それからの息子は、変わってしまいました。
いや、昔に戻ったと言う方がいいかもしれません。
明るくなったんです。挨拶もちゃんとしてくれますし、
食事の時も一人はしゃいで。私の方がどうしていいのか。
それと、これは以前とは違うのですが、スキンシップというんですか、
私の身体によく触れて来ます。私を呼ぶのにわざわざ背中を叩いたり、
キッチンで後片付けをしていると、隣に寄り添って皿を洗ってくれたり。
それもすごく嬉しそうに。
何か勘違いしてるのではないでしょうか。
先日の過ちは私が同意していたとか。
絶対そんな事無いのに、あの子もしかしたら。
でも、改めて違うって息子に言えるわけなくって。
そんなある日、三人で食事してる時でした。
「母さん相談があるんだ。後で部屋に来てくれない。」
突然息子が言い出したのです。
「え?相談?それなら父さんがいいわ。男同士の方が。」
「母さんじゃなきゃ駄目なんだ。」
「だけど・・・」
「お前、行ってやれよ。女の子のことなんだろ?俺じゃ解んないからな。」
「母さんお願い。」
「ええ。」
私、断り切れなくなって。
食事の後片付けを終えると、私は仕方なく二階へ上がりました。
下からは主人がテレビを見てる音がするので少しは安心です。
気持ちのを落ち着かせ、息子の部屋のドアをノックします。
「はい、いいよ入って。」
今日は直ぐに息子は開けてくれました。
私は扉を開けたまま中へ。
「母さんそこ閉めてよ。」
「でも。」
「父さんには聞かれたく無いんだ。母さんがいいって言うなら別だけど。」
私は不安でしたが息子に従い、ドアをしめました。
息子は勉強机の椅子に座っていました。その横には数日前襲われたベッドが。
あの時の恐怖が蘇ります。
「何してんの、立ってないでそこ座ってよ。」
「ええ」
私は逃げ出したい気持ちを抑え、ベッドに腰を。
「あのね、母さん、僕のこと好き?」
「突然なに?」
「ねえ、どっちなの?」
「それは、好きよ。」
あんな酷いことされてもやはり息子です。嫌いにはなれません。
「僕も好きだよ、だから母さん見てると我慢が出来なかって。」
「私が好きって言うのは子供として、それとあなたがやったこととは。」
「僕は女としても母さんが好きだよ、だから。」
「だからって、私たち親子なのよ。男と女では無いの。」
「でも母さん、ここでした時、やめてって一言も言わなかったじゃ無い。」
「それは、あのとき、声なんか出したら。」
私、近所に声が聞こえない様に、ずっと我慢してたのに。
ほんとはやめてって大声出したかったのに。それを勘違いして。
「ねえ、母さんが好きなんだ。だからこれ見て。」
息子は立ち上がり、ズボンを下げました。すると息子の大きなものが。
それは二回も私を苦しめたものです。
「何してるの。」
「ねえ、 母さんの事考えるだけでこんなになっちゃうんだ。」
息子は大きなものを私の顔の方へ。
このままでは襲われる。
そう思った私はベットのから立ち上がると
息子を押し倒し、そのまま部屋を飛び出ました。
息子は追って来ません。
急いで階段を降り、居間へ戻りました。
「おい、どうしたんだそんなに慌てて。何かあったのか?」
「何もあるわけないでしょ。」
私は、取り乱しているのを主人に気付かれない様、キッチンの中へ。
そこにあったコップを取り、さっき洗ったのにもう一度洗い直します。
「それで、何の相談だった?」
私は洗い物しながらカウンター越しに、
「ええ、それは好きな女の子の事。あの子も年頃だから。」
「で、何て?」
「そんなことあなたには言えないわ。あの子との秘密なんだから。」
「いいよ。俺には縁の無いことだから。」
笑顔で主人と話していましたが、
さっきの恐怖で脚はガクガクと震えていました。
今日は上手く息子から逃げられました。
でもこの先どうなってしまうのか、不安でいっぱいでした。