初めは、純粋に父親として娘に会いたかった。そのはずだった。でも父親として名乗っていなかったので、どんどん言いずらくなった。娘と親しくなっていくにつれ、会えなかった年月が大きなタイムラグとなって、娘だという認識が沸いてこない。むしろ年頃の魅力を持った≪女性≫という感じで娘と接していた。初め年齢差という大きな壁が間にあったのだが、お互いに好意を感じてしまった後は、むしろ余計に関係が進展していった。
私から、娘を求め、戸惑いの中で、最終的に私を受け入れてくれた。娘は男性を知らなかった。私は娘との禁忌の行為を自分のエゴで肯定してしまう。娘は私の素性を知らない。悪い父親だけど、それが私だと思っている。