さとるさん
今日は、銭湯で少しガックリきた出来事をお話します。
先週の土曜日、年が明けて初めて主人と一緒に行きつけの銭湯に出かけました。
ところがその日、お馴染みの番台のオジサンは普段とは様子が違っていました。
女湯の入り口で「こんにちは!」と挨拶すると、いつもは「オナドルがやって来たぞ」とニコニコしながら迎えてくれるオジサンなのに、その日は何だかムッとした表情で、私だと気付くと妙にドギマギしたような感じだったからです。
違和感を覚えながら前方に目を遣ると、真正面に若い女性が全裸で立っていました。
今までお店では見たことのない、二十歳そこそこのとてもキレイで可愛い顔をした娘です。
乳房は小さめですが、若いだけに私とは肌の張りが全然違います。
お腹もキリッと引き締まっていますし、下腹部を覆う濃いヘアも健康的です。
そんな娘が比較的入り口に近い場所で、湯上りのピンク色のカラダを番台の方に向けて、汗をバスタオルで拭っていたのです。
三十歳女のカラダに夢中になったくらいのオジサンですから、若くて美しいオナドルの裸に夢見心地で見入っていたに違いありません。
そこへ客がやって来て現実に引き戻されたものですから、一瞬ムッとした表情になり、その客が選りによって前のオナドルだったので、慌ててしまったのでしょう。
それにしても、そんな若い娘がオジサンの目の前に全裸で、しかもカラダの正面を番台の方に向けて立っていることには驚かされました。
私も二十歳のときにはヌードモデルをしていましたが、その頃かりに銭湯に行ったとして、番台の男の人の前で彼女のように堂々と全裸でいられたかというと、とても無理だったと思います。
さらに驚かされたのは、彼女の横に二歳くらいの子どもがいたことでした。
彼女はその若さにも拘わらず、一児のお母さんだったのです。
自分のカラダに正面からオジサンの視線が注がれているというのに、平然としていられるのは母親ゆえの強さなのかなと感じました。
裸になって洗い場に入ると、常連のお婆さん二人が私をジロッと見ました。
いつものように「こんにちは」と挨拶だけすると、薬湯に近い一番奥のカランの前に椅子を据えました。
カランのお湯でカラダを洗い流し、薬湯の方に向き直ったとき、普段と違ってすでに調節済みであることに気が付きました。
調節後はお湯の量が多くなり、温度も高くなるのですが、いつもは私が洗い場にいると、番台をオバサンと交代したオジサンが必ず入ってきて調整してくれます。
オジサンの下心は感じながらも、薬湯に好んで入る私にとっては不可欠な行事なのです。
若い娘の裸を間近で見たくて、薬湯の調節にかこつけて洗い場に入ってきたに違いありません。
好みの女性だと口実を設けて女湯の洗い場まで入ってくるなんて、年甲斐もなくエッチなオジサンです。
そう思いながら脱衣場の方に目を遣ると、その娘は下着姿で髪をセットしている最中でした。
遠めにもキレイで可愛く、私なんかではとうてい勝負にならないと思いました。
オジサンが夢中になっても無理はありません。
外観で私が彼女に勝っているのは、胸の大きさと背の高さくらいですから…
彼女の裸を目の前にすれば、オジサンならずとも、男の人なら例外なく見入ってしまうでしょう。
そのとき、二人の常連さんの会話が聞こえてきました。
「あの娘、水商売でこれから出勤なのかね?」
「いや、あの感じからすると風俗だよ!普通の若い娘が銭湯なんか来るはずがないもの」
「こんな時間、子どもはどこに預けるんだろうか?」
「どうするんだろうね?」
二人とも意地の悪そうなお婆さんなので、私もこれまでは挨拶だけに止め、積極的に言葉を交わしたことはありませんでした。
若くてキレイな娘に対し、やっかみ半分で勝手な推測をしているところをみると、女湯を定期的に利用するにしては若い私も、いろんなことを言われていたんでしょうね。
私が洗い場にいるとオジサンが決まって入ってきたり、脱衣場では番台から私をジッと見たりすることは、歳は取っても女だけに敏感に感じ取っていることでしょうから…
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