家に老母がいる。
父が亡くなり10年以上独居を続け家にいる。
齢、83歳。
若かりし頃から、自分を殺し物言わぬ人であった。
私は二人の子供が自立したのを期に愚妻と離婚をし、独り暮らしを始めた。
ある土曜日に母の顔を車で一時間足らず実家に見に帰る。
母は居らず、合鍵を使い家に入った。
玄関近くに父の書斎があり、扉が少し開いていた。
入る。
昔のままで整理をされて掃除も行き届いていた。
父の椅子に座り引出しを開ける。
生前の父の眼鏡や煙草入れ等があり、懐かしく思う。
脇机の大きな引出しを開ける。
ファイリングされた書類が整然と整理され父の勤勉さを感じる。
奥に少し厚目の書類封筒があった。
何か感じるものがあり封筒を取り出し中身を机の上に出した。
キチンと整理された写真があり、父母の若い頃の写真けから年代順にファイリングされてある。
私や弟が産まれた写真などもあった。
アルバムの中に紐で括られた厚目のアルバムが一冊。
そこにも父母の姿があった。
ただし、二人とも裸である。
写真には別の男女も複数写っていて、皆が全裸であった。
そして、女性はほとんどが紐で縛られ男性になぶられていた。
母の他にも私の知る女性が数人。
母も他の女性も例えもなく卑猥な姿と表情していた。
弄ばれ犯される、そんな写真が白黒からカラーになり、父が亡くなる少し前の母が老母になるまでの写真があった。
両親の始めて見る一面。
高ぶりを覚えた。
同じようにしたいと思った。
その高ぶりは老母に向けられた。
続きます!