経理のお仕事は給料日前の集計と計算、月末の請求書作り月初めは前月の集計と忙しいけれど毎月中頃は伝票の整理くらいしかなくヒマなんです。遊んでいるみたいに気楽にしてます^^
そんなときに一件の配達がありこれがどうもよくわからない。山の中で自社ルートからも外れてる。こんなときは普段なら下請けの赤帽さんに翌日頼むのだけどヒマだったしそろそろ就業時間だし、わたしがいっちょ行ってくるわ届けたらそのまま帰るからねと荷物を持って外に出た。
荷物と地図を見比べながら駐車場へむかうと声をかけられました。運転手しているおじさん、いや初老くらいかなT(仮名)さん。
Tさんは古株で50歳くらいだったかでみんなの嫌がる鶏糞の集荷・配達を受け持っていました。匂いが染みつくので誰も替ろうとしないなんだか孤独で寡黙なひとでした。
「う~ん、ここってどう行けばいいんだろう?」Tさんも地図を覗きこもうとして頭がゴッツこしちゃってお互いに笑っいました。「オレが運転して行ってやろうか?もう配達終わったし」
普段からあまり話さないTさんなので車中はわたしばっかりどうでもいいことしゃべってました。車は山の中、雑木林と畑ときどき農家という風景を進んで行きます。ときどき車を停め運転席と助手席の真ん中に地図を置いて二人で覗き込みます。
「しかしなんだな、あっちゃんいい匂いがする」え?何もつけてないよ?シャンプーじゃない?顔をあげて笑うとTさんはわたしの肩に顔をくっつけふんふんと嗅ぐ。首筋にキスされてるようなくすぐったい感じがしました。
「オレ臭いだろ?鶏糞だものな、自分じゃもうわからないけど匂いが身体に浸みついちゃってる。ごめんな」Tさんは明るい笑顔になって車を出した。そんなことない、仕事だもの仕方ないよ、そう言いたかったけど声にならなかった。なんだか愛しいような悲しいような気持ちが心いっぱいになって溢れてきた。
Tさんに顔を寄せて頬にキスしちゃいました。Tさんはびっくりしたような表情をし、そのあと笑顔になりました「さんきゅありがとう」
わたしは舞い上がっていて口数も多くいろいろいろいろ聞いた。Tさんは若いころ奥さんとは死別、息子がひとりいて今は離れて暮らしてる、いまのTさんはひとり暮らし、お酒も飲まないし煙草も吸わない。会社の宴会にもめったに顔を出さないし来てもすぐ帰ってしまう。
日頃のTさんの行動や哀しみが浸みてきた。なんだかとっても愛おしく思えた。
やっと配達さきをみつけ荷物を渡し伝票を受け取り車に戻ってTさんが乗り込んできたときにわたしから手を伸ばしてキスをした。もちろん今度は口に。Tさんは何も言わず黙ったまま車を出した。
気まずい雰囲気で帰りみち「なあ、このままモーテルに入ったらあっちゃんどうする?」Tさんは顔をこちらには向けずに言う。わたしは・・わたしはどうなのだろう?エッチな気分というより同情なのか憐みなのか愛しいなのかぜんぜんわからないけどこのままセックスになってもいい気もするし、してはイケナイことのような気もする。
胸が高鳴る。返事を迷ってるうちに何も言えなくなった。
Tさんは木陰に車を停めた。わたしに覆いかぶさるようにキスしてきた。「いい匂い、とても良い匂いがする」と言いながら首や耳にもキスしてくる。どきどきもするしワクワクもするけど拒否も協力もわたしにはできなかった。心の中でまだ迷っていた。
フトモモに手を置き「ね、どうする?」
わたしはうつろになってた。どう返事していいのかわからなかった。同情なのじゃないのか憐みなんじゃないのか?自分のほんとうの気持ちを探ってみるけどわからない。また返事ができない。カレシには黙っていれば気づかれるわけはない、会社のみんなにもバレたりしないでしょう、そもそもTさんとわたしはセックスしたいのだろうか?してもいいししてはいけないような背徳感も少しある、わからない。
「まさかね、ま、帰ろうか」太腿から手を外しTさんは車を出した。
きょうはどうもありがとうございました。会社に戻ってそう言うまで帰り道Tさんとはなにも会話はなかった。
3バカトリオのCがいて「おっTさんとデートかよ?気持ち良くしてもらったか?」と軽口言われたけど「ば~~か!」Tさんと合わせたように同時に声が出た。笑いながらほらもう帰るぞって言ったら「オレこれから洗車、先に行ってて。で何処で待ってる?」な~にアホなこと言ってんだか。ノー天気。
伝票を置いて戻るとTさんはすでにいなかった。なんかちょっと寂しいような気がした。「こらっバカC。早く洗車して3階に来い、先に行ってまってるぞい」「うぃ~~っすっ」
「3階」というのは行きつけのスナック、いろいろ事件やバイトなんかもした例の店^^
Tさんとの事はまだつづきがあるんだけど書き込みに疲れました。まだつづきは聞きたい?
今回はちょっとマジメに描いてみまちた^^
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