私には、一卵性双生児の妹の海香が居ます。
海香は産まれたときに、私より未熟児で産まれたのが原因らしく、脳に軽い障害が残っていまいました。
学力面や運動能力とかには問題は無いのですが、対人関係や自分の気持ちを伝えるのが苦手な様でした。
小学五年生になると、それまで一緒の部屋で過ごし、お風呂も一緒に入っていましたがある日、母親から「海斗も海香もそろそろ一人立ちの意味で、部屋もお風呂場に入るのも別々にしなさい」と言われ、私は別に良いと思って居ましたが、海香の方は困惑したような戸惑って居るように感じました。
別々の部屋になり、その日も何時もの様に夜遅くまで私の部屋に居て「もぉ寝るよ」と言う私に寂しそうな顔をして部屋を出ていきました。
私が寝付いてどれほど経った分かりませんが、私の布団の中に入ってくる感覚で目を覚ましてしまいました。
「お兄ちゃん、一緒に寝てもいい?」と言いながら私の身体にしがみついてきました。
眠くて面倒臭かったので「良いよ」と言い二人は眠りに着いていました。
朝早くに起きると妹の姿はなく自分の部屋に戻ったのだと思いました。
それからは、私が寝付くといつの間にか私の部屋に来て布団の中に潜り込んで来て、私に抱き付いてきました。
その事を母親に言うほどの事でも無いだろうと言わずにいましたが、別々の部屋になってから半年くらい過ぎた頃でした。
その日は、両親は共通の知人の家族の不幸で二人で参列して留守の時でした。
私は何時もの様に一人でお風呂場に入っているとガラス戸の向こうに人影が透けて見えました。
海香が「お兄ちゃん一緒に入っていい?」と聞いてきたから、「別に良いけど」と言う前に海香が入ってきました。
どこも隠すこと無く入ってきて、半年ぶりに見る海香の身体には半年前に見た時とは違う変化を見付けました。