前夜の秘め事により、母と私の関係はもはや抜き差しなら無い所まで行って
いました。夜の不思議なムードはそれを肯定し、昼の太陽はそれを否定す
る。母もそれを実感しているようです。努めて母の顔を私に見せようとして
いるのがいじらしく見えます。
「ネエ・・? デズニィーランドに連れて行ってくれない?」
朝食の時母が言いました。
『そうか・・まだ行った事無かったんだね・・いいよ、行こうか。」
私達は連れ立って出かける事としました。
「初めてだね・・***と出かけるの。あの時以来・・。」
私は母とアパート探しに東京に出て来た時の事を思い出していました。
あの時、母と特別な関係になるとは考えてもいなかった。しかし、新宿での
一夜が・・母と私を結びつけたのです。母と子から・・男と女に・・。
「私達の事どう思ってるのかな・・、あの人たち。」
母が私の腕に手をまわしていました。
「僕たちの事?」
「そう・・ヤッパリ親子かな?」
「どうかな? でも、母子で此処にはあまり来ないんじゃないかな・・?」
「そうね・・息子と2人なんてあまり聞かないね・・?」
「娘と一緒なら有りだろうけど?」
「じゃ・・私達は?」
母が私の顔を覗き込みながら尋ねてきた。
「禁断の関係。」
「バカ! もう・・そんな事言って、でも知りたいな? 私達どんな関係だ
と思いますか?・・て 」
母は嬉しそうだった。
来て良かったと思いました。
園内でポップコーンを買っている間、母はベンチに座って待っていました。
母の所に戻ると、すかさず
「ネエネエ・・今・・ナンパされちゃった・・。」
「エッ! 誰に・・」
「知るわけ無いでしょう・・***君と同じ位の年みたいだから、大学生じ
ゃないの?」
「なんて声かけてきたの?」
「奥さん、お一人ですか? て・・」
「奥さんて言ったの?」
『大抵はそうなんじゃないの? 私のような小母さんだったら・・」
「人妻をナンパか・・とんでもない奴らだな。」
母が笑ってる。
「なんだよ・・何がおかしいの?」
「***君だって人妻をナンパしたじゃん・・」
「馬・・馬・・鹿な事言うなよ・・僕はそんな事したことは・・。」
思いがけない母の言葉に慌てました・
「私、大学生の彼と一緒なんです・・て言っちゃった。」
「そんな事言ったの?」
「そしたら、チェ! もう先口ありか・・だって・・アッハハ・・可笑し
い・・」
母が私の腕を取り身体を寄せてきました。
「そうだよね・・***。」
母の目が訴えていました。
「ウン、そうだよ。ナンパしました。ゴメンなさい。」
「許さないから・・人妻をナンパなんて・・母さん許さないぞ!」
母が今にも噴出しそうな顔で言っていました。
「その代わり・・今夜その穴うめをさせてもらいますから・・」
「なによそれ・・エッチなんだから・・もう・・」
母の表情は満更でもないようでした。今夜も又母を歓ばせてあげようと思い
ました。明日にはもう返さなければいけないのです・・。父の元に。