2月12日。
朝目覚めると、雪が積もっていた。
道理で寒いはずだと思った瞬間、自動断捨離氏は風邪引いてないかな?と、朝っぱらから自動断捨離氏を思い出してしまう。
一応、ベランダを汚されていないか、フェンスを破壊されていないか確認したが、問題は無かった。
リビング側のベランダでも、見つかる事は無い感じですが、風邪通りが良い為、寒いだろうと思案し、隣の寝室側のベランダに、風&目隠し用に、やりもしない、以前買ったガーデニング用のウッドパネルを配置した。
2年越しに、邪魔だったウッドパネルが、日の目を見る日が来た。
自動断捨離氏に分かる様に、フェンスに「横にドアある」という貼り紙と、リビングの窓に「←ウッドパネルの横に窓」という貼り紙を用意した。
どうして自動断捨離氏の為に、折角の休みを費やし、そこまでするのか自問自答したが、やり始めると完成するまでしてしまう性分なので致し方ない。
お花見や海用に買った、折りたたみの椅子もセットしたり、寒かったら可哀想なので、使って無い毛布を用意してあげようなど、どんどん豪華な仕上がりになっていく。
子供は、「何してるの?」と聞かれるが、模様替えとしか答えられない。
そんな事をしていると、あっちも、こっちも片付けたくなり、大掛かりな片付けをする羽目になったが、逆に自動断捨離氏に感謝。
完成した寝室側のベランダを見ると、もう個室に近いが、端から見ると、全く自然で、変質者が潜んでいる様には一切見えない。
何をしてるんだろう。
子供が久しぶりにピザを食べたいというので、出前のピザを堪能し、お一人タイムにテレビを見ながら、バイオリン高いな~とワインをグビリ。
そうこうしている内に、フェンスのドアが「ギー」と鳴ったので、明日油を射しておこうと思いながら、ワイン片手に寝室へ移動。
豪華な自動断捨離氏用の半個室に驚愕しているようで、窓一枚隔てた向こうで動揺している。
昨日は相当冷えていたので、暴風防寒対策が効かないのか、震えていたので、ジェスチャーで「帰ったら?」を伝えるが、頑なに笑顔でOKマークを繰り返す自動断捨離氏。
さっきテレビのDボタンで天気見たら、また雪が降るって予報があったもの。
そら吐息も白くなるよね。
震えながらも、防寒対策の毛布をかぶって私を拝む自動断捨離氏が、徐々に不憫になりました。
私が自動断捨離氏専用BOXを作ったばっかりに、帰り際を逃しているのではないか?折角だからと無理をしているのではないか?
そう思うと、窓の前に立ち、口の前に指で「シー」のポーズをし、ドアのカギを開けてゆっくり開けると、強烈に寒い。
よくこんな状況で外に居てるなと感心しましたが、小さい声で「早く早く」と招き入れました。
自動断捨離氏は本当に律義と言うか、性格が垣間見れたのが、靴をベランダに脱ぐ際に、揃えた所に、悪い人ではないのかなと、狂った感覚全開の私。
借りてきた猫状態の自動断捨離氏は、寝室の窓際に何故か正座している。
風邪引く、あんな寒いのに早く帰ったほうがと言う私に、「すいません」の相槌で返す自動断捨離氏。
もう構図が、万引き犯と店員のコントみたい。
とりあえずコーヒーを入れてあげると落着いたのか、何も要求していないのに、素性を明かし始める自動断捨離氏。
ここまでくると、もう怖くなくなってます。
何か噛み合わないなと思っていたら、自動断捨離氏は警察を呼ばれると思っているようで、招き入れた理由を説明すると、納得した様子でしたが、素性も明かした事でうろたえていました。
名前も、住所、家族構成なども知ったので、私とすれば、もう怖くは無いので、何もしなければこのままの状況を維持しようと思っている事など、うろたえる自動断捨離氏に私の心情を伝えると、少し安堵した表情になりました。
自動断捨離氏は、手紙に同封された赤の下着が気になるらしく、もじもじしながら聞くので、一旦洗ったが趣味じゃ無いので付けなかった事を伝えると落胆した様子。
送られた下着は、次回から不要だと伝えた上で、一旦身に付けて、ショーツだけ見せて上げる事に。
いくら怖くないとは言え、知らない男性なので、窓際に座ってもらい、距離を取ってから寝間着の裾を上げて見せてあげました。
自動断捨離氏はうずうずしている様子で、自慰したいけど完全に目の前だし、躊躇しているのだろうと感じたので、凄く変な会話ですが、「するならどうぞ」と私から声を。
ハニカミ、もじもじする自動断捨離氏は、寝室の端の床に座り自慰。
ベットに座り体育座りしてそれを見る私。
かなりシュールな状況ですよね。
潔癖では無いですが、普通の私なら、見ず知らずの人を寝室にも入れませんし、しかも自慰されるなど考えられませんが、以外に「汚い」「気持ち悪い」とは思いませんでした。
ハニカミ&もじもじは「キモ」と少し思いましたが。
自動断捨離氏は意外と早く果そうになり、慌ててティッシュを渡し、無事汚されずに完了。
果てたものを持ってうろたえるので、捨てておく事を伝え、ベランダへ送り出しました。
最後長文に疲れた。
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