染したりしなかったなあと
見ず知らずの女性との初めてのセックスを振り返った。