何年か前、夏休みの大学の見学会で、母と一緒に東京に行った時です。
そのホテルの部屋でのことです。母は夕食で一人でワインを飲んで、
頬も耳も紅潮させてていました。それも理由なのでしょう。
僕が部屋のトイレから出てきたら、母がベッドで洋服を脱ぎ始めていました。
母のスリップ姿を正視できなくて、どこを見たらいいのか分かりません。
「お風呂、先に入る?」母は僕に聞きました。
「後でいいよ。」
「じゃあ、お先に・・・。」母は身をよじるようにして、スリップを
脱ぎ始めました。僕はびっくりしてTVを見ている振りをしましたが、
視線の縁に母の姿が映り、どうしても気になります。
男としては気になるのです。身体をひねって絶対見ない振りをしました。
ところが、母に声を掛けられたのです。
「あんたも、汚れ物はここに入れちゃって。」
僕は、つい身体の向きを変えて見てしまいました。母は裸でした。
かろうじて太腿のあたりに白い袋があり、そこにブラを畳んでいれていました。
「うん、分かったよ。」
僕はテレビの方を向きました。母の裸が残像のように目の前にちらつきました。
見てはいけないという禁忌もあって、母の乳房が僕を動揺させていました。
そのうち母が僕の後ろをヨロヨロ歩いていきましたが、母の格好は分かりません。
風呂場のドアが閉まる音を聞いて、僕は、やっと一息つきました。
緊張感が緩み、引かれるようにベッドの上を見に行きました。白い袋がありまし
た。
そこにはブラウスに隠すようにいれてあった生暖かい母のパンティーには、おしっ
この
匂いに混じって、白っぽいヌルヌルした汚れも匂いを放っていました。
僕は手に取っていました。
「ねえ、お母さんの歯ブラシとってくれる? これ硬いのよ。」
振り向くと、母はスッポンポンで立っていました。ヘアだけを手で隠していまし
た。
僕のしていたことは分かっていたのでしょうが、叱りませんでした。笑っていまし
た。
その日、間違いなく母はワインで酔っていたのです。東京で浮ついていたのです。
母の身体を洗ったことは、その日以来一度もありません。
これからも僕のペニスを洗ってくれることもないでしょう。