社宅に寄りますと隣の営業部員Eの奥さんが掃除を
していて、全部揃いましたよ。と微笑みます。
明日からお世話になりますとお礼を述べてホテルへ。
月曜の朝、土木課長を出迎え、支店で打ち合わせ後
現地に向かいます。2時間の道程ですが殆んど会話が
無く、元気が有りません。
建設予定地を念入りに視察調査し、土木部の調査数値と
古地図を見せて材料の量質の積算をお願いして戻ります。
課長は6時にホテルへ。私は支店で仕事。
夜遅く居 酒屋で食事をとって社宅に行きますと、食事が
用意されていて、申し訳なく思います。
翌朝も朝早くから出社して仕事をしますが、課長は10時
過ぎに出社してきて、積算を始め、期日に間に合うのか
心配になります。目一杯仕事をして土曜日。
レンタカーでK子を迎えに行きますが、見当たらず
煙草を吸いながら周りを見ますと、沢山居る女の娘の
中でもホットパンツから長い脚が伸び、ポニーテールの
似合うスタイルのいい娘が男たちに声を掛けられていて、
眺めていますと笑いながら小走りで寄って来て、
(来てたんだ、久し振り。声掛けてくれればいいのに。)
エッと、良く見ますとK子です。
<エ、エ―、K子? 分からなかった―。>
付け睫毛に口紅を塗った化粧をし、胸が大きく開いた
ノースリーブを着こなした姿に驚きます。
(ビックリ!全然分からなかったよ、美人が益々
美人になったな。そこいらの都会の娘に負けて
ないよ。)
はち切れそうな笑顔が可愛くて人前も構わず抱き締めますと
周りから、ヒューっと声が掛けられ、慌てて車に
乗り込みます。何処に行くの?と言いますので、
今、手がけてる仕事の現場見せるから。とK子の家の
話しや仕事、友達の話を聞き、私の仕事、寮の仲間の
話をして途中、昼食を買って現地を見せます。
(綺麗!滝もあるんだね。涼しいし見晴らしも
いいし素敵だね。
でも、こんな山奥に如何やって建物立てるの?)
<いいとこだろ。此処に工場立てるのが俺の仕事。
その設計プランを練ってるとこ。>
滝の上の岩場に座り、下界を眺めながら食事。
<都会の喧騒より此処の方が落ち着くんだ。
所詮、田舎っぺだからな、俺。>
(うん、私も。 さっき駅前で男の人たちいっぱい
いて怖かったし、女の娘も皆お洒落で綺麗だし
自信無かったんだ。H君に嫌われたら如何しよう
とか、センス無いなって思われたら如何しよう
って思ってたの。)
肩を抱き寄せキス。口紅の味がして
<K子、俺、口紅塗ったお前とキスしたくない。
中学の時のままのお前がいい。>
K子は水辺でハンカチを濡らして拭き取り、帰りは
化粧していいでしょ。と、はにかみます。
ホテルにチェックインしてから居酒屋で呑み、故郷の話で
盛り上がります。私の家に野菜を届けたら夕食ご馳走に
なったと言いますので、そんな事いいのに。とか
大学、高校、中学の同級生が結婚して御呼ばれが大変。
とか言って笑いますが、可笑しくての笑いでは無い事が
伝わって来て、話を変え、今の仕事が成功すれば休み
貰えるかも知れないから暫く帰れない。と言います。
久々のK子の躰を堪能し、K子も何度も絶頂を迎え
抱き合って眠ります。別れ際、K子に、
(暇が出来たら帰って来て。何時でも待ってるから。)
と目に涙を溜めて帰って行く姿に後ろめたさが残ります。
月曜の朝、S秘から電話が入り、事情が変わったから
1週間早く仕上げて部長にチェックして貰って。と
言われ慌てます。13日間朝早くから遅くまで休み
無しで作業しますが課長は、これが終われば何処に
飛ばされるか分からん。と、のんびりです。我慢出来ず、
支店スタッフが聞いてるのも構わず、
私:「課長。この仕事、会社挙げてのプレゼンなのは
ご存知ですよね。課長の力に左右されるんじゃ
無いですか? 私の描く図なんて二の次です。
基礎が大事なんです、この土地は。
