姉貴が離婚して俺のところに転がり込んできたのは3年前の3月の事。
なんで俺のところかと言うと、実家は親父が死んで兄貴の代に変わっていて帰れない、かといって自分で部屋を借りられるほど収入もないからだった。
俺もバツイチ、元妻が娘を連れて出て行ったんで離婚したあとも郊外に買ったマンションに住んでいるから、姉貴一人くらいならば置いてやることはできる。
姉貴は同時38で不細工ではないが美人でもないどこにでもいる普通の女、俺は36だった。
離婚の原因は俺も姉貴も「性格の不一致」ってありふれたやつだが、実際は性格ではなく性生活の不一致、俺は時々風俗で抜いてたが姉貴は4年間セックスレスだったらしい。
姉貴から「離婚するんだけど、家を出たら行くところがないからあんたのところに行っても良い?」と相談された時に俺が難色を示したら、「自分の食い扶持くらいならパートで稼ぐ」「炊事掃除洗濯は姉貴が全部やる」って言うので置いてやることにした。
その姉貴に、まさかこの歳になって下のお世話にまでなるとは思ってもなかったが、俺のところに来て半年目くらいからそうなってしまった。
よく言う「ものの弾み」ってやつかな、土曜日の夜に姉貴と
「俺は風俗だけどさ、旦那とレスってことはオナニーしてたの?」
とかエロ話しながら飲んでたんだけど、俺が眠くなって先に寝てたところに姉貴が酔っぱらって
「こら!アキラ!女を1人でほったらかして寝てるんじゃない!」
と俺のベッドに入って来たんで
「なにが女だよ、そんなこと言ってるとやっちゃうよ」
ってふざけて胸や尻を触ってるうちに姉貴の方がその気になって絡みついてこられたんで、俺も酔ってた勢いでかなり激しくやっちゃった。
しかし女って言うのは強かな生き物っていうか、やっちゃった翌朝にニヤニヤしながら俺の顔を見て
「アキラもなかなかやるじゃん!久しぶりにしたから最後の方はイキっぱなしだったよ。でさあ、相談なんだけどね、これからもやらせてあげる代わりに、私をあんたの扶養家族にして社会保険と年金に入れてよ。まさかダメとか言わないよね~」
と言いだしたのを聞いて、俺は思わず
「やられたよ」
とこぼしたほどだ。
まさに「ハメたつもりがハメられちゃった」というシャレにもならん話しだが、どうやら姉貴には再婚する気なんかサラサラ無いようで一生俺に寄生して生きて行くつもりらしい。
俺も言われっぱなしじゃ納得がいかないので
「じゃあ全部面倒見てやる代わりに、ピル飲んでナマでやっても妊娠しないようにしろ」
って言ってやった。
数日後、さっそく俺の会社から支給された姉貴の名前が入った保険証を持って、鼻歌交じりで産婦人科に行ってピルをもらってきた。
俺の実家は兄貴が一人だけ年が離れていたので2歳違いの姉貴と俺は元々仲が良かったが、だからと言って、姉貴に女を感じたりスケベなことを考えたりしたことなんか一度もなかった。
それにしても姉貴のスケベさ加減には驚いた。
いくら4年間レスだったとはいえ、三日と開けず弟の俺に迫ってくるからたまらない。
ひょっとして、元旦那はこれが嫌でレスになって離婚したのかって思うくらいスキモノだ。
女って自分の欲求を満たすためには、弟が相手でも気持ち悪いとか悪いことをしているって思わないんだろうか?
俺なんか今は慣れっこを通り越して逆に好んでやるようになったけど、最初の頃はセックスはするけど、愛撫は首筋やおっぱいを吸ったり舐めたり、指でマンコの濡れ具合を確かめるのに触るくらいで、キスやクンニはなんか気持ち悪くてほとんどしなかったんだが、姉貴は最初からベロベロキスしてくるし平気でフェラしてたから、多分男とはセックスに対する感覚が違うんだろうと思った。
関係が始まった当初は俺の顔を見ては
「エッチなことも身の回りのこともきっちりやってあげてるし、私ってなんて弟思いの優しい姉なんだろう」
とか、図々しいことを言ってはばからない姉貴に辟易としながらも、やることだけはしっかりやってる俺も情けないと自己嫌悪に陥ったものだ。
俺もそんなに若くないから20代の頃みたいに何回も無理なんだけど、「女四十し盛り」とはよく言ったもんで、4~5日も相手しないと俺が酔っぱらって帰ってこようが残業で疲れていようが俺のベッドに入り込んで来て、勝手にチンチンを引っ張り出してフェラしたり顔を跨いでマンコを押し付けてきたりするから困った。
そのくせ約束だったパートにも行かず家の中で化粧もせずにだらしない格好でゴロゴロしてるんで、俺もいい加減に頭に来て
「いったいいつになったらパートに行くんだよ、食い扶持は自分で稼ぐって言ったのに約束が違うじゃねーか!」
と言うと
「なに言ってるのよ!今の生活がパートみたいなもんじゃん、私としてる同じ回数ソープに行ってみ?何十万もかかるんだよ。それをタダでやらせてあげてるんだからさぁ、少しはありがたいと思いなよ」
と来た。
俺も悔しかったんで
「だったら言うけどさ、お前も女だったら少しは化粧して着るものにも気を遣って、俺が生活の面倒見てやってでもやりたいなって思うような女になる努力をしろ!」
ってマジ切れすると「わかったよ」と言って翌日帰宅すると、着るものはともかくちゃんと化粧してたんで、ちょっとだけ可愛く感じた。
まあ普通の四十女の姉貴も、ちゃんとすればそれなりに見えるんで
「良いじゃん、やる時もそのまんま化粧を落とすなよ」
と言ってやると、
「じゃぁ落とす前に早くしようよ」
って言って、飯も食ってない俺のズボンのジッパーを降ろすところがバカなまんまだったけど、そこで飯も食わずに、しかもけっこう濃厚なのをやってしまう俺はもっとバカだなと思った。
しかしこんな姉貴でも3年近くも一緒に暮らしていると、まるで普通の夫婦みたいになってきたら不思議なものだ。
呼び方こそ姉貴だけど、空気みたいな存在で姉弟なんて感じがしなくなってくる。
13年くらい別々に家庭を持って離れて生活していたってこともあるんだろうが、今では姉貴のことを血の繋がった姉なんて感じることもない。
姉貴は姉貴で俺に対して恋愛感情でも持ったんだろうか、最近はまるで女房みたいに俺の行動に干渉したりヤキモチを焼いたりし始めた。
早いとこ姉貴の再婚相手探さんとなぁ…