お腹の中に父の子がいる。
父はまだ知らない。
子供ができれば独り占めできると思った。だから、嘘をついた。
母に気兼ねするのは、もういや。
父と二人きりで暮らしたい。
お父さんだって、そう思ってるはず。
わたしが一番かわいいと言ってくれる。
わたしを抱きしめながら「愛してる」って耳元で囁いてくれる。
抱きしめられながら、お父さんの荒い息遣いを聞くのが好き。
整髪料の匂いも、すえた脇の汗の匂いも大好き。
わたしを悦ばせようと一生懸命してくれる。
泣きたくなるくらい、すべてを食べ尽くしてくれる。
だから、お父さんが好き。
どんなにわたしがネクラな女の子になっても、お父さんだけは「かわいい」って、ずっと言ってくれた。
いつも笑ってわたしの頭を優しく撫でてくれた。
小さな頃は、お風呂の中で毎晩あそこにキスもしてくれた。
男なんて、この世にお父さんだけでいい。
クラスの男子なんてみんないなくなればいい。
お父さんさえいてくれたら、わたしはずっと生きていける。
お父さんのためならば、なんだってできる。
お父さん、怒るかな。
かわいい女の子を産んであげるって言ったら、許してくれるかな。
お父さんにあげる。
お父さんは、小さな女の子が好き。
わたしもずっと小さな頃から可愛がってもらってきた。
お父さんのおチンチン大きいよ。口に入りきらないくらい。
大丈夫だよ。ママがちゃんと教えてあげる。
ふたりでいっぱいお父さんに可愛がってもらおうね。
だから、かわいい女の子になってね。おなかの赤ちゃん。