挑戦者
「ああああああ~~~っ!」
お風呂場に、僕の悲鳴と雄叫びがゴチャ混ぜになった、訳の分からない情けな~い声が響き渡りました。
マンコの奥に突っ込んで、出すつもりで突き出したチンポが、穴から外れてしまいました。飛び出した勢いで、ジョリッとしたマンコ肉に触れたと思った瞬間、その刺激で、『ピュピュッ、ピューッ』と射精してしまいました。
熱いヤツが、小麦色のお腹を駆け上がりました。鳩尾を上りオッパイの間まで飛んだヤツが、ネットリと姉のおへそに溜まりました。『あいこ』は、僕が姉のお腹に飛び散らした精液を見て、
「どんだけ、いつも溜め込んでんだよ…。」
と、呆れていました。その『白糸の滝』みたいになっても、姉のお腹から流れ落ちない粘着力を見て、
「夕べは、けっこう濃いヤツ、ブッ込んでくれたよな~。」
と、さらに呆れてました。姉は僕の首から両手を離して、右手でチンポをしごいて残りを搾り出しました。僕は姉にしごかれながら、『はあ~ん、はあ~ん』と出る悲鳴と、下半身の痙攣が止まりませんでした。
白く冷た~い視線を、グサグサと僕に突き刺しながら『あいこ』が、
「なっさけねぇ~、ヤツ!」
と、吐き捨てて、完全に僕を軽蔑しました。けど、僕はパンチラウオッチャーの意地と習性で、『あいこ』の銀色のツヤツヤしたアソコが、黒っぽくなってきたのを見逃しませんでした。
『あいこ』自信が、いち早くその変化に気づいたらしく、
「なっ!、何、見てんだよ、『ともスケ』ッ!」
と叫ぶと、ちょっと動揺したのか、顔を真っ赤にして立ち上がりました。すると、エロエンジンが掛かってきた姉が手招きして、
「『あいこ』も入りなよ…。」
と、スケベツアー御招待の搭乗口へと誘いました。僕のピクピク痙攣していた全身に、ビリビリッと『ヤリ気』がみなぎってきました。自分で自分が情けなくなりますが…、出したばっかりのにガッチガチになりました。
「『まさみ』~、デ〇あるんじゃ~ね~の~?」
『あいこ』が冷静にエロ機内への搭乗を拒否して、姉のスケジュールを言い当てました。その言葉にハッと我に返った姉は、エロアテンダントからバカ姉に戻りました。
「あっ、そうだった! もうっ、バカッ、お腹汚してくれちゃって~っ。」
本来の目的を思い出した姉が、僕を押しのけて立ち上がり、ボディーソープを塗りたくって僕の精液を洗い落としました。水やら泡やら何やらを、バチャバチャ飛ばす姉の勢いに押されて、僕は精液の白い糸が垂れ下がったチンポを握って、情けなく隅に追い立てられました。
僕はガッチガチになったヤツの収まりがつかず、困ってしまいました。危険ですが…、『あいこ』に見られた恥ずかしさと情けなさは我慢して、ほんの僅かな期待を込めて、『あいこ』をチラッと見ました。
僕の目を見て『あいこ』が、柔らかくニコッと微笑みました。僕もつい釣られて頬を緩め、『あいこ』に一歩近づきました。いきなり『ガゴッ!』と強烈な首締め、いや…、『ノド締め』をもらいました。
「…何、調子こいてんだ~? このエロガキ…ッ!」
ガッチリ食い込んだ左手が、女の握力とは思えないパワーで、『グギググッ』と僕のノドを締め上げました。僕は気道が潰される恐怖に耐えながら、
「ぢゅ、ぴ、ば、しゅ~ん。」
と、謝罪の言葉を搾り出しました。『あいこ』は手を離すと『フンッ』と鼻で笑いました。解放された僕は、新鮮な空気を求めて吸い込む度に、『ゲホグホ』とタバコの煙にむせました。
咳込む僕をビチャビチャの太ももが押し退けて、姉がお風呂場を出て行きました。残された僕は、姉がヤリたい放題した跡を掃除しながら、『猛獣使い』への長く険しい道のりを思い知らされました。
シャワー後、何をどうしたかったのか、身支度に2時間掛けて、バカがやっと家を出ました。そして何をどうしたいのか、僕は『あいこ』に、姉のお見送りに連れ出されました。
電車にまで乗せられ、某駅まで行って改札を出たら、『何だコレ!?』って絶対みんなが第一印象で思う、えげつない色をしたジャガーが停まってました。
「ほら、『ともスケ』みたいに調子こいたヤツがいるぜ!」
姉が、その『えげつない色』で『調子こいたヤツ』のジャガーに駆け寄りました。『どんな人が乗ってんだろ?』と思って見てたら、降りて後部ドアを開けたのはスーツの似合わない、冴えない坊主頭のおじさんでした。
「ウケるだろ? 車もスーツも店長からのレンタルだぜ、アレ!」
『そう言っちゃ悪いよ…』と思いましたが、運転手のおじさんはホントに何もかも、キャバい姉とも不似合いだったので、ちょっと笑ってしまいました。すると、いきなりボディーブローが僕の腹筋を割裂きました。
「働いてる人間を笑うな。」
ダンゴ虫になった僕に、『あいこ』がまともな事を言いました。普段、非常識極まる行いをしてるくせに、時々、みょーに常識ぶった事を言うので訳が分かりません。『ウケるだろ?』って振っておいた上で殴ってくるので、理解不能なコトこの上ないです。
学校にバレないための偽装工作をして、姉が危ないバイトに出掛けて行きました。でも、あのジャガーに乗った時点で、全部失敗のような気がしました。
「『まさみ』も店長も、調子に乗り過ぎだな…。時間の問題だぞ。アレ!」
『あいこ』も同じ事を考えてたみたいでした。『時間の問題』だったコトは、去年の秋頃に証明されました。でもこの時点で、姉のお腹の子にとって、姉が何をすれば良いのか悪いのかなんて、僕には全く分かりませんでした。
とっくに見えなくなったジャガーを、とっくに痛みの消えたお腹を抱えながら、僕はボーッと探していました。ダンゴ虫の背中を『バチッ』と『あいこ』が叩いて、
「…行くぞ。」
と、声を掛けました。僕はいつものクセで、『はいっ』と返事をしてしまいました。痛い背中をさすってエビゾリながらヨタヨタとついて行きました。
『あいこ』と線路沿いの道を歩きながら、『どこに連れていくんだろう?』と不安に思ってたら、不意に、
「あれっ、『あいこ』じゃ~ん!」
と、道のド真ん中で『猛獣』に声を掛ける、無謀な『チャレンジャー』が現れました。『あいこ』の行く手を遮って、高校生っぽい男が三人立っていました。
「早いね~。もう、新しい男見っけたんだ~?」
その無謀ぶりに僕は驚きました。でも、もっと驚いたのは、その『チャレンジャー』が、この『猛獣』の『元カレ』だったコトでした。