何で私たちが本社から離れてホテルや社宅に
金掛けて居るんですか?>
部下に言われてプライドに火が着いたのか、2週間で
仕上がり、本社に戻り提出しますと、部長が、ご苦労、
よく仕上げたな。と役員室に駆け込んで行きます。
水曜の午後、社長始め重役、部課長が出席する会議に
呼ばれ説明を求められます。
工場のみならず公園、展望台、入浴施設等、それぞれの
建屋毎の位置、イラスト、そのコンセプト建築費用を
説明しますと、営業課長から工場建設以外余計だと
言われますので、削られる事も想定内で、その為に
個別の積算も出来ていて、判断は発注元にお願いしたい
ので、これでプレゼン願いたい。と部に戻ります。
翌日、営業部長が設計部に来て、部長とヒソヒソ話を
して帰って行き、明日、営業とプレゼンに行くように
言われますので土木課長の説明も必要と言いますと
そうだな。と了承して貰います。
金曜日、社用車に同期のFと乗ってメーカーの本社で
滝の上に建設のA案と私のB案をプレゼンして戻り
一息ついていますと、専務が飛んで来て、B案が
一発で決まりそうだ。こんな事は初めてだ。と喜んで
戻って行きますので、土木課長に挨拶に行きます。
課長:「おお、H。今聞いたぞ、良かったな。」
私:「課長のお陰です。積算、認められましたね。
有難う御座いました。」
課長:「今晩一杯やるか? 俺にも交際費有るぞ。」
ご馳走になります。と約束をして戻ります。
7時に待ち合わせの居酒屋に行き待っていますと直に
やって来て乾杯。
課長:「お前に発破掛けられて目が覚めたよ。
仕事は仕事だもんな。今日な、専務に
呼ばれてよくやった。って褒められた。
この前の件で腐ってたから余計嬉しくてな。
……呑も、呑もう。」
と上機嫌です。盛り上がり、課長が強かに酔って
家で呑み直そう、女房紹介するから。と強引です。
フラフラの課長を送って行き、家内のM恵だと紹介され
2人とも知らん振りで、挨拶。ビールを出されますが
課長は寝てしまい、M恵さんと2階へ連れて行って
寝かせ、2人で呑みます。M恵さんがシャワー浴びて
来るから呑んでて。と私を流し目で見ながら風呂場に
行き、少しするとバスタオルを巻いただけの姿で戻り
泊まって行く?と私の横に座り、脚を組みムッチリとした
太腿とバスタオルを盛り上げる胸を誇示します。
課長が目を覚ますとマズい。と思いますが、抱き寄せて
キス。押し倒してタオルを外し灯りの下で露わになった
M恵さんの乳房を揉み、蕾を甘噛みし歯でコソゲますと
口を押えて、ウッウッとクグもった声をあげ、下毛を
掻き分けて割れ目に指を這わせますと、風呂の滴りなのか
愛液なのか判りませんが濡れに濡れ、ソファーを濡らして
います。クチュクチュと音が立ち、M恵さんの手が私の
モノを捉えて握り、アアッ硬し大きいわ。とベルトを
外し、膝上まで下着ごと下げ足指で引き下げ抜き取ります。
課長が気になり早々に挿入をします。
潤滑油が湧き出ていますので洞壁の抵抗が有るものの
ズリッズリッと押し込みますと、ゥグッ―ゥ、イッ。と
タオルを咬んで声を押し殺し、痛いのか、好いのか、
分かりませんが抜き差しを開始。M恵さんの片脚は
ソファーの背もたれに乗せもう一方は私が持ち上げて
深く突き刺しを繰り返します。
ウッウッグ~ッア~凄い凄いのね、奥に突き当たってる、
アッアッ、もうもう逝きそう、逝きそう、 逝く―。
口を塞いだタオルの下で呻き、脚が落ちます。
洞口が柔柔と蠢きますが締め付けはキツく有りません。
私もM恵さんも課長が気に掛かり、慌ただしく始末を
して帰寮。
翌朝、借りていた社宅の掃除に向かいます。
室内の掃除を終え、洗い物を済ませて終い、冷蔵庫の
残り物を隣に持って行き、シーツ等クリーニングに出して
くれる様お願いします。Eが、予定より早いな、仕上がった
のか?と聞かれますので、はい、終わりました。支店には
