去年の秋ごろからの話。
緊急事態宣言が明け、でも自粛生活を強いられる生活になった家族の変化。普段なら毎日のように母が買い物に行っていた。それが買いだめやまとめて買うことが多くなり車を使う。
初めは家族3人で行っていたが面倒になったのか父は行かなくなり母と2人。僕が運転、母が助手席。仮に横に座る女性が彼女で、助手席に座る彼女の太ももやスカート、シートベルトが胸を…だったら楽しいのになんて思っていた。現実は母親。嫌じゃないけどつまらくて刺激がない毎日に拍車がかかるだけと思っていた。
そんなウチの家は仮面夫婦。家族仲は良いけど親はレス。父は母の前でこそ女性を褒めたり見たりしなかったけど最近はテレビでかわいい子や若い子に釘付け。街に家族で出かけた時もこっそり僕にあの女性かわいいななんて耳打ち。母にはまったく興味が無くなったんだろうなと実感。
ある時、母の服装にドキッとした。薄手のレギンスにスカート、あるいはパンツを履いたりニットを着るようになって体のラインが分かるようになってから女として意識するようになった。密室で母と2人、口実は買い物で怪しまれずに母とデートできた。そんな距離感・想いの中、父が外出した真昼間に母から映画でも見ようかと誘ってきた。そのときは何故かただ映画を見る、という気が何となくしなくて身を任せてみた。その日もいつもと変わらず母はレギンスにパンツ。カーテンを閉めている姿にドキドキ。その後ろ姿に抱き着こうかとも思った。部屋は真っ暗、カーテンの下から光、薄暗い部屋にソファに2人で寄りかかり机の上にはコーヒー。少し官能的な映画だったから、母を横目に喉も乾いていないのにコーヒーを飲んでチラチラ、勇気を出して肩を抱いて自分に引き寄せた。なに?と言われて顔が合った時近付けると母は自然に目を閉じた。