行くと約束し、電話を切ると、母と祖母がニヤニヤしながらこちらを見てました。
「婆ちゃんと明日、誕生会のプレゼント見に行こうか?」
「う、うん」
女の子にプレゼントなんかしたことない俺、ほとんど祖母の意見によるプレゼントでした。
髪の毛が腰上くらいまである長い髪、それをいつも束ねて結っていると祖母に伝えると、リボンとか髪の毛を飾るもののセットを、祖母は選択、それをプレゼント用に包装してもらい、それを持って誕生会に行きました。
北村さんのうちに行くと、すでに何人か来てて、俺の友達も来てました。
俺は友達の横に座ろうとしました。
「マモーはこっち」
言われた通りのとこに座りました。
北村さんのお母さんが、ケーキを持ってきて、俺の前に起きました。
お菓子やジュースも並べられました。
男子は俺入れて二人、女子は北村さん入れて四人、帰省や家族旅行で来れない人もいたらしく、でもちょうどいいくらいの人数でした。
色々準備をしていた北村さんが、俺のすぐ横に座りました。
自分が座る場所のすぐ横になるよう、あえてそこに座ってと指示したんだ、アホな俺でもわかりました。
プレゼント渡して飲んで食べてお喋りして。
女子グループのプレゼントは三人共同で、オルゴール付の小物入れ、もう一人俺の友達男子はハンカチやスカーフ、バンタナのセット。
俺は祖母の選んだ髪の毛を飾るセット。
「マモーは絶対、髪の毛に関するものだと思っていたよ」
そう行って大笑いした北村さんに、何故?と聞きました。
「だっていつも髪の毛引っ張ったりしてさ、馬の尻尾とか言うし、だからそう思ってた」
喜んでもらえなかったかな~と思いました。
でも。
「新しいの欲しいなって思ってたとこだったから、いいタイミング、有難う」
そう言ってくれました。
ゲームしたり、夕方になり、お開きになりました。
新学期、北村さんは俺のプレゼントの中のリボンで髪の毛を結って、登校してきました。
北村さんが好きだ、そうゆう感情がはっきりした形で沸いてきました。
秋、運動会。
秋の太陽に長い髪の毛をキラキラとなびかせ、しなやかな走りをしながら、体操服の胸の辺りを多少上下に揺らしながら走る北村さんに、見とれてました。
冬、スキー遠足。
生まれも育ちも東京の北村さんは、転んでばかり。
手を貸して立ち上がった北村さんは再びよろけ、俺に抱きつくようにしがみつき、北村さんから漂ったいい香りが脳を刺激しました。
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