2回目、とても喜んでくれた紗希。大学3年であること。本当は違う大学に行きたいこと。お父さんが中学生の時事故で亡くなったこと、母とうまく行っていないこと、彼氏はいるが潔癖で体の関係は一切無いことなど、沢山のことを話してくれました。メールアドレスも交換しました。ただこの段階でも、まだどういうつもりでこんなに話してくれたのか判断しかねていましたし、彼女も単に会っている時間話を合わせて居るのかもしれないと思っており、お互い微妙な距離はありました。
翌週、3回目の指名。事前にメールで知らせていました。
更にいろいろ話を聞いて、卒業後もう一度大学を目指すこと、お父さんが亡くなったあと家庭が崩壊していったことを話してくれました。また、自分を傷つけて居ること(腕を見て知っていましたが)も話してくれました。なぜそうしてしまうのか自分でも分からないが、生きていることが実感できて気持ちが楽になると言っていました。
元々人から相談される機会が多かった(そういう話ができそうに思われていたのかも)ため、人の話の中からその人の心の中の動機や登場人物の思惑などが見える方だと思います。自分のことはあまり悩んだことはないですが、人から相談されると、いろいろ本気で考えてしまいます。相手も信頼して話してくれるのだろうと思いますし、なんとかしてあげたいと思います。
紗希は事情がかなり複雑で、何より自分を偽ることでしか存在できなくなっているように思い、なんとか力になりたいと強く思いました。たった3回、それも嬢と客として会っただけの他人です。しかしそんなことは気にならないほど、紗希のことを本気で考えていました。人としての相性がよかったのかもしれません。
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