杏奈は大学でできた私の親友です。仲良くなるにつれ下ネタの増えてきた彼女は、私がついていけなかったりすると、『はいはい、どうせ私は自他ともに認める変態ですよ~』と決まり文句を言っておどけます。私はそれをあくまで冗談として受け取っていました。
夏休みのある日、杏奈から一通のメールが送られてきました。『ご要望のもの入手致しました。すぐにウチに来なさーいっ!』はて、何か頼んだっけ?と思いつつも、ちょうど暇で杏奈の家にでも行こうかと思っていたところだったので、返信もせずすぐに向かいました。
ガチャっとドアを開けた杏奈の顔はいつもにまして楽しそうでした。中に入ると、エアコンが快適で天国のようでした。いつも部屋の壁際ベッドに腰掛けるのですが、なんとそこには先客がいました。
私「!?」
私を見上げたまま黙っている……少年、二人。私は一瞬固まって、バッと杏奈の方を振り向きました。
杏奈「あはっ、驚いた?」
多分私の顔に『誰?』と書いてあったのでしょう。
杏奈「…いやいや、知ってるでしょ?てゆーか一昨日だよ?」
私はもう一度少年達の顔を見て…『あっ!』
杏奈「思い出した?びっくりさせないでよ~っ。楽しみにしてたんだからぁ、ねぇ?」
二人に同意を求める杏奈。私はようやく事態を察しました。
二日前、こんなやりとりがありました。杏奈家近所のコンビニでのこと、先にレジを終えた私が外で待っていると、杏奈がやたらとニコニコしながら私に駆け寄ってきました。
杏奈「見た?ガキ二人がエロ本のとこ行き来してんの。ウケるんだけど~」
私「見た見た!あんなに周り意識されちゃイヤでも目に入っちゃうよね」
杏奈「初々しくてなんか食べちゃいたくなりますな」
私「出た、変態発言!…でも、私も少し興味あるかも」
杏奈「あれ~?真由も変態なんじゃん?」
私「かもね~♪」
杏奈の行動力に呆れながらも、一方で事態把握に伴い何を期待したのか少しドキドキし始めている自分に気づき、軽く自己嫌悪に陥りました。杏奈もそんな私を見て困惑気味でした。
杏奈「…あ、あれ?じゃあ…解散しちゃう?」
私は思わず『えっ!?待って!』と言わんばかりの顔で杏奈の言葉に反応してしまいました。
杏奈「…ふふっ、だよね~」
魔性の女というものを初めて見ました。
続きはレスにて