第037話【走行露出】
激しく、獣のような叫び声を上げて逝ってしまった美樹は、その後、暫く放心状態となっておりました。
四肢の力を全て抜けさせて、全てを放り出しているような感じです。
駐車帯には私たちの車しか停車していない状況ではありますが、日が高い時分にも関わらず、胸や股間を隠すような素振りは微塵もなく、近くに誰かが来たものであれば、身体の中まで覗き込まれてしまいそうな程、開けっ広げな格好です。
「激しかったなあ。美樹。」
「だって、アツキさん、今日は凄い事ばっかりさせるから。」
息も絶え絶えの状態ながらも、答えは返してくれます。
「そうだな。でも、こういう事をしたほうが美樹は燃えるんだよな?」
返事がありません。
「さあ、出発するよ。とりあえず、これをその上から羽織っていけよ。」
そう言って、後部座席に放り出されていたパーカーを取ると、美樹に渡しました。
「ありがとうございます。」
私の手からパーカーを受け取った彼女は、オープンブラの上にそのパーカーを着ます。
右腕を通し、左腕を通し、うなじの辺りの髪を整えて、その手がパーカーの裾へと移動します。
これで、ファスナーを最後に締めれば、終了なのですが…
「美樹ストップ!そのファスナーは締めちゃあダメだ。そのままの格好で、ホテルに移動するぞ!」
そう。私は、完全に肌を隠すことを禁じたのでした。
「さあ、出すよ。トラックとか車高の高い車から覗かれないように気をつけなよ。」
車を発進させ、駐車帯から車を出します。
5分ほど車を走らせる間にトラックと車高の高いワゴン車それぞれ数台とすれ違いました。
私は、その都度、美樹の様子を確認していましたが、彼女は、羽織ったパーカーの合わせ目を必死に重ねて肌の露出を食い止めています。
しかも下を向いて、顔を上げることがありません。
「どうした美樹?固まっているよ?」
「だって、恥ずかしいんですよ。」
そう言って、ようやく私の方へ顔を向けます。胸元はしっかりガードしていますが、例の切なさそうな顔つきになっています。
「あのさ?後ろの座席に、俺の帽子が転がっているだろう?それをかぶれば?顔隠せると思うぞ。」
それを聞いた彼女は、後ろを振り向き、私の帽子を探します。そして、それを見つけると手に取って
「いいのですか?これ、借りても。」
当然、良いに決まっています。
彼女は、そのキャップを頭に被る前に鼻の傍で手を止め、何かをやっていたようです。そして、こう言いました。
「この帽子、アツキさんの匂いがする。」と。
(加齢臭か?)なんて思いましたが、美樹の表情が満更でもなかったようなので、一安心です。(笑)
まあ、それはそうとして、帽子姿の美樹を見てこれまた、吃驚しました。
「美樹は、帽子も似合うんだな。」
「え、そうですか。そう言ってもらえると、なんか嬉しいな。」
帽子一つで随分と雰囲気も気持ちも変わるのだなと感心しておりました。
でも、この帽子、美樹を安心させるために被せただけではありません。
「どう?だいぶ、落ち着いたかい?」
「あ、はい。少し恥ずかしくなくなりました。」
「そうかそうか。それは、良かった。それじゃあ、帽子は深くかぶった状態でいいから、手は、普通にしようや。」
「え?どういうこと?」
「手で、パーカーの前をがっちりと抑えているだろう?それ、やめようよ。」
「でも、これやめたら捲れちゃって見えるかも。」
「大丈夫!大丈夫!帽子被ったのだから、誰なのか、わからないじゃないか。
だいたい、そうそう捲れるものでもないしさ…それよりも、そうやってガードしている方がかえって、私この下に何も着ていないのですって言っているように感じるよ。」
「あ、そ、そうかも知れないですね。」
「だろう?大丈夫、大丈夫。そう簡単に捲れないから。でもって、例え捲れたところで、車は走っているのだし、対向車から必ず見えるってものでもないしね。」
「そして、仮に見えたとしても、ほんの一瞬だろうしさ、運転手だって気がつかないって。」
「そ、そうですよね。わかりました。」
美樹は、静かにパーカーのファスナーの合わせ目から手を離します。そして、改めて帽子を深く被り直します。
肌とパーカー素材の相性は最高です。ただでさえ胸の凹凸と申しますか、メリハリと申しましょうかそれが目立つ美樹の身体です。
手の抑えがなくなったその滑りやすい布地は、直ぐに肌の上を滑り出し、彼女の深い谷間を露わにしたかと思うと、
間もなくその膨らみも露見し、最後の砦でもある乳首こそ頑張って露出に対して抵抗しておりますが、乳輪は見え隠れし始まっております。
私は、依然、車をゆっくりと走行させています。
「あ、アツキさーん。おっぱい出ちゃう…」
助手席から切ない声が聞こえてきます。
「大丈夫だよ。もうすぐホテルに着くからもう少し頑張って。それと、そんなに見えていないから。」
「は、はい…わ、わかりました。」
そう彼女が返事を聞かせて来た頃には、美樹の双乳の頂きは、時折、露になり、その先端はいやらしく尖っているのがわかります。
その時、私は、美樹に嘘をついていました。
先程、美樹の双子の山が地チラチラと露出されるようになってから、トラックやワゴン車などの車高の高い車と、もうかなりの台数すれ違っていますが、そのうちの何台かの運転手は、美樹の姿を確認していると思われました。
なにせ、運転手が、すれ違い終わるまでこちらを覗き込んでいるように感じましたから。
おそらく自分が遭遇しても同じ反応をすると思います。だって、乳丸出しの女性が助手席に乗っている車輌が対向してくるわけですから、
吃驚して視線をずっと送っていると思います。
私としては、覗き込んできた運転手が、この後に事故を起こしたりしないことを祈るばかりです。
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