私の5才下の弟、剛は脳性マヒって病気を持って生まれてきました。
剛が15才の時、母が手で射精させているのを目撃しました。
「普通の子なら自分でするんでしょうけど…誰かに頼むわけにもいかないし…しかたないよの」
母の言うことはもっともでした。
私も手で射精させるようになったんですが、ある思いが頭をよぎって頭から離れませんでした。
「私たちが射精させてあげてるけど、剛は童貞のまま?それってかわいそう…」
母にその思いをぶつけました。
「それはそうだけど、誰にも頼めないし…私たちは親子だし姉弟だし…しかたないわよ…」
そんな話をした数か月後、なんの前触れもなく、剛は呼吸不全をおこし、たびだってしまいました。
剛の三回忌法要が終わった夜、母が
「真由美が、剛が童貞のままじゃかわいそうって言ったことがあったでしょ?そのあと何日かして剛と…」
「えっ…」
驚きました。母がまさかそんなことをするなんて…
「軽蔑する?するならして良いよ」
「軽蔑するなんて…実は私も…」
「真由美、あなたなんてことを…」
母と私、ふたりは抱きあって泣きました。
私たち母娘の行為を非難される方もいるでしょう。非難されても良いんです。後悔はしていません。