僕の実母はぐうたらでいやな女だったという印象しかない。
父が、愛想つかして離婚を言い渡し実母を残して新しい赴
任先に僕を連れて引っ越したのは小学校三年の頃だった。
引っ越し先の家には日替わりでお手伝いさんが来てて身の
回りのこととかやってくれていたので母がいない不自由さ
は全く感じないで一年ほど経ったある日、遊園地に連れて
いかれた。そこで綺麗な女の人と知り合いになって、いろ
いろなものに一緒に乗ってたくさん話をした。こんな人が
お母さんだったらよかったのにとおもったもんだった。そ
んなある日、家に帰るとその人がいて食事を用意してくれ
ていた。新しいお手伝いさんとして来てくれたんだと思っ
た。正式に、父からこの人と結婚して新しい家族になると
言われたのは僕が中学生になる年のことだった。僕は全く
違和感がなかったのですんなり新しい生活に順応した。か
あさんと抵抗なく呼べた。父は、仕事の関係でちょくちょ
く家を空けることが多くなって、二人きりで過ごす夜も多
くなった。そのころ僕はすでに精通し、オナニーで射精して
いたけれど、ははとなった人に性的な感じを持たずに過ご
していた。本当の母、息子という感じだったのだ。
中学三年になって受験のストレスから、オナニー回数は増え
ていった。オナニーの痕跡がないように細心の注意を払って
いたから、母は気づいていないはずだった。その時は、母は
オナニーのおかずではなく、もっぱら近所の女子大生を思い
浮かべて果てていた。母は夏など結構きわどい格好で家にい
たが何とも思わなかったのだ。
高校生になって様々な情報に接し母も僕の知らないところで
父とセックスに励んでいるんだろうなと想像するようになっ
てちょっと見え方が変わった。実際のところ、父が再婚して
から母とセックスしてるらしい様子に出くわしたことがなか
った。高校は男子校だったが悪ガキの中には女性との体験を
自慢し童貞の者を下に見るようなのも出てきていた。
中学の時はガールフレンドみたいのがいて家にも遊びに来て
母とあったりしたのがいたのだが、変な関係でなく友達感覚
のままで、高校が別々で通学時などに会うこともなくなって
自然消滅してしまっていた。母が時折思い出したように
「○○ちゃん、どうしているのかしらね。いい子だったのに
ねえ。」
と男子校に入って女っ気のない僕を哀れむように言うように
なったのはそのころだ。そんな夏近い頃、父が仕事で三週間
ほどヨーロッパに出張することになって、母を一緒に連れて
行くということになった。その間、食事とか洗濯掃除のため
お手伝いさんを入れてくれるということで話がまとまった。
僕は、一人でなんでもできると言ったのだが、勉学に差し障
るだろと父が決めてしまった感じだった。いざ、出発という
二週間ほど前になって、なんと、母が玄関先で段差に躓いて
転び足首を痛めてしまった。たいしたことはないだろうと思
っていたら、なんと足首に剥離骨折、手の付け根の腱も痛め
てるとかで自宅で療養ということになって結局海外へは父一
人で行くことになった。父が出かける頃には足に簡単な装具
をつけて何とか歩けるまでにに回復していたが、何かと介助
が必要で病院に診察に行ったりリハビリに行くときなど僕が
手を貸してさせたり起こしたりとなにかと体が接触する機会
が多くなっていた。そんな時だった。母息子の接触ではない
なんか別の感情が湧き上がってきてしまっていた。父を送り
出したあと母となった君子が何気なく、
「今夜からまた二人っきりね。なにかとよろしくね」
と僕の目を見て言った。任せとけといったものの心中ちょっ
とザワザワしたものがあった記憶ははっきりしている。
二三日したある日、一緒に夕食の準備をした。
「母さん、足とか手首大丈夫なの?」
「ええ、もう、そんなに痛くないし、大丈夫よ。」
テレビを見ながら食事をした。食事を済ませ、雑談に興じ
ているとき、外が光った。そういえば天気予報で、夜は天
気が急変するとか言ってたなと思い出し、さっさとシャワ
ーを済ませ、後は寝るだけにしてくつろいでいたとき、母
が言った。「小学生の頃だったかしら、たっちゃん、雷光
ると怖いってわたしの布団に潜り込んできてたわね。もう
大丈夫かしら?」「じょ、冗談はヨシコさん。僕、もう、
大人ですから!」ときっぱり言ったものの、自分の部屋に
帰ってふと、母に求められたんじゃないかという思いが浮
かんできて母と僕が裸体で絡み合う姿を脳裏から追い払う
のに苦労した。やっとのことで追い払ったが、性欲盛んな
高校生。ペニスはしっかり勃起し射精させて楽にしてくれ
と頭をもたげてきてしまった夜だった。もしかして、母が
やってきてなんとかしてくれるんじゃないかという変な空
想から、ドアを完全に閉めずにベッドに横になり、薄明り
の中、脇にティッシュボックスを置き、下半身をむき出し
にしてペニスをさすった。「キミコ、キミコ~!」とかす
かに声を出してさするととてつもなく気持ちよかった。も
う、そのとき母は僕にとって年上の女の一人で、母ではな
かった。実際、実母ではなく赤の他人だと自身に言い聞か
せ罪悪感を払拭していた。勿論、その晩は何も起こらず、
翌朝となった。目覚めると、ベッドに射精を受け止め一部
薄く黄色っぽく湿っているティッシュがあった。下半身は
むき出しではなくちゃんと下着もズボンもはいていた。精
液の処理は完璧だった。ただ、夏休み近くで早めに帰って
くるのでゴミ箱の処理はそれからでいいやと油断した。
夏休み前最終日。ちょっと友人宅よって帰ってくるのが遅
くなった日、夕食時、母が言った。「今日は、ついでがあ
ったからたっちゃんのお部屋も掃除機かけといたわ。ゴミ
も捨てといたから」と。「あ、ありがとう」ようやくそう
いったが心中穏やかでなかったのは確かだ。なんせ、オナ
ニー射精の残骸が入ってたんだから気づかれたかと心配し
たが母は素知らぬ顔で食事していたから、大丈夫だとホッ
と胸をなでおろした。とその時、続けて母は言った。「お
部屋のお掃除とか洗濯ものとか以外にもなんか手伝ってほ
しいことあったら言ってね」「あ、ああ」なんか、意味深
だった。夏休みにはいってしばらく経った。父の帰りはま
だかとカレンダーを見るとあと十日ほど先だ。何となく、
母との会話もぎこちなくなっていた。しかし、母は年の功
でおちついたもんだった。お茶を飲みながら言った。「な
んか、このところたっちゃん変よ。なんかあったの?」
「い、いや別に、な、なにもないけど」「ほら、へんなと
こ焦るし」「で、母さん、足とか大丈夫なの?」「もう平
気よほとんど痛くないし。普通にしてればなんともないわ」
「そ、そおか。ならいいけど。」という感じで、ギクシャク
していた。そして、夜が来た。母が来るかもしれないと、ド
アを半開きにして薄明りの中、オナニーを始める。そういう
のが習慣になってしまっていた。いつものように登り詰め
はじめそうになると名を小さな声で呼んで絶頂へ向けて動き
を早めだし快感に頭をのけぞらせ・・・・。
僕はそこで目を開けてしまった。そして、「うっわ~~!!」
と思わず叫んだ。そこに母の顔があった。