入社して10日くらい過ぎた時の話です。いきなり「研修」というものが始まったのでした。研修参加者は、コーチと呼ばれる50代のベテラン販売員のオバハン。そして新人の僕。そして、成績を伸び悩ましている「内田」というごく普通の大人しそうな女性(23歳くらい)の3名でした。
他のスタッフが電話帳を見ながらの架電業務を行っている間、僕たち3名は別室に移動する事になったのです。
コーチ「では、今から初任者販売研修を始めるね。内田さんは2回目かな?ま、何度きいても問題ない研修だから、初心にかえったつもりで参加してくれたらいいから。それと下腹君は初めてだね、最初は分からない事ばかりだと思うけど、流れだけ掴んでもらえればいいから」
僕・内田「ハイ」
研修で使う部屋は12畳くらいの四角い空間であり、部屋の隅っこに事務用机と、壁にホワイトボードが置いてあり、そしてホワイトボードの前では2つのパイプ椅子がお互い対面をむいて並んでいました。
僕はそのパイプ椅子の片方に座らされ、そしてオバハンが「じゃ、始めるから内田さん、外回り用の服に着替えてきて」と言ったのです。
というのも、この会社では外回りの服というのが設定されており、いわゆるリクルートスーツでした。
僕はもともと、スーツ出勤していたので着替える必要がないとの事で、すぐに椅子に座って待つ立場となったのですが、基本、この会社では内勤(架電業務)の時は私服でいいけど、外に営業に行くときには、リクルートスーツに着替えないといけないという規則があるそうです。
待つこと5分。すると私服姿だった内田さんは黒色で白いカッターシャツの襟を立てた、いわゆる、ほんとリクルートスーツ姿で現れて「よろしくお願いします」と挨拶するのでした。
どうやら、訪問販売した時のレクリエーションが今から始まるみたいです。
僕はお客さん役。そして内田さんが販売員役。内田さんがアポイントの取れたお客さん宅を訪問し、そこで商品説明を始めるという設定だったのです。
ただ、気になったのがリクルートスーツの黒のタイトスカートが、かなりミニなんですよ。(いくらなんでも、短かすぎるのでは・・・対面に座られたら目のやり場に困んぞ・・・)と、いくら鈍感な僕でもそう感じました。
もちろん、真正面にいる内田さんもそこは気になるみたいで、オバハンコーチの説明を受け居てる間、ずっとバインダーで膝元を隠しており、やっぱ気になっているんだな。というのが僕にも見て取れました。
そしてオバハンコーチの説法をメモをしながら聞いていたのですが、そこでオバハンコーチの口から驚愕の言葉が発されたのです。
コーチ「内田さん、前もいいったけど、さっきから何を隠してるの?」
内田「え・・?」
コーチ「え、じゃなくて。ほら。それ」
内田「ああ、、あの見えるから」
コーチ「何が見えるのよ」
内田「下着が・・・」
コーチ「前もいったと思うけど、見えてもいいの。ちゃんとはいてきてるんでしょ?」
僕(え・・・?wwww なにこの展開?www)
コーチ「前にも説明したとおり、表現はがさつだけど「お色気で釣る。」ほんとダイレクトに表現すれば、こうです。これがあるのとないのとでは、成績が大きく変わってくるって説明したでしょ?」
内田「はい。。いや、でも当時の説明では、お客様に見られる事もあるから、見えてもいいようなタイプのものを・・・っておっしゃってたと思うのですが」
コーチ「そうです。よく覚えているじゃない。じゃ、なぜ隠すの?」
内田「今日は、そういうつもりじゃなかったので、、」
コーチ「なに?見えてもいいようじゃないから、見せれませんってこと?」
内田「はい・・・。あの、、ほんと普通の下着なので・・・」
コーチ「じゃ、逆に質問するけど、今日、以前に連絡とっていたお客さんから電話があって、商品の購入を検討するから、今から説明に来てもらえないか。って言われたらどうするの? 今日はパンツの都合で行けません。明日にしてもらえますか?っていうの?」
内田「そういう訳じゃ・・・」
コーチ「それか、今は研修だからいいだろう。って思ってる訳?」
内田「違います。。」
コーチ「ならどうするの?」
そういうと内田は、しぶしぶ、、膝上においていたバインダーを外し、僕の目をみてきたのです。無論ん、僕はそんな正面にいる内田と目をあわせることもできず、ただコーチの方を凝視していました。そんな風に視線をコーチのほうに反らしてみても、内田の黒タイトスカートの中から、普通に真っ白なパンツが見えているんだな、、という色彩だけは視界の中に入ってきていたのです。
このコーチと内田の下りをみて、最初は(大丈夫か?)とも思いましたが、冷静に考えればオバハンコーチの言ってる事も、理論的に聞こえるといえばそう聞こえなくもないのです。
本人がどうであれ、会社は営業用の服装をいうのを設定している。それに多少お色気要素があったとしても、短いスカートで営業してはいけません。という法律がある訳ではない。嫌なら、この仕事を辞めるか、それか見えてもいいように問題のないデザインのものを着用するべきなのかもしれません。
結局、その日は午後17時まで内田さんのパンチラ研修をみっちり行われてしまい、中盤から後半にかけては、内田さんも僕がそこまで凝視していなかった事もあってか、見られる事に慣れてきている様子でした。
その日の帰りに、内田さんと同じ電車になり「ごめんねー」と向こうから何か謝ってきたのも理解できませんでしたが、、、ただただ僕は(こういう会社なんだな)というのを掴みかけた出来事でもあったのです。
ただ、今回はこの内気な内田さんだからこそ、この研修が粛々と終わっていっただけであり、このまた数日後での研修においては、内田さんのようにはいきませんでした。
なぜならその時の相手は、バリバリの営業員を自称する、(キャバクラ上りの)成績優秀者だったのです。それはパンチラ研修どころではなく、パンモロ研修といっても過言じゃないレベルの大胆さを持つ相手だったのです。
その話はおいおいするとして、あくまでここまででは、少しずつ、この異様な社風に慣れてきている僕が居て、そしてそんな僕でも、少しずつ、サプリメントの契約を取れ始めるようになってきた。という段階で終わりたいと思います。
つづく
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