お互いに片手で胸を隠しながらの攻防だ。
掴んだり髪を引っ張ったり、腰にまとわりついていた衣服の残骸が邪魔そうだ。
そんな残骸でも身に付けていたいのは乙女の羞じらいからだろうか?
だがそんなものはここでは何の役にもたたない。
もともと紐でぶら下がっていただけの衣服だ。
そのうち腰から足へとずり落ち、相手の攻撃もあったからだろうが
身に付けるものは一枚だけとなった。
その時にはすでに身体を隠すのはやめて、両手で相手につかみかかっている。
砂を身体中につけながら上になったり下になったりの攻防。
時々川まで転がっていっては水に身体が浸かったりしている。
二人とも嗚咽を漏らして泣きながら闘っているようだ。
上になった方が下になった相手の髪を掴み砂に擦り付けると、
今度は反対になったときにやり返す。やったりやられたりのいかにも
女らしい戦いだった。
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