いきなり風呂に入っていったときは、慌てて驚き悲鳴を上げそうになっていた。
すぐに身を屈めて胸を隠したのは、入り口で素っ裸のまま仁王立ちになっている俺のペニスが怒り狂ったようにそそり立っているのに気付いたからだろう。
それでも、「どうしたの?・・」と無理に意識をそこから遠ざけるように、背中を丸めながら作り笑いを浮かべていた。
返事をしない俺に脅え、逃げるように「もう、出るから・・」と横をすり抜けようとしたが、その時には細い腕を掴んでいた。
小柄な身長は、俺の胸ほどしかなかった。
この小さな女から俺は生まれた。
腕の中に閉じ込めるなど簡単なことだった。
悲鳴を上げられぬように素早く髪を掴んで顔を上向かせ、強引に唇を重ねていった。
荒々しく唇を貪り、その間も細い腕は必死に俺の胸を押し返そうとしていたが、結局無駄な抵抗でしかなかった。
痛いほどに張り詰めたペニスを誇示するように腹に押しつけ、肉付きのいい尻を鷲掴みにして乱暴に唇を貪りつづけた。
やがて俺の胸を押していた腕から力が抜けた。
言葉なんて必要なかった。
家の中には二人だけ。
夜勤の親父は朝まで帰らず、その頃寝たきりなっていた祖母は、浴室から遠い寝所で深い眠りの中にいるはずだった。
散々唇を貪り、尻をいやらしくまさぐった後、唐突に背中を押して浴槽の縁に手をつかせた。
濡れた長い髪をだらりと垂れ下げたまま、母は諦めたように俺に尻を向けていた。
ペニスを掴み、陰部にあてがうと消え入りをそうな声で「やめて・・」とだけ言った。
まさに青天の霹靂。
なんの兆候もなく、なんの脈絡もなく、ついさっきまで普通の親子でいたのだ。
母には、それが現実のものとは思えなかったのかもしれない。
意外なほどおとなしかった。
意外なほど抵抗しなかった。
慈悲を乞う言葉など、肉欲に狂っていた俺の耳には届くはずもなかった。
尻を掴みながら目当ての穴をさぐり、焦らずに、そして確実に押し込んでいった。
ゆっくりと入っていくと母は短い呻き声を上げ、根本まで押し込んで最後の一突きをしてしまうと「ああ・・・」と背中を反らして切なげな吐息を漏らした。
浴槽の縁を握りしめ、必死に歯を食いしばって堪えていたようだが、それも長くは続かなかった。
声を上げさせてやる。
男がそう決めて、尻から責めていたのだから堪えられるはずがない。
やがて、母の口から切れ切れの声が漏れるようになった。
「気持ちいいか?」と訊ねた。
最初は答えなかった。
より深く押し込んで何度か喘がせた。
次に同じ事を訊ねると、躊躇いがちに小さく首を縦に振った。
何度も訊いた。
やがて母は、堪えきれないかのように俺の尻に腕を回し、自ら尻を押しつけながら「気持ちいい!」と我慢できないように訴えた。
そこからは、まさしく坂道を転がっていくようだった。
自分から尻を動かした。
相手が息子であることも忘れて、一心不乱に上り詰めようとしているようだった。
俺を息子と思いたくなかったのかもしれない。
何度も顔を振り、濡れた髪が目の前で狂ったように踊った。
さほど濡れていなかった膣は、瞬く間に俺のペニスを愛液で濡らし、まだまだ十分に濡れることを知って俺は心の底からそれを喜んだ。
十分にこれからもできる。
その時の俺の頭には、それしかなかった。
背後から責めたまま、それほど大きくはない胸を両手で鷲掴みにして肩越しに唇を重ねていくと、母の舌も伸びてきて俺の舌を欲しがるように口の中を這い回った。
「今日から俺の女だからな」
後ろから激しく責めながら、荒い息を吐く俺に耳元でつぶやかれて、母はそのときいったい何を考えたのだろう。
「俺の女にしてやる。毎日ハメてやる。いいな?」
しつこく言い聞かせているうちに、母はとうとう根負けしたかのように目を閉じたまま「はい」と頷いた。
最初は背中に、2回目は顔にかけた。
普通じゃないセックスを強いるつもりだった。
だから、それに早くから慣れさせたかった。
顔にかけた精液は髪にまで飛んだ。
「口で綺麗にしてくれよ」と言うと、母は髪から俺の精液を垂らしたまま、言われるがままに唇を被せていった。
一昨年のことだ。
もう、2年になる。
今のところ関係はバレてない。
相変わらず祖母は寝たきりだし、親父は夜勤を繰り返している。
毎日が夜勤だ。
日勤はない。
昼間は働いている俺と一週間顔を合わさないなんてざらだ。