後日挨拶に伺います。と礼を述べて帰寮します。
一週間後、本契約が結ばれて、私はお役御免です。
現場の指揮、総監督は各部課長が仕切る事になり、
土木、建築課の総力を挙げての布陣です。S秘が、
専務の肝いりだからね、失敗出来ないの。と教えて
くれます。
秋、人事異動が有り同期のFが人事から総務部課長補佐に。
同じく同期で営業のKは主任に。私は、設計部上級主任に
なりますが、新設された設計企画室の室長補佐兼任で
室長は営業課長が兼任、土木から1人、建設から1人、
イラストレーターが1人で私を含め5人だけの部署で
何をする部署か分からず失望しますが、設計部に席が
有るからいいか。と開き直ります。
Fと呑みながら、おめでとう。と祝福しますと、
F:「何いってんだ。お前こそ凄いじゃ無いか、
室長補佐兼任だぞ。営業と設計が組んだ部署だぞ、
お前、解って無いな。組織的には設計部と営業部、
建設、土木課の上だ。全部署を自由に出来る
部署になる。室のスタッフは粒揃いだ。」
私:「そうなのか? 訳の解らない部署だし、今回の
プレゼンで無理矢理押し通した処が有ったからな。
邪魔にされたのかなって思ってたよ。」
F:「違う違う、専務がお前の案を見て驚いていた
みたいだ。他社と同じ条件でのプレゼンでは
付加価値が出せなくて困って居たそうだ。
で、此れからは提案営業に切り替えて行く
必要性が出て来るから、そう云う部署が必要
と云う訳での組織改革の一環として、お前だ。」
納得させられ、俺は図を描いてればいい。喜ばれる図が
描きたいだけだから、面倒な所には入れんでくれ。と
とお願いしますと、Fは、お前欲の無い奴だな。と
苦笑いされます。
仕事も無難に捏なして、2年後の春、室長に呼ばれ
常務室に行きますと、常務にそろそろ結婚しなくちゃ
いけないな。相手居るんだろ、居なかったら探してやる。
と言われます。S秘に話しますと、
S秘:「既婚者か婚約者、いるといないのとでは
社内の見方が違うのよ。独身だと育てても
独立だとか、転職だとかあるでしょ。
誰か居るでしょ。でないと常務に都合のいい
誰か、押し付けられるわよ。
次のステップの為だから身、固めた方が
いいわね。仕事も順調な様だし。」
と含みが有ります。
盆休み、久々の墓参りをし、ゆっくりします。
K子とも4ヶ月ぶりに会い、家で父母と食事をしたり
K子の家でご馳走になったりします。
食事の後、お兄さんのS和さんに
S和さん:「おいH,お前K子の事どう思ってる?
あいつ、浮いた話無いし、お前のとこに
行く時だけ嬉しそうにしてるが、
そろそろ結婚も考えているのか?
はっきり言って、見合い話は全部断って
いるみたいだ。お前らどうなってんだ?」
私:「済みません、気にはしてました。心配かけて
済みません。K子しか居ないと思ってます。
話が出てからで恐縮ですが、明日、父母と
来させて頂きます。
K子にはプロポーズもしてませんが、明日
父母と一緒に求婚させて貰いますので、
内密に。」
S和さん:「おう、良かった。うちも家族で迎える
段取り、して置くからな。」
父母にお願いしますと喜んでくれ、翌日昼前、樽酒を
買い訪問しますと、K子が怪訝な顔で迎えます。
座敷に通され、K子の父母、S和さん、K子に、
父:「突然お伺いして恐縮では御座いますが、我愚息が
K子お嬢さんを頂きたいと申しますので、
親子共々、お願いに上がった次第です。
まだ、プロポ―ズもしていないとの事で了承
頂けるか分かりませんが、私も家内も願っても
ないお嬢さんと、嘉年がね思って居りましたので
良いお返事をと思います。」
K子の父母は聞いていた様で、ニコニコと笑い、頷いて
いますが、K子は顔を真っ赤に染め、少し俯いたままで
K子父:「それは良いお話です。K子。H君がお前を
くれと言ってるが、どうなんだ?
