第047話【美樹のストリップ】
「え?」
美樹の困惑した顔をよそに私は、その掴んだ手を力いっぱい引いて男性の脱衣室に美樹を引っ張り込みました。
困惑しているのは、美樹だけではありません。先に脱衣室に入っていたオヤジさんもびっくりしています。
そう、美樹を男性用の脱衣室に無理やり引きずり込み、ここで脱衣をさせようとしている悪い男がここにいました。
「天然の風呂なんかに行ったら、脱衣室が男だの女だのって分け隔てなんてないんだよ。
それどころかこんな立派な脱衣室なんてないところなんて山ほどあるんだ。そこの木の陰で脱げば?なんて当たり前にあることなんだよ。」
そんな、ものすごい理論を展開します。
別にここは、天然の風呂じゃないし、男女別の脱衣場だって用意されているのですから。そんな理屈が通る訳ないのですが…(笑)
「はい。わかります。じゃあ、美樹はここで、その時の練習をすればいいんですね。」
ここで、一度口を閉じ、何かを言いたげにモゴモゴしています。
「アツキさん。美樹を絶対にその天然風呂に連れて行ってくれますか?そう約束してくれるなら、私、ここで、練習します。」
こう言われたら、嘘でもなんでも首を縦に降るしかないでしょう。
現実的には、土曜日の外出が精一杯で宿泊なんて出来ない美樹を脱衣場すらないような天然の風呂に連れて行くなぞ、そうそう出来る訳がないのです。
何せ、そこそこの距離がある場所まで移動しなければならないのですから。
「必ず連れて行くよ。」
俺は、嘘つき野郎です。
「わかりました。いつか必ず美樹を旅行に誘ってください。約束ですよ。」
そう私に告げます。
私の後ろでヤキモキしているのは、この旅館の主であるオヤジさんです。
「アツキくん。俺、先に露天に出ようか?」
今更こんな弱気なことを言ってきます。
でも、親父さんは、その台詞を実行することはありませんでした。
何故ならば、オヤジさんがそのセリフを言った直後に、我々の目の前で美樹がブラウスのボタンを外し、服を脱ぎ始めたのです。
それを見ずに露天へ行く訳なんかありません。
美樹は、上から順番にボタンを外していきます。2つ目のボタンを外した段階で谷間が出てきます。
3つ、4つと外していく段階で乳首は出ないにしても白い乳房がブラウスの合わせ目の隙間からチラチラと見えるのです。
そして、当然であるが、トップに当て布が無い変なブラも…
「なんだ?それ…」
ゴクリと固唾を呑む親父さんの喉の音が背後から聞こえてきます。いや、聞こえてきたような気がします。
親父さんも変だと思っているのでしょう。ブラの気配がないわけですから。
最後に袖元のボタンも外すと、一瞬躊躇したように見えたものの、意を決したのか、一気にブラウスを脱ぎ去りました。
「相変わらずデカいなぁ…」
親父さんがブラウスを脱ぎ去った美樹を見て最初に言った台詞はそれでした。
何度見てもでかいと感じてしまうその巨大な乳とそれをまるで根元から絞っているように見えるオープンブラのコントラストが眼前に展開しているのです。
もう既に興奮していると思われるので、美樹の乳首もいやらしく尖っていたに違いありません。
彼女は、無言のままスカートへ手を伸ばします。サイドファスナーをおろし、そのままするりとスカートを床に落とすように脱いでいきます。
「すげえ。パンティーは、スケスケかよ…」
「しかも、それ、穴あきかよ…」
いちいち後ろで見ているオヤジさんの感想が聞こえてきます。よほど眼前の光景がショッキングなのでしょう。
一方美樹はというと、この親父さんの一言一言で追い詰められているのか、胸も股間も隠し始めています。
特に覗かれて恥ずかしい部分は体をよじらせ、更に手を使い隠していますが、美樹の表情は硬くこわばっています。
もう身体の中からとめどなく湧き上がってくる羞恥の気持ちを抑えるのに必死なのでしょう。
気持ち、露出されている白い肌の部分は桜色に変色しているような気すらします。
私はここまで平静を保っている様に見えるのかも知れないのでしょうが、実は心の蔵が、口から飛び出してくるのではないかという位激しく鼓動しているのです。
ドックドク、ドックドクといつもの10倍くらい強い脈を打っているようです。
※元投稿はこちら >>