この2年間で母もずいぶんと変わった。
着ているものが変わり、化粧が変わり、下着も変わった。
その変化に親父が気付いた様子はない。
「一緒に住んでるだけ」
母は、親父との関係をそう言う。
呆けて寝たきりになった祖母の介護は、母にはずいぶんとストレスだったらしい。
そのストレスも、夜には解消される。
「どうして、こんなオバちゃんがいいの?」
時々、汗ばんだ肌を押しつけながら、俺の胸の上で訊ねる。
俺は執拗なくらい求める。
一度裸にしたら2時間以上は腕の中から離さない。
先に根を上げるのは、いつも母のほうだ。
「もう許して」から始まり「死んじゃう!」で終わる。
顔を真っ赤に上気させながら、俺に抱かれて微睡んでいるときは、ひどく穏やかな顔をしている。
満足しきって、そのまま眠ってしまうことも度々ある。
いつまで、なんてことは訊かない。
でも、それが永遠でないことも知っている。
だから、今のうちに楽しもうという気持ちにもなったのかもしれない。
呆れるほど素直になったし、いい声で泣くようにもなった。
波があって、ひどく母を虐めたくなるときと無性に可愛がってやりたくなるときの2パターンがある。
どちらの俺も母は好きだ。
虐められるときは素直に両手を背中に回す。
アナルも気持ちよさを覚えてからは拒まない。
虐めたくなるときは1階の居間で、可愛がってやるときは2階の両親の寝室へ連れて行く。
寝たきりとは言え、同じ屋根の下に祖母がいるから、あからさまに声は出せない。
必死に声を殺している。
気持ちよさに我慢できなくなって、つい大声を上げる。
慌てて唇を噛みしめ、また歯を食いしばりながら苦悶に顔を歪める。
それの繰り返しだ。
俺に抱かれていると「死にそうになる」と言う。
「お母さんが死んじゃったら、悲しい?」
嬉しそうに訊くから、憎らしくなってたくさん虐めた。
母親という意識はあるが、どこか自分の子供のように感じるときもある。
小柄なせいか、裸にして華奢な身体を見ていると余計に強くそう思う。
ベッドの中では俺の子供のようなものだ。
言うことを聞くと可愛がってやるが、憎らしくなるととことん虐めてしまう。
母は、いつも泣いてばかり。
精一杯俺に甘えて、可愛がってもらおうとする。
それが可愛らしくて、俺をこの母親から離さない。
出だしはどうであれ、今の俺達は良好だ。
親子でするセックスが当たり前になり、親父がいないのをいいことに毎晩がやりたい放題。
裸のまま晩飯を作らせたり、口移しで食べさせたり、刺身を買ってきたときは女体盛りもやった。
すっかり変態セックスにも慣れて、俺の命令には恥ずかしがっても拒むことはない。
居間のテーブルに尻を乗せ、指で性器を開かせながら、それを眺めて飯を食うこともある。
目映い蛍光灯の光の下で恥ずかしがりながらも、俺が喜ぶことはなんでもしてくれる。
視線が合うと、子供のような顔で照れ笑い。
だから虐められる。
可愛くて虐めたくて仕方がない。
俺が仕事から帰ってから、翌日の出勤するまでは俺達だけの世界。
親父が帰ってくるのは、俺が出掛けた後。
母は何食わぬ顔で親父を出迎え、夜に出勤すれば、また俺の玩具に戻る。
それが母には楽しいことらしい。
「あたしのこと、好き?」
最近、よく聞かれるが、答えたことはない。
好き、と言っても喜ばない。
たぶん、自分を見つめてしまうだけ。
口で言わなくても態度でわかる。
よく、「大きいよ」と俺の腹の下で喘ぎながらしがみつく。
自分でも驚くほど大きくなっているのがわかる。
他の女では、ここまではならない。
どうしようもなく欲しくなって、どうしようもなく虐めたくなる。
それが母の問いに対する俺の答えのようなものだ。
今夜、母は飲み会でいない。
月に一度、昔からの友達と飲み会に行く。
俺も知ってるオバちゃんたち。
母のささやかな贅沢。
俺はバアちゃんの面倒。
帰ってくるのは、たぶん夜中過ぎ。
帰ってきたらすぐに裸にして肉布団。
小さいから、たいして温かくもならない。
それでもかまわない。
酒臭い息をかけたら虐めてやる。
先月も虐めた。
そして、中に出した。
たぶん、今夜も酔っぱらった母は「中に出して」とせがむ。
どうしたもんか・・・。
中出し気持ちいいんだよな・・・。
でも、やっぱりね・・。
鉛筆転がして決めよう。