少しの仮眠を取った後、主人は会社に行きました。
玄関先で、本当にいいんだよな?と再度確認されましたが、もう今更引くことも出来ず大丈夫だよ。と背中を押しながらそう伝えました。
主人の後ろ姿はいつもと違い、やけに小さく見えたのを覚えてます。
その日主人は正午過ぎに帰ってきました。
直ぐに話をしましたが、妻が条件を了承した件を伝えると、直ぐに上申書を書いて会社に残れるように動いてみると約束してくれたそうです。
ただ、100%残れるとは確約できない。
出来る限りの努力はするから、こちらからの連絡を待つようにと言われ、帰宅したそうです。
この件に関しては、本当に残れるように尽力してくれたそうで、1週間後には残れるとの連絡が来ました。
最初の約束通りに減給や降格、配置替え、ボーナス減額は甘受してくれと言われました。
それと、例の約束忘れずにとも念押しされました。
連絡のあった翌日から主人は会社に復帰し、いつもの日常に戻りました。
例の約束の事はすっかり忘れてしまって、普段の生活を続けていた2月の最初の水曜日に突然主人から告げられました。
今週末の土曜日、10時にとある駅のタクシー乗り場の近くで待っているようにと。。。
例の約束をすっかり忘れていた私は、は?なんの事?と本気で主人に聞いてしまいました。
主人は、ほら、例の約束だよ。。。と
私は急に現実に引き戻された感じがして、胸が締め付けられるような感覚に陥りました。
その日から、夫婦の会話も少なくなり微妙な空気が流れていたのを覚えてます。
そうこうしてるうちに、土曜日がやって来ました。
前日は何をされるんだろう?という恐怖心と緊張で殆ど寝ることが出来ず、ほぼ徹夜の状態で朝を迎えました。
シャワーを浴び、普段身に付けている下着を身に付け、ジーンズ、セーター、コート、ブーツという服装で出掛けました。
主人からは、怖かったら直ぐに連絡するようにと言われ、強く抱き締められました。
もうここまで来たら、覚悟を決めなきゃと思い、大丈夫だよ。会社の人だしそんな酷いことはしないと思うよ。怖かったら直ぐに連絡するから迎えに来てね。と告げてお出掛けしました。
※元投稿はこちら >>