卒業式が終わった、その日に母親と二人で旅行に出た。
それも父親の出張に合わせるように、その日を選んだ。
私が母親を意識する様に成ったのは、父親の不倫が発覚してからだった。
最初の頃は父親に対して母親は半狂乱の様に成り、それが少し治まった頃から毎日、泣き暮らすように成り、それを宥めてる内に私は母親を一人の女性と感じるように成ってしまった。
その日も家に帰ると母親は食卓の椅子に座り込み、思い込んでる様子、横の椅子に座り母親を励ますと、母親は軽く頷くも涙を溢れさせる。励ますように背中を撫で摩ると母親は、私の肩口に顔を埋めて来る。
私の言葉に何度も頷きながら、やがて少しの笑みを浮かべた、肩口から顔を浮かした母親の顔を見つめ無意識に母親の額に軽く唇をあてた。息子である私の仕草に母親は驚きの表情を見せたが、その表情は次第に治まり、互いに見つめ合うようになる。
言葉を交わさなくても、見つめ合う事で確認し合い、私は静かに母親の唇に唇を近づけた。
唇同士が触れ合う寸前に母親の唇は、躊躇うように逃げては、また近づく。
何度か、それを繰り返し母親は、やがて私の唇を受け入れて来た。
私達はキスだけで後は自制心で欲求を抑えていた。
いつ頃からか母親は父親とは寝室を別にするように成り、私の卒業を迎えていた。
卒業式を間近に控えたある日に、私は思い切って母親に想いを告げた。
母親も即答では無かったが、想いは私と同じだと応えてくれた。
そして卒業式を迎え私達は予定通に旅行に出た、旅先で起こり得る事を二人ともに自覚しながらで、電車から外の景色を眺め無口に成って行く。
目的地に着いて、タクシーでホテルに向かいチェックインをした、夕食までには未だ時間もあり二人で近くを散策しながら時を過ごした。
夕食は部屋で取り、暫くすると母親が私を温泉に誘って来た。
私は母親と並んで長い廊下を歩く、母親から示されたのは家族風呂であった。
脱衣所でホテルの浴衣を脱ぐ母親の姿に、私は言いようの無い感情を覚えた。
脱いだ浴衣の中に隠すように下着も脱いで行く。
タオル一枚で前を隠すと母親は、私を見ながら先に浴室に入って行った。
私も母親の後を追うようにタオルで興奮した部分を隠すように浴室に入った。