今年の夏の終わり頃の話です。
息子は内向的な性格で友達も少なく、家で本を読んだりゲームをしたりして毎日を過ごしていました。
父親との折り合いも悪いので、息子にとって私は気兼ねなく話せるたった一人の相手でした。
私も夫との関係があまり良いものではなく、会話も殆どない夫婦関係でした。
必然的に息子と私、お互いが気を許せる唯一の相手になっていたんです。
そんな中、夫の浮気が発覚しました。
でも夫に反省や後悔は少しもなく、むしろ私が悪いのだと怒鳴られました。
「お前みたいな愛想のない女と一緒にいたら息が詰まる」
「働かなくても食べていけるんだから有り難く思え」
「女としてのお前は終わってるんだから外に女を作って何が悪い」
そんな言葉に私は何も反論できなかった。
離婚は認められませんでした。
私の父の会社で働く夫は、会社にはなくてはならない人間になっていました。
浮気の事実が発覚しても私の両親からも夫の立場を考えれば離婚は駄目だと諭されました。
夫は公然と浮気相手の家に通うようになり、家には殆ど帰って来なくなりました。
そして私は性神的に病んでしまったんです。
心療内科に通うようになり、息子と会話することも少なくなっていきました。
息子は私を心配してくれましたが私は自分の事だけで余裕がなく、あまりきちんと向き合ってあげられなくなっていました。
眠れない夜が辛くて睡眠導入剤を処方してもらう事でやっと眠れる毎日でした。
ある日の夜、違和感に目が覚めました。
目が覚めたと言っても薬の影響なのか、意識がはっきりしない感じでただ目が開いただけといった感覚でした。
誰かが寝ている私の身体を揺すっている。
体が押さえつけられるように私は体を揺さぶられていました。
いまいち意識が戻らないまま不思議な気分でいると徐々に感覚が戻ってきました。
不意に下半身に痛みを感じたんです。
痛い…何で、そう思った瞬間、目の前に息子の顔がありました。
「どうしたの?」
私の声に息子は驚いた顔で私の目を見つめてきました。
その顔は泣きそうな、それでいて怒っているような、そんな感情の混ざった顔でした。
そして私は気付きました。
私の両足は息子に抱えられる様に持ち上げられ抑えられていました。
私の下半身は履いていたはずのパジャマも下着も身につけていませんでした。
そして、私の足の付け根にある割れ目に 息子の股間の大きくなったものが押し込まれていました。
頭が真っ白になりました。
何で?
何で息子が私に?
私は今、何をしているの?
もう十年以上、夫に抱かれていない私にとってこの現実は違和感しかありませんでした。
それでも認めざるを得ない現実に今度はパニックになりました。
何で私は息子に抱かれているの?
私は息子に今、犯されているの?
同じような質問が頭の中で何度も繰り返されました。
普通、突然男性に犯されていたら抵抗するか叫ぶかすると思います。
でも私は何も出来なかった。
息子は何も反応しない私相手に何度も何度も腰を打ちつけてきました。
あまりの現実感の無さにされるがまま、それでも下半身に感じる痛みにこれが現実だと教えられながらただ時間が過ぎるのを待っていました。
長かったのか短かったのかは覚えていません。
息子が動きを止めた瞬間、私のお腹の中に温かいものが広がっていきました。
あぁ、中に出したんだ、なぜか冷静にそう思ったのを覚えています。
息子は一言、
「ごめんなさい」
そう言って私から離れて部屋を出て行きました。
私は動けませんでした。
息子に何も言えませんでした。
ただ私の股間から息子が出した精液が流れ出てくるのを感じていました。
私は息子に犯された。
その事実に、いつからか流れていた涙が次から次へと溢れ出てきて止められませんでした。
翌日、息子は部屋から出てきませんでした。
私もどんな顔で息子に向き合えば良いのか分からなかったのでそっとしておきました。
あれは夢だったんだ、何も無かった事にしよう、そう思いました。
でもその夜、私はまた息子に犯されました。
その次の日も、またその次の日も。
息子は今では昼間はまるで何も無かったかのようにいつも通りに振る舞っています。
それでも夜になると私を抱きに来るんです。
月に何日かの夫が家に居る日以外は欠かさず夜になれば私の部屋に来ます。
今日も息子に抱かれました。
息子は一方的に入れて私の中に出して部屋を出て行きます。
私もこの毎日に慣れてしまったのか、息子にされるがままになってしまっています。
今日は中々寝付けなくてこの文章を書いています。
色々調べました。
実際に私のように息子に抱かれた母親の話、逆に母親に女を求めてしまう息子の話も沢山読みました。
皆さん息子が愛おしくて結果的には受け入れてしまう、誰を相手にするより感じてしまう、その様に書かれています。
でも、私には嫌悪感しかありません。
気持ち良いなんて少しも思いませんし感じる事なんてありません。
多少濡れてしまうのは体を守る為の反応です。
私の股間に顔を埋める息子の姿を見る度に、私の中に入れて必死に腰を振る息子の顔を見る度に心が冷えていきます。
私はもう何も感じなくなってしまいました。
あれほど辛く悲しかった夫の浮気にも怒り、悲しみ、そんな感情が少しも湧きません。
お互いが支えのように思っていた息子の存在すら今では好き放題に私を犯すただの男にしか見えません。
息子の顔はこんなにも醜かったのかと不思議に思ってしまうほどに愛情の欠片も感じなくなってしまいました。
自暴自棄になっているのではないのです。
ただ私の価値観が変わってしまっただけなんだと思います。
もう元には戻れません。
私は今、家を出る為の準備をしています。
幸い、お金には多少余裕があります。
もう私にとって大事な人や大事な物はここにはありません。
血が繋がってるからといって受け入れなければいけない理由にはなりませんよね。
ここはもう私の居場所ではありません。
私と息子の親子関係はもう終わります。
こんな結末もあるんだな、程度に読んでいただければ嬉しく思います。
長文、失礼しました。