僕の妹には、膝から下の足がない。中学の時に両足を車に轢かれて以来、車いす
の生活を強いられている。
当時、大学に入ったばかりだった僕は、世の中の理不尽さを呪った。どうして、リサ
がこんな目に・・・。何も悪いことをしていないリサが。
神様は、不公平だ、そんな風にも思った。
僕は、妹を溺愛していたので、その思いは一層強かった。中距離走の選手だった
リサから、事故は、走る喜び、笑顔、未来、その全てを奪い去った。
しかし、長い入院生活の後、家に戻ってきたリサを待っていた本当の戦いは、日常生
活だった。
両親は、共働きで、家はバリアフリーなんて気の利いた造りになっていないし、トイレ
ひとつを済ませるのも大仕事だった。
僕は、大学に休学届を出して、リサの介護を引き受ける決意をした。
母は、仕事を辞めて、自分がリサの面倒を見るといったが、買ったばかりの家のローン
の負担も大きく、リサのために改築をする資金も必要だった。
リサは、小さいころからお兄ちゃん子で、いつでも、どこでもついてきた。陸上を始めた
のも、僕がそうだったからだ。
そんな妹のことだから、休学をして、面倒をみることなど、苦でも何でもなかった。しかし
リサは、兄に介護をさせることをいつも心苦しがっていた。
「お兄ちゃん、あたしのために、ゴメンね」
「こんな妹の面倒を見ていたら、彼女、できないよね」
「友達と出かけるなら、言ってね。あたし、大丈夫だから」
そんなことばかり言っていた。
ただ、車いすの人間を介護するというのは、想像を遥かに超える重労働だった。駅など
の公共施設は、少しは、環境が整っているものの、世の中の殆どは、まだまだ、車いす
には対応していない。
僕は、介護福祉士のテキストを買って読んだり、図書館にいって勉強したが、知識で
肉体的な負担は軽減されることは殆どなかった。
両足がないというのは、日常生活に大きな制約を加えることとなる。着替え一つにし
てもそうだ。
風呂に入るとき、リサを風呂場に運んで、僕が風呂場から出てから、リサは自分で
服を脱ぐことはできるが、湯船から出たり、シャワーのあとで身体を拭いて、乾いた
服に着替える行為は難易度が高い。
そこで、リサは自室で服を脱ぎ、バスローブで身を包んだところを僕が風呂場に運ぶ
ことにした。事故の後、リサの部屋は風呂とトイレに一番近い部屋を割り当てた。
風呂をあがるときも同じだ。それでも、下着はつけていないから時々リサの胸や太もも
が見えることがあった。
リサは、事故の前、身長が170センチあり、身体は大きい方だが体脂肪が殆どなく、
細くて軽い。毎日走っていたので、顔と両手足は黒く日に焼けていたが、焼けていない
白い胸が見えたとき、ちょっとドキドキした。リサは、もともと色白だった。
そんな生活にも少しずつ慣れたころ、風呂上がりでバスローブに身を包んだリサを
ベッドに運んだ時、バランスが崩れて、リサに覆いかぶさるようになってしまった。
リサの濡れた髪と身体から、シャンプーと石鹸の匂いがした。
その香りを楽しむかのように、ほんの少し、身体を起こすのが遅れたとき、リサは
僕の頭を優しく抱きかかえた。
「お兄ちゃん、ゴメンね。あたしのために、いつもこんなで・・・」
僕は、慌てて体を起こし、リサの脇の下から背中と両膝の裏に腕を挿し込んで抱え
上げると、身体がベッドの中央にくるように、位置を直してやった。
いつものリサだと、そこでタオルを渡してやると、髪を拭いたりし始めるのだが、
その日のリサは、ベッドに仰向けのまま、手にタオルを持ったまま動かずにいた。
「どうしたの?」
尋ねても、リサは無言だった。
僕は、ベッドに腰掛けてリサの額に手をやり、顔をのぞいて、訊いてみた。
「ちょっと、のぼせた?」
リサは、首を振って額に当てた僕の手を取ると、ゆっくりとバスローブの襟から滑り
込ませて、自分の胸に導くと、手を僕の手の甲に重ねて、軽く押さえた。
リサの乳房が掌に、指にはまだ幼い乳首が触れた。
「ちっちゃいでしょ、あたしのおっぱい」
「リサの年頃の子は、こんなもんだよ」
「うそ。おっきい子、いっぱいいるよ」
