息子のセックスの相手をする。
1年前までは考えたこともなかった。
この不景気の中でも無事に就職してくれて安心していた。
お給料をもらうようになると、すぐに自動車の免許を取って車を買った。
休みになると車ばかりいじってどこかに出掛け、事故でも起こさなければいいのに、と心配していた矢先に人をはねた。
幸い相手の命に別状はなかったけれど、まだ保険に入っていなかった息子は多額の慰謝料を請求され、私たちの貯金だけでは間に合わずに、月々の給料から決まった額の慰謝料を支払うことになった。
好きな車も手放し、しばらくはおとなしくしていたけれど、やはり我慢できなくなると夫に内緒で私たちの車に乗ることがあった。
それを夫に知られて厳しく叱られ、激しい言い争いの末に息子は夫を殴った。
大ごとにはならなかったけれど、以来、夫はあきれて息子と口もきかなくなり、顔を合わせたくないのか仕事にかこつけて、家に帰ってくる時間も遅らせるようになった。
どこに泊まっているのか、帰ってこない日も増えていって、私は荒れていく息子とひとりで正面から向き合わなければならなかった。
夫の威厳が家から消えてしまうと、息子は益々ささくれて横柄になっていった。
私に罵声を浴びせることもしばしばで、まるで奴隷でも扱っているかのような態度だった。
ある日、息子に呼ばれて部屋に向かうと、唐突に口でしてくれと言われた。
最初は意味が理解できなかったけれど、息子がズボンもパンツも脱いでしまい、大きくなったペニスを見せつけられてようやく意図を察した。
足が震えたけれど、息子は平然としていた。
慰謝料を払ってるせいでおかねがないから女の子と遊べない。風俗にも行けないから代わりをしろと言うのだった。
もちろん、そんなことはできないから断った。
逃げるように部屋から出ようとした途端に、髪を掴まれてしたたか殴られた。
あっという間の出来事だった。
力任せに服を脱がされ、下着まで奪われて、またたく間に裸にされた。
叫んでいたらその下着を口の中にねじり込まれ、両手は脱がされた服で後ろ手に縛られた。
どんなに抗っても力でかなうはずもなく、無理矢理息子に犯されてしまった。
まるでケダモノのようだった息子は躊躇いもなく私の中に出して、そして終わると、これから毎日相手をするんだと私に言った。
ぼろぼろのまま部屋を出て、汚された体をシャワーで拭いながら、これからどうしていいのかわからなくて泣きつづけた。
取りあえず夫にだけは知られまいと、着替えを済ませて体裁だけはつくろったけれど、神様はどれだけいじわるなのか、その日に限って夜遅くに帰ってきた夫から告げられたのは離婚の申し出だった。
はっきりとは言わなかったけれど、どうやら外に女が居るらしかった。
調べてみると息子の事故の前から同じ職場の部下だった女と関係があったらしく、その証拠を突き付けたら潔く認めた。
私がどんな目に遭っていたのかも知らないで、その間も夫は他の女に愛情を注いでいたのかと思ったら憎くてならなかった。
妥協するつもりはなかったから、夫には息子が支払っていたのと同額の慰謝料を毎月支払うことを約束させ、家も私たちのものにして離婚を承諾した。
離婚するまでには半年ほどの時間が掛かったけれど、その間も私は息子の相手をさせられていた。
でも、条件が整い離婚が決まりかけていた頃には、自分から息子と同じベッドで寝るようになっていた。
相変わらず横柄で、夜は息子の奴隷でしかなく、変態的なセックスを強いられたりするけれど、素直に言われたことには従って今でも息子を喜ばせている。
素直になっていれば息子はそれなりに優しいし、何より私を満足させてくれる。
今のところ、おかねの心配がなくなっても他の女の子と遊びたがる様子はないし、仕事からまっすぐに家に帰ってくれば、すぐに私を裸にして遊んでくれる。
私も息子とのセックスには十分慣れた。
一緒にご飯を食べて、一緒にお風呂に入って、一緒に寝る。
当たり前のことをして、おまけに気持ちよくしてくれるのだから、言うことなんてない。
昔のように、またふたりで明るく笑うことができるようになってくれればいいと、今はそれだけを願っている。