ところが実際の私は、密かに彼のキスを待ち、その期待と緊張とでしどけなく酔い、それだけではなくはしたなく下着を濡らしてそこにいました。普通の話をしていてもどこか上の空で、トイレに立つたびに立ち上る自分の女の匂いに気付かされ理性が薄れていくのをどうにもできませんでした。会社の先輩としてのあるべき姿からはとうに離れ、必要以上にはしゃぎ、浅ましい欲望が下着をつき通って溢れ出し匂い立つのが座っていても自分で感じられ、誤魔化したいのか、気づいてほしいのか、もうよくわかりませんでした。
どんな話の流れだったのか、何か褒められて調子に乗ったのか、今となってはそれもあやふやなのですが、
「どれくらいあるか、当てて?」
気がつくと私は、彼の両手を後ろから引き寄せて自分の胸に当てて、そんなことを言っていました。
精一杯自分を弁護すると「大丈夫、こんなことをしても墜ちない」と、楔を打ちたかったのかとも思いますが、よくわかりません。太ってしまってとても美しいとは言えない自分の体の中で唯一マシなところを彼にアピールしたかったのでしょうか。
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