周りの友人は中学で初体験を済ませた奴や、高校入学早々に済ませた奴ばかりだった
俺は一人取り残されたような気がしてちょっと焦ってた
あの日も近所に住むお嬢様系の美人なお姉さんがいる家の犬を撫でていた
よく学校帰りにそこの犬を撫でまくってたのでお姉さんとは顔見知りだった
犬を撫でているとお姉さん(確か一回りくらい年上)が出てきて雑談をした
彼女出来た?とか部活は?なんて話をしてたんだ
家族ぐるみの付き合いがあるわけじゃなかったので、思い切ってお姉さんに相談してみた
「周りのみんなはもう初体験を済ませてるので、まだ童貞の俺はよく揶揄われてる」
「いつかは経験する日が来ると思うけど、毎日精神的にとても辛い」
「相手は誰でも良いと考えてるわけじゃないので、やはり初めては好きな人と経験したい」
「お姉さんは俺の初恋の人なので、俺を大人にしてもらえませんか?」
ダメ元で言ってみたんだ
ちょっと渋った顔してたし、少しの間沈黙が続いたので諦めかけた
「…あのね?男の子だからそう言う事に興味があるのは分かるけど、私みたいな年上じゃなくて同年代の方が良いんじゃない?」
「やっぱり俺みたいなガキじゃ嫌ですよね…すいません」
「好きでいてくれるのは嬉しいよ。でも本当に私で良いの?後悔しない?」
ビックリしたね!
まさか真剣に考えてくれると思ってなかったし、断られる前提で言ってみたんだから
それでそのまま家に上げてもらい、お姉さんに色々教えてもらいながら無事に童貞卒業しました
残念ながらお姉さんと恋人にはなれなかったし、それから数日後には結婚して引っ越して行っちゃった
もう十年以上経ってるけど今でもはっきり当時を思い出せるくらい嬉しかった
つまらない一人語り失礼しました