あの日のことはハッキリ覚えています。共犯者Bが、急に有給をとって会社を休み始めて二日が経った日のことです。
私は直属の上司から、「明日は本社出勤して。俺もわからんけど人事か何かちゃうかな?」と言われたのです。
(時期的に部署移動かな?とか思いました)
そして翌日、本社に出勤し受付に「牧野です。今日、本社に呼ばれていて・・?」と声をかけると、「牧野さんですね。少々お待ちください。」と内線電話をかけたのでした。
すると受付に現れたのは、あの悪名高い、通称、董卓と呼ばれている常務だったのです。(なんで常務が私に???)
とにかく社内の噂では董卓は狡猾であるということは聞いていました。どうやら社長の親族だから。という理由だけで役員に収まっている人だそうです。ゲームの三國無双に登場する董卓に似てるということで、年齢は50代。とにかくデブでキモい。性格の悪さが顔に滲み出てる。そんな人でした。
ここからは会話形式で書いていきます。
別室へと案内された私。。。
董卓「えーと、牧野さんやね。運行管理者の。(はい)本社まで来てもらって申し訳ないんだけど、ちょっと聞きたいことがあってね」
私「はい。聞きたいこと。。。とは?」
董卓「社内でのドライバーの働き方の中に不正行為が散見されるという情報を耳にしてね。(はい)現場のことはまず運行管理者に。というところで順序立てて来てもらったんですよ」
私「不正行為・・・ですか」
董卓「日常業務の中でいろんなドライバーの運行管理をしてもらってるんだけど、何か気になる点とかあれば教えて欲しい」
私「気になるてん・・・ですか、、、いや、特に・・・」
董卓「たとえば、特定の誰かが私用で車を使ってるとか、休憩時間がとっくに過ぎているのに業務に戻らないとか、そういう点は?」
私「そうですねぇ、、、もちろん道路のことなので計算通りに運ばないこともありますし、あとは休憩とか食事、あるいは体調不良とかで運行計画通りにいかないことは多々あります」
董卓「なるほどね。あくまで、特に問題点は見当たらない。ということでいいの?」
私「・・・はい」
董卓「そっか。」
私「はい・・」
董卓「えーとね、結論から言おうか。(はい)君の運行管理チームの中で不正行為が行われてる。という点については、私の方でも裏付けが取れているんだよ。だけど、現場の運行管理者は知らないと。ここに徹底的な矛盾があるのわかる?」
私「不正を誰かがしている。っていうことですか」
董卓「そう。現場にいない私がそれを知っていて、現場にいる君が知らない。っていうことは、私が間違っているのか、あるいは君が嘘をついてるっていうことにならないか?」
私「確かに、話の理論上はそうですが・・」
(やばい!!!やばい!!バレてる!!!!!)
董卓「あくまで知らないを通すつもりか。わかった。えとね、もう2ヶ月経つかな、それくらい前のことなんだけど、私が高砂の方の取引先周りしてたんだよ。その帰りにウチのトラックが出ていくのを見かけてね。(はい)それでウチの社員がどんな運転してるのか少し見てみようと思って悪気はないんだけど尾行って言ったら変か、でも後を追って走ったんだよ(はい)そしたら、急にルート変えてどこいくのかなーなんて思って見てたら、なんとウチと取引のないところから関係のない荷物運んでるのを、、、私がこの目で見たんだよね?」
私「そんなことがあったのですか・・」
董卓「あのね、私が言いたいのは、ドラレコも装備してるしGPSもあるでしょ?それを、なぜ、運行管理者のあなたが知らないの?ってことを言いたいの?わかる?それって全然、管理できてないってことじゃない?」
私「申し訳ございません。そこまではちょっと把握できてませんでした」
董卓「もう一回聞くよ?」
私「はい」
董卓「何も知らなかった。でいいのね?」
私「はい、、、全ての運行までは目を通せていませんでした」
董卓「ははwwwwそかwwwww じゃ、この先を話すと・・・その該当ドライバーが不正行為をしてるのは明らかだよね。というか、少なくとも私はそう判断した。それで私は私なりに過去3年間分の運行データとってるでしょ?法令で決められてるやつ。それを参照して該当ドライバーのドラレコ、運転日報、G P Sの情報をとって、不正行為の証拠を掴んだんだよ。それから、、該当者(共犯者B)を呼び出して証拠を突きつけて問いただしたところ・・・・彼は全部白状した。」
私「えっ・・・なんて・・?」
董卓「彼が何を言ったか?(はい)それについては君にいう必要はないだろう。かなりデリケートな内容ですよ。簡単には話せることじゃないだろう。ええ?」
私「そ、それはそうですが、、、」
(B!!!!何を白状したの??!!! この状況やばすぎる!)
