それから俺にとっての違和感あるライフスタイルが始まった。
どうやら、俺が加入した宗教団体は団体っていうより、ある有名宗教団体を元とした、あくまで任意による小さなグループとの事だった。先生曰く、「本体のほうにも興味があれば、ぜひ活動してみる事をお勧めします」と、えらい遠まわしに言っていたので、このグループの中では本体のほうでの信仰や修行はさほど重要ではないような気がした。
このグループでの宗教活動というのは勧誘とか宣伝といった行為は皆無といっていいほどなかった。ただ、先生の説法を聞くことと、週に1回のグループでのディスカッション。この時に一週間前の自分と、今の自分では何が変わったか。そして次の1週間の目標のようなものを発表するんだ。
ただ・・ちょっと違和感を感じたのは、「超越能力」っていうのか。霊視とか除霊とか、そういった一般人の感覚でいう「目に見えないもの」に対する執着は極めて強く、よく言葉の節々に「それ悪霊の仕業だわ」とか「邪気を感じますね」等、そういったセリフが頻繁に出てくる事は多かった。
さて・・。俺の拙い入信体験記はここらにして・・。そろそろ本題に入ろうと思う。
これは、俺の目線からみた「秘儀の体験談」となる。最初に断っておくが、今から述べる俺の体験談は、あくまで「この当時の俺が思った事。考えた事」であって、10年という修行を積んだ今の俺とは考え方も感性も変化している部分がある事を言っておきたい。
フーーーー・・・・。では、当時の俺を呼び出そう・・・・。
フーーー・・・・・・。(A山氏、目を閉じて胸の前で手を合わせる)
若き日のA山「えーえー・・・あーあー・・・。あれ、なんだここは?」
A山「お前を呼び出したのは俺だよ」
若き日のA山「え?」
(A山氏、一人二役で話を続ける。確かに。。。話し方が10年前とは違う印象を受ける・・・)
A山「秘儀、過去世降臨の術で昔の俺を呼び出したんだよ!」
若き日のA山「秘儀!? え?教団の人か?」
A山「だから、お前そのものだって俺は!」
若き日のA山「その・・・言ってる事がわからんのだが・・・俺は家で酒を飲んで・・・。あ、これは夢だな。きっと俺は酒を飲んでそのまま寝てしまってタチの悪い夢でも見ているんだろう。きっと昼間にやった秘儀の副作用だなw」
A山「ま、、お前がそう思ってくれたほうが案外、話をしやすいかもな。そうだ。これは夢だ。夢だからお前は何も失う事はない。今から俺がお前にいくつか質問をしていく。ありのままを答えるんだ」
若き日のA山「わかったよ。へへw」
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