学園祭を出たあと、俺はさっさと家へ帰った。
義姉も夜に戻ったきたので、義姉に実姉らしき女性は出店に入ったあとどうしたのかと尋ねたら、
「あの女が気になるんだ~」
と答えてきた。バイト先にそのような女性がいると俺に教えてくれたときの義姉の対応と違うと感じたので、その話題を再び挙げなかった。
やがて、クリスマスが近付いてきた。
俺はその頃付き合っていた彼女とイブの夜にどこへ行こうかなと考えていたら、義姉が今年はイブの夜に一緒にいてくれないかと言われた。
断ると可哀想だと思い、一緒に家でクリスマスケーキを食べようと答えた。
そしたら、義姉は喜んで抱きついてきた。義理は背が高いので、抱きつくと顔と顔が同じ高さで正面通しになる。
義姉の目が間近にあり、その目を見たら、家族を見る目でなく、異性に対する目だとわかった。