かつてこれほど自分の親を恨んだ事はない。
結論から言うと、偶然出会って付き合った歳上彼女が腹違いの姉だった。
姉とは5歳差。
バイトの先輩で僕が入ったその日から一目惚れだった。
挨拶の時に妙なオーラみたいなモノを感じ、過去に経験がないほどの動悸が走り、見るだけで苦しいと言う状態。
「これが一目惚れなのか!?」
と初めての体験に心は浮ついていた。
それは姉も同じだった。
何の変哲もない、よく入ってくる世間知らずな男の子の1人のはずの僕を見ると心臓をギューっと握られる様な感覚だったらしい。
初日でこれなのだから、2日目からは無意識に足が姉に向かってしまう。
姉も教育係を立候補したり、仕事内容を残業してでも教えてくれた。
3日目で「ウチにおいでよ」と姉から誘われて、そのまま磁石の様に引っ付いて心の乱れを落ち着かせようとお互いを求めた。
なんせ話している間、心臓はムズムズして気持ちを抑えられず、会話が浮ついてしまう。
初関係を持った日から半同棲が始まった。
姉は母性を発揮して家事全般をした。