そんな会話を交わしながら、僕はリサの胸に触れた手を引っ込められずにいた。
リサの呼吸とともに上下する薄い胸。でも暖かくて、肌がすべすべで、思わず親指と
人差し指の付け根で乳首を挟むようにしてしまった。
「んっ」
リサが目を閉じて、小さく喘いだ。
すると、リサは空いたもう片方の手で、するするとバスローブの紐をとき、前合わせ
を片方だけ開いた。リサの左半身が僕の目の前にさらけ出され、白くて小ぶりの乳房
とあばら骨、そして平たいお腹と腰骨が露わになった。
「お兄ちゃん、あたしでよかったら、好きにしてくれていいよ」
きれいに伸びた小麦色のふともも、膝・・・、しかし、その先はない。
「あたし、もう、彼氏もできないし、結婚もできない・・・、だから・・・」
そう言って、少し顔を背けると、リサは、静かに涙を流し始めた。
僕は、そんなリサを不憫に思いながらも、股間はしっかりと膨らんでしまっていた。
ひどい兄貴だ。妹が、こんなに傷ついて、心が壊れそうになっているのに。
リサを慰めようと、いや、慰めるフリをして、僕は露わになったリサの胸から脇をさする
ようにした。真っ白な肌がまぶしい。
「お兄ちゃん、いいんだよ。お兄ちゃんが、時々固くなってるの、あたし、知ってる
から」
その言葉で、僕は恥ずかしさのあまり、理性のタガが外れてしまった。
僕は、リサを抱き起すと、袖から腕を抜き、ベッドに広がったバスローブの上に再び
リサの体を横たえた。
リサは、きれいだった。僕は、片方の手で膨らみ切っていない胸を包み、ゆっくり揉み
しだくと共に、もう片方の乳房に顔を寄せ、小さくピンクの乳首を口に含んだ。舌の上
を転がす乳頭が瞬く間に固くなっていった。
僕は、リサから口を離し、着ているものを全て脱ぎ去って、リサの隣に横たわると、
リサの胸に掌をかぶせ、円を描くように少し尖っただけの乳房を刺激した。それから、
もう一度、乳首を吸いながら、リサの体をゆっくりと引き寄せて、リサの手とると
僕の肉棒に引き寄せた。
「触って」
リサの指が、熱くなった僕のモノを優しく包む。僕は、それに手を添えて、無言のまま
動かすリズムを伝える。リサがリズムをつかんでくると、僕はリサの局部に手を伸ばす。
丸く盛り上がった股間に掌を被せ、優しく包むようにしながら、中指で割れ目をなぞる。
リサの息が少し荒くなってきたところで中指に少し力をいれて誰も触れたことのない
リサの秘密の場所をまさぐると、クチュッっと音を立てるように指が吸い込まれる。
掌で、クリを刺激しながら、中指を少しずつ膣口から奥へ進めていく。
リサは、だんだん感じてきているのか、手がお留守だ。はぁ、はぁ、と息を荒げ、時々
喉の奥から、んっ、んっ、とくぐもった声を出す。僕は中指をクリトリスに移し、撫で
擦る速度を速めていった。
「お兄ちゃん、なんか、ヘン・・・」「あ、あ、あ・・・、いいの?これで、いいの?」
と言いながら、身体を震わせると、腰を引いて、僕の手を逃れようとした。くっきりと
膨らんで、飛び出していた乳首が、空気の抜けた風船のように萎み、乳房よりも柔らかく
収まっていた。
「お兄ちゃん、これがオルガっていうの?」
「たぶん、そうだと思うよ。気持ち良かった?」
「うん・・・、でも、なんか凄かった、何もわからなくなった」
僕は、リサの体を抱きしめると、口づけをし、唇でリサの上唇をついばむようにして、
次に舌を挿し込んだ。舌に舌を絡め、リサの舌をツンツンと突いては少し引っ込めて、
リサに僕の舌を追わせる。しばらく、それを繰り返すと、リサは舌を長く出し、僕に
吸われるに任せた。
「あんまり強く吸うと、舌の付け根が痛い・・・、もう少し、優しくして」
そう言うと、今度はリサから舌を絡めてきた。兄貴にしてもらったことを、直ぐに自分
でもやってみる。
「ねぇ、お兄ちゃんは、気持ちよくならなくていいの?」
「なりたいけど・・・、リサ、初めてだろう?」
リサは、素直に頷いた。
「じゃ、今日は手で出すのを、手伝って」
その日、僕はリサの細い指に包まれながら、信じられないほどの精液を吐き出した。