返事は今で無くてもいいが………
返事は後にするか?今、出来るか?」
K子:「は、はい。宜しくお願い致します。」
と頭を下げたまま、ウッゥァ―ン。と泣き出し部屋から
飛び出して行き、台所で泣いている様です。
K子父:「佳かった。良かったです。年頃なのに
男のオの字も出さず、H君の話しかしない
娘で、私も家内もH君が貰ってくれれば
いいな。と話してはいたんです。」
私:「申し訳有りませんでした。仕事もようやく
慣れて来ました。善い夫婦になる様に…
私と結婚して良かったと思って貰える様にと
思っています。K子さんと結婚させて下さい。
お願いします。」
休み中、婚約指輪を買い、両家で食事をします。
S和さんが酔っ払い、次は俺だな。と言いますが
K子の両親に、お前、相手探せるのか?見合いでも
したら。と言われ、皆で大笑いします。
結婚は少し先でいい。仕事も有るだろうから
急がなくてもいい。と申し出があり、甘えます。
1年後、専務が社長に。常務は副社長。設計部長は専務。
営業部長が常務。各部の課長が部長に昇格します。
総務部長は取締役社長室長。S秘が秘書室長です。
同期で総務の課長補佐Fは同期のトップを切って
総務部副部長兼人事課長に。私は設計部から抜け
設計企画室専任になりますが、専務にチェックする
部署とスタッフが必要だから、頼む。と言われます。
会社も大きく成長し、私が入社した頃に比べると
社員数も倍近くになり、仕事も乱雑になりミスも
目立ち、毎日各部を駆け回り忙しい日々を送ります。
S秘を呼び出して、来春中学の同級生と結婚する。と
伝えますと、えー、ホントに。おめでとう。と喜んで
くれ、私の事、捨てたら駄目よ。たまにで良いから
逢ってね。と笑いながらも目が潤んでいます。
S秘あっての俺だから粗末にはしません。と返し
乾杯。
盆前も忙しく、冬が来る前に終わらせなければならない
現場を視察。土木の担当者を伴いますが愚痴ばかりで
監督、下請と共に遅延の理由を問いますと、
1、人員不足。 2、機材不足。 3、資材の誤配。
等、並べ立てますので解決策を順序立てて提案します。
1、下請増~本社に相談して空いてる業者を探す。
2、レンタルで増強。
3、資材課の担当者を現場に呼び現状を把握させる。
3日で報告願います。と言い帰社。3日後何とか
なると報告が有り1件落着し盆休みです。
独身最後の夏休みだからとS秘をキャンプに誘います。
大き目のテントとキャンプ道具一式をを買いレンタカー
で出掛けます。
S秘:「何処に行くの?騒がしいとこは嫌よ。
静かに出来る砂浜がいいわ。」
私:「任せて、好い場所知ってるから。」
昼に喫茶店で食事。マスターが、あれっHさんだね、
久し振り。お連れさんは誰?と笑顔で迎えてくれ、
彼女って言うか、何て言うか。と濁しますと、
いいんだ、誰でも。美人なら大歓迎だ。と笑います。
午後、浜にテントを張って準備。S秘はタオルを被って
日焼けを防いでいます。
S秘:「ねぇ、良い処ね。2人じゃ勿体無いわ。誰か
呼ぼうか?」
私:「えっ、誰? 此れから来れる人、誰か居る?」
M恵、呼んだら飛んで来るわよ。旦那も来たりして。」
私:「テント大きいのだから大丈夫だけど。」
電話して来るね。と走って行き、来るって。と戻ります。
楽しい事が有りそうな予感がします。
続
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