母が亡くなった。突然の心筋梗塞で46歳だった。家族の誰も予想だにしてなかった事態に放心状態の時に、看護師さんが御遺体のお清めをと言ってきた。父、妹ととある部屋へ通され、台の上に白布を被せられた全裸の母の遺体が横たわっていた。俺は大人になってから初めて母の裸を、しかもこんな形で見て、不謹慎にも下半身が反応してしまい、それを父、妹に悟られまいと苦労した。美しい裸体だった。首から上は見慣れた母の顔だったが、多少横、下方向に下がった胸と意外にくびれたウエスト、そして大きな尻と何とも言えない太もものライン。こんなにいい体が自分のすぐ側にあった事に気付かなかった事を心より恥じた。