この時、私は完全に董卓から「刑事的な取り調べ」を受けに来ているんだ。との実感が湧いてきました。
もしBが、「あくまで不正行為を行ったのは自分だけ。他は関係ない」と白状したのなら、董卓は私にカマかけてる、ということになるし、もしBが本当に共犯者や私のことまで白状していたのなら、私はとっくにバレてる悪事に対して、嘘をついてるだけになってしまう。
董卓「そしてBさんは、依願退職という形で辞めることになった。本来なら懲戒解雇というところだけど、本人が素直に真実を語ったところと反省の色も強かったので、懲戒まではする必要もないかと私が判断した。」
私「はい・・・」
董卓「だけど、君は本件には関係ない。というわけね?」
私「いえ、、実は・・・具体的なところまでは知りませんが、Bささんが会社の車を私用で使ってるんじゃないか・・という噂は私も知っていました。」
董卓「あくまで噂か・・・。こうなったら仕方ないな。・・・・牧野さん(はい)そういう態度を崩さないのであれば、もう君は懲戒処分しかないね。」
私「え、、なぜ私が懲戒処分されるのですか?」
董卓「私は答えを言いましたよね?Bは全てを白状したと。まだ信じられないのかな。いや、まだ自分だけは逃げれるとか思ってるのかな?」
私「・・・・・」
董卓「Bがなぜ自主退社で、なぜ君が懲戒だか教えようか?(はい)君は、会社から資格手当をもらってるよね?(はい)そして運行管理者っていう立場だよね?(はい)だったら、ちゃんと管理しなさいよ!!!全然、管理できてないどころか、君自身も加担してるじゃないか!!!この件に!!!!!!だからイチドライバーの不正より、はるかに罪が重いよ!!!!!」
(だめだ、、完全にバレてる・・・・・)
私「すみません。申し訳ございません、、、この件に関しては私も以前から不正には気がついていましたが、私も一番立場が弱かったので断るに断りきれなかったのです・・・」
(こういって泣きました)
董卓「やっと本当のことを話す気になったということか。でも、正直な気持ちを言えば、もう遅い。最初からすぐに謝って、正直に言えばB同様に自主退職か、あるいは、まだ若いし立場が弱かったということも考慮して、けん責処分程度で考えていたが、君の場合はもう懲戒だ。それ以外にない。」
私(ただ、シクシク泣く)
董卓「この処分に君が不服なら、弁護士つけるなり民事起こすなりしてくれても結構。私の手元には君たちの不正行為の証拠データとBの発言、そして今回の君の嘘八百。全部、録音してデータに撮ってるから」
董卓「ただ、、君の反省の仕方によっては今回の判断を考えなくもない。」
私「どのように償えばいいでしょうか・・・」
董卓「償いか。いい語彙を持ってるじゃないか。そうだなぁ・・。今の時代、やれなんか言ったらパワハラや、セクハラや言われる時代だから、あえて私からは言わんよ。自分で考えたらどうだ?」
私「・・・・」
董卓「そういえば、よくウチの従業員のC君。彼と仲良いみたいだけど、、、最近はうまくいってるのかな?若いから色々と無茶してんだろwww」
(この時、私は悟ったのです。この人、私にカラダの取引を求めていると・・・・)
私「どうすれば償えるか、しばらく考えさせてください。」
董卓「それは構わんよ。では、その償い。というものがどんなものかで判断しようか。一応、これ私の連絡先。会社は関係ない。プライベートの番号だ。あとはじっくり考えたまえ」
なんせ5年前の出来事なので一文一句が正確ではないとは思いますが、思い出せるかぎり書かせて頂きました。
次回、この内容を彼氏であるCに相談したこと、そして、その結果どうなったか。について書いていきます。
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