あゆみからホテルの名前を聞くと半年ほど前に改装したホテルでした。
私達の住む町から車で30分ほど走った国道沿いにあります。
この日はあゆみから旦那が確実に事務員と浮気をしていると確信してからそう日にちは経っておらず、旦那から荷物引取で帰りが遅くなるか朝方になりそうだ。と連絡があったのでした。
私はあゆみの指定した場所に迎えに行きました。
あゆみはあさみに連絡して、お母さん急用で実家に行く事になったから。晩御飯代二千円置いてあるから適当に食べて塾に行きなさい。と嘘の理由を言った。
勿論、あさみからは私の携帯に連絡がありました。
おかあ、実家行くって…。けど塾やしさ…。
と、メールが来ました。
私も、あさみに
ちゃんと勉強せなアカンで。と返信。
時間は夕方の5時を過ぎて日は落ちて暗くなって来ました。対向車はスモールライトやヘッドライトを点灯し始めてきます。
私は車をホテルの方へと走らせました。ホテルの少し手前で脇道に逸れて裏口から入る事にしました。
山あいにあるペンション形式のホテルで10坪程の建物が10数棟建っています。
空室が大半でどうせならと宿泊1万円の部屋へ向かいました。
すると、国道側の入り口から一台のミニバンが入ってきました。
あゆみは、あっ。と絶句しました。
旦那が普段使用しているミニバンで車種車番が一致しました。
私の車はフルスモーク仕様で外からは中は見えにくくなっており、旦那もまさか嫁が目の前に居ようなんて想像すらしないでしょう。
旦那のミニバンは、すーっと一室の駐車場に止まり助手席側からは清楚な松下奈緒系の事務員が降りてきて、旦那の腕にしがみついて建物内に二人は消えて行きました。
私は少し離れた建物に車を入れて先に降りて助手席側へ行きあゆみを下ろし部屋へ誘いました。
あゆみは、嫌がると思っていましたが、何か吹っ切れたのか事務員と同じ様に私の腕にしなだれかかる様にしてきたのであゆみの肩に手を掛けてぐっと引き寄せました。
私はこのチャンスを逃すとダメだろう。とあゆみにキスをしました。
するとあゆみも嫌がらずにキスを求める様にしてきました。
薄目であゆみを見ると涙をこぼしていました。
続く
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