兄とのこと、告白します。
読む方がどう思われようと勝手ですが
これは実際にあった話です。
私は現在大学4年、25歳の兄がいます。
兄は大学を卒業した後就職し、実家からも
私のいる場所からも遠い土地に配属となり
ました。
私と兄は、今まで普通の兄妹として育ち、
お互いを男と女として意識する事もなく過ごして
きました。あくまで、純粋な兄妹としてです。
近親相姦なんて、とんでもない。以前の私は、とても
そんなことなど考えられませんでした。考えただけでも
鳥肌が立ったくらいです。
兄は私にとって自慢の人でした。妹の私が言うのもなんですが
成績優秀、品行方正、容姿もすっきりと整って、きっと陰で兄を
慕う人は多かったのではないでしょうか。ただ、隙がなく、人を
簡単に引きつけない、どこかしら冷たさみたいなものもあり、妹
でなかったなら、そんな気軽には話し掛けられるような人物では
ありません。
ですが、そんな兄も妹である私には大変優しく、私も幼い頃から
悩み事があれば、親よりもまず兄に相談していました。
私は、そんな完璧な兄を常に尊敬していたんです。そこに恋心など
あるはずもありませんでした。
でも、私が高3の時、夏休みで帰ってきていた兄は私を受験勉強
の気晴らしにと一緒に花火大会に連れて行ってくれました。
まぁ、そのロマンチックなシチュエーションの影響もあって、私
とんでもないこと口にしちゃったんです。
「ね、私、お兄ちゃんの彼女に見えるかな。」って。
言い終わった後、とても後悔しました。何て馬鹿なこと言ったんだ
ろうって。すぐに「冗談よ、冗談。」って付け加えました。
顔から火が出るようでした。
(もちろんその時は兄に特別な思いなんてなかったんですよ。)
笑って返してくれるかと思ったら、「お前、冗談でもそんな
馬鹿なこと言うな、今後一切。」と真剣に怒った様子で返されました。
ただの冗談のつもりがそこまで真剣に怒られるなんてと、とても心外
だったのを覚えています。
今思うに、それから私と兄の関係がどこかしらギクシャクしたものに
なってしまったと思います。表面上では以前のように仲の良い普通の
兄妹でしたが。何か見えない壁がありました。
それから、兄の異常なほど頑なな態度が気になって気になって、
いつの間にか、一人の男性として意識するようになってしまいました。
私はそんな自分が汚らわしくて、ひどい自己嫌悪に陥った時期もあります。
あの兄を、そんな対象で見るなんて。
私も無事希望の大学に合格することができ、新しい環境に慣れるのに
精一杯で、しばらく兄とのことは忘れていました。しかし、休暇になり
実家に帰ると嫌でも兄との思い出が甦ってしまいます。お盆、お正月とも
なれば、実際に兄と顔を合わせることにもなります。嬉しい反面、その
原因を考えると自己嫌悪です。変な気持ちが起こらないように、私は次第に
兄を避けるようになっていきました。
社会人になり、ますます凛々しくなっていく兄。
兄の彼女となるだろう人がどんなに恨めしかったか。
月日も流れ、3年の終わりともなると、就職活動の時期に
入っていきました。その相談もあって、私は何年かぶりに
兄と親しく話すようになりました。そんな私の態度が嬉しかったのか
兄は異常に喜んでくれて、だんだん、以前のような仲になって
いきました。兄への思い、それはきっと、はしかみたいなもの
だったのだろうと思い、私自身その気持ちも薄れていきました。
が、ある夜、兄と一緒に食事に行った時、何だか良い雰囲気になり
店を出た後、一緒に少し夜風にあたることになりました。
腕を組み2人並んで歩く姿は、傍から見ればまるで恋人同士そのもの
です。頭の隅でそんな事を考えながら、歩いていると、兄が急に
本当に急に、「な、俺、みゆきの彼に見えるかな。」って
言ったんです。あの時私が言った言葉そのままに。
一瞬頭の中が真っ白になりましたが、すぐに冗談交じりで、「ほんと
知らない人が見たら、恋人同士にしかみえないよ。」って答えました。
私は笑って答えたんですけど、その時の兄の表情は硬く強ばって
私の顔を真剣な面持ちで見つめ返してきました。そして、突然
抱きしめられ、あの真面目な兄からは想像もできないほど、激しい
キスをされました。私はこの年まで男の人と付き合ったこともなく
まさにこれがファーストキスだったわけです。その相手が実の兄に
なろうとは思ってもみませんでした。
初めての唇の感触、そしてそれが兄だという後ろめたさ。
ましてや、あの冷静で潔癖な兄がこんなことをするなんて、想像もできま
せんでした。初めて、兄の中に燃える獣のような男を見てしまったのです。
正直、ショックでした。でも、反面、嬉しい、このまま兄に抱かれたいと
いう、もう、まさに異常で変態とも思える感情が湧きあがってきたんです。
兄に強く抱きしめられながら、私は力が抜けていきました。
その時、兄もこんなことするんだなぁと妙に驚いていたのを覚えています。
ただ、私の中に理性が残っていましたし、兄も途中はっと我にかえり
私たちはキス以上のことには及びませんでした。
気まずい空気が流れましたが、私が「25にもなって、まだ妹とじゃれ
あう気?もっと大人になりなさい。」と冗談を言ったことで、その場の
空気はほぐれました。ただ、私の声は自分でも良くわかるほど震えて
いましたけど。兄は一言ごめんと謝り、そのまま私たちは兄のマンション
へと帰りました。
その晩は眠れませんでした。
唇の感触、思っても見なかった兄の激しい振る舞い。
そして、あってはならない、兄とのキス。
あの時兄はどういう気持ちだったのでしょう。
いいえ、今まで兄は私をそんな目で見ていたのでしょうか。
男と女、行き着くところは肉体的な関係です。私は恐くてたまりません。
でも、心のどこかでそれを望む私がいるんです。異常ですよね。
そのこと以来、また兄への思いが膨れ上がってきました。
このままいくと、本当に近親相姦になりかねません。まさか自分
がそんなことをするなんて、です。
なぜ兄は私の兄として生まれてきたのでしょう。
いっそ、他人であれば良かった。苦しすぎます。気が変になりそうです。
就職活動でも頭が痛いのに、こんなことで悩むようになるなんて。
そのこと以来、兄の態度が変なんです。兄としてではなく、一人の
男性として私に接してくるようになりました。吹っ切れたのでしょうか。
私はどうすればいいのでしょう。ダメだとわかっていながら、結局は
兄とひとつになることを望んでいるんです。変態です、この考えは。
あぁ、私は異常です。苦しい。
滅茶苦茶な告白分でしたね。
読まれた方、ごめんなさい。
それにしても、世の中には近親相姦で悩んでいらっしゃる
方が多いんですね。驚きました。私たちだけかと思って
いたんです。
ただ絶対に私は近親相姦にはならないよう、自分にブレーキを
かけるつもりでいます。でも、自信はありません・・・。