スーが金曜日の夕方、あるいは土曜日の朝に俺の家に通いだすようになって、お互いにいい影響を与え合った。スーにとっては、俺の存在が日本語上達の為の身近な存在であり、なお色々な場所に連れていってくれる便利な存在でもあったと思う。
俺にとっても、今までだらしない生活をしていたが、スーが来るということで部屋の掃除をしたり、なるべく洗濯等で迷惑にならないよう、毎週木曜に洗濯を済ますという習慣も身に付いたのだった。
なにより遠い異国の人とのコミュニケーション、そういった国際的な事をやった事のない俺にとっては、スーが遊びに来てくれる事が多きな楽しみの一つでもあったのだ。
なにより、初めての出会いがあったその週の金曜日の夕方、俺が家でくつろいでいると、玄関ドアが、ピンポンとなったのだが、俺はまさかドアの向こうにいるのが脱走研修生のスーであるとは思わなかった。
俺は「ハイ」とドアを開けるとそこに立っていたのは私服姿のスーだった。ひざ下くらいまでの長さの紺色の花柄のワンピース的なものを着ていたが、俺は最初、その服装を(おばさんくさいw)と思った。まるで50歳くらいの淑女が着るようなデザインなのである。
これが茶褐色で外国人顔のスーが着るから、どこぞの民族衣装なのかな。とも見えない事もないが、日本人の20代の女の子では絶対にチョイスしないデザインであろうと確信を持って言えるのだった。
しかし、服装はダサダサであっても、軽くメイクをし、髪の毛もちゃんとシャンプー、リンス、トリートメントと、ホームレス時代(笑)にはできなかった事をやっているのだろう。(この子、こんなに可愛い子だったんだ)と目が点になってしまうのだった。
ともかく家に上げてあげると、あの時の事をねんごろに礼を言われ、チンゲンサイとナスをふんだんに使った野菜炒めのような奇妙食べ物もタッパーに入れて持ってきたのだった。
そしてスーは極貧の環境といっても差し支えのない国から日本に来日しているという事もあり、俺の部屋にあるものが珍しくてしかたなかったのだろう。プレステ、ゲーム機、電気ケトル、ガンダムのフィギア、いろんなものに目をくばっていった。
俺はそれらの品々を逐一説明してあげるところからスタートし、またそれに合わせて日本語の事も少し教えてあげたのだった。結果、この日本語を教えてあげるという事がきっかけで、スーはこの先も俺のところに通う事になっていくのだが。
ただ俺は、このスーという女の子からの、俺に対するありありと見える全面的な信頼と感謝の意から、それを裏切らないよう、いつまでも「大人ぶらないと」いけなかった。「真面目な男を」演じならなかった。その点はちょっとしんどいな。と心のどこかで感じていながらも、健全な付き合いってこういうもんなんだろうな。と割り切りをつけようと思っていた。
そして俺とスーの週に1回の関係はこの先も続いていくのだが、それからスーは様々な意図せぬ方法で俺を誘惑してくるのだった。(スーは俺を誘惑しようなんて意図は一切ない)
まず最初に俺が、ドキっとした事があるのだけど、俺の部屋にはテーブルというものがない。なので基本スタイルは地べたにお座り。ここまではいいんだけど、女の子座りってあるよね。正座を少し崩したような座り方。普通、この座り方から立ち上がるには、まずお尻を先にあげて次に膝と同時にアキレス腱の力で起き上がるのが普通だと思う。
しかし、スーの場合はまず最初に両膝を立てるところから始まって、その後に両手を自分のやや後方にもってきて、それから手の力でお尻をあげるんだよ。つまり、どんな長さのスカートをはいていても、一瞬はM字開脚みたいな瞬間を通り過ぎるので、必ずパンチラするんですよ。
そのパンチラがやけにエロイんだよね。何がエロイかというと、もともと肌が茶褐色というのは既に話した通り。太ももの裏もキレイな小麦色の太ももなんだけど、そこから白いパンツ、なんの変哲もない白いパンツなんだけど、それが異様に輝いて見えるんだわ。肌の色とのギャップというのかな。
しかも、白パンツといっても、きっと安物スーパーで5枚で300円とか、適当にカゴに入っているやつを買っているんだと思う。なのでデザインが、水玉とか、ボーダーラインとか、ロリ系デザインなのですよ。
スー本体のスタイルは胸もあってクビレもあって、足も長いという、かなり高得点な女の子なのだが、そんなモデル体型の女の子がロリパンはいてるというギャップもやばいんだよな。
この座った状態からの起き上がり方は、もうクセになっているんだと思う。俺だって目の保養になるので注意したりする事なく、スルーしながら楽しんでいた。これがまず最初の、、俺の中に芽生えた、「エロ願望」の切っ掛けだった。
さらに、スーはこの先に俺の部屋で壁に座布団を置いたり枕を置いたりして背もたれにし、俺の部屋にある漫画を読んだりする事もあるんだけど、その時は体育座りした状態で背中を壁にもたれかけさせる。やはりこの時もパンチラするんだよね。
この時はこんな無防備にパンチラしてくれる女の子の気を損ねまいと、「パンツみえてるよ」なんていう忠告はしなかったが、少し先の話になるんだけど、結局、注意とまではいかないけど、本人に指摘したんだよ。「あまり男の人の前で下着見せないほうがいいよ」と、すると帰ってきた言葉がこれまた面白い「なんで?ちゃんとはいてるのに」だった。
それを少し深く聞いてみたら、、、、基本、本国のスーの民族においては、パンツなんていうものを履く文化がないんだと。ロンギーだか、ロンジーだったか、ロングスカートくらいの長さがある筒状の布の中にストンと自分が入り、それをぐるぐると腰の部分で巻き付けるような恰好をしているそうだ。
なので日本に来て、作業ズボンをはく環境になって初めて、ノーパンだとザラザラと痛いのでパンツを買った。というのだった。なので、スーからすれば、ノーパン姿を見られるのは困るが、ちゃんとはいているんだから、それが見えて何が悪いの?という程度の事だったらしい。
そこで先ほどの座った状態からの起き上がりかたにつながるんだけど、このロンギーをつけているときは、スーの立ち上がり方でも見えないシステムになっているんだよね。
(なるほど)と思った瞬間だった。そして俺は「下着はね、俺たちくらいの親しい人の間柄だったら気にしなくていいけど、お年寄りとかだと失礼だと考える人もいるからw」と訂正しておいた(笑)ちょとした小ネタでした。
つづく
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