若き日のA山「ちょっと、まって勝手に語りだしたって振らないでくれよ。俺、話すの苦手なんだって」
A山「ったく。仕方のない奴だな。ならこうしよう。お前は何も話さなくていい。ただ、当時の事を明確に思い出すんだ。後は俺が、術をつかってオマエが脳内で描いた映像を活字化してやる。」
若き日のA山「そんな事が出来るのかい?というか、そんな事をして何になるんだよ」
A山「ドクシャの皆さんが読むんだよ」
若き日のA山「ドクシャ?」
A山「ああ。お前が存在している次元より、はるか高度な次元のお方達の事だ」
若き日のA山「え?俺たちのいる次元より?」
A山「そうだ。仮にお前たちが存在している次元をA次元とする。そしてB次元にいるのが俺たちだ。さらに、その上のC次元に「ドクシャ層」という次元の領域があって、そこにいる人々がわざわざ低次元にいるオマエの話を聞いてやるって言って下さってるんだ。B次元にいる俺はその為の仲介役にしか過ぎない」
若き日のA山「・・・。よくわからないけど、、わかったよ。ただ思い出せばいいんだろ?」
A山「ああ、そうだ。」
A山「覇唖アアアアアアアアアア!!!!!! 秘儀!思考活字湧現術ゥッ!!!!!!!!」
先生から聞いた、ある住所が書いている紙切れをもって俺は原付でその場に行ってみたんだ。
5階建ての集合住宅。この地域の事は俺も知っているが、朝〇系、部〇、テキ屋、チンピラ、そういった連中が住んでいる、問題のある地域だった。
きっと今から会う、女性信者っていうのも俺と似たような感じで生活に苦しい奴なんだろうな。というのは最初から考えていたよ。
しかし、この手の住宅街はなぜ1棟から5棟くらいまであるんだけど、家を探すのにポストを順番に端っこから見ていかないシステムなのかね。1棟だけでも入り口が3箇所くらいあるんだよな。
(おっ。ここだ。ポストにB原ってかいてるわ。って!え?あのB原さんなの?今日の相手って・・・)
なんだか、ちょっと残念な気もしたが。。ま、タダでヤレるっていうんだから贅沢はいっちゃいかんな。
B原っていうやつ、あの女芸人の二人組に似ているんだよ。。なんって言ったかな。。ま、、いいや。
無機質なコンクリート階段を上がっていく俺。3階に到着。ベージュ色した鉄板のドアにB原っていう表札が紙にマジックで書いてあった。
A山(そういや・・ベルは鳴らすなって言われたな)
俺は今回の秘儀に挑むにあたり、西田という俺より少し若いニイチャンから「作法」っていう奴を聞いていたんだ。
A山(とりあえず。。。家入って・・・一番奥の部屋。。。だったかな)
家の中に入ると、意外と質素な家だったよ。いや貧乏だから何もないだけかもしれないが。共用通路に面したキッチンには最低限の食器類しかなかったし。。この家の狭さの割には、中は広いな、なんて思ったよ。
A山(一番奥の部屋・・・ここだ。フスマが閉まってら。。。)
スゥーーー・・・・
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