11月下旬。
その日は天気が悪くて、昼過ぎから私の部屋でくつろいでいました。やす君は冬休みに入ったら合宿免許に行く予定なので、こういう時間は貴重です。
出来上がってきた成人式の前撮り写真を見てもらった後で、やす君が不意にテーブルの下に置いてあったファッション誌を指し「これ見てもいい?」と言うので「うん」と答えるとその雑誌を手に取りました。
「ん?何これ?」
雑誌の下に置いてあった、その存在のことを私は完全に忘れていました。
私が止める間もなく、やす君は雑誌をその脇に置いて白い紙を手に取ります。
(ヤバい・・・・・・)
やす君はそれを見ます。
「どういうこと?」
「大丈夫なんでもないから気にしないで」
「いや、どうしたの?」
「本当に何でもないの」
「いや・・・気になるから」
それは、○○産婦人科と書かれた病院の領収書でした。私が一週間前に行った時のものです。
「大丈夫なの、本当にそういうのじゃないから」
たまに『ナマ』ですることもあったので、その可能性はありました。ただ、やす君が今、心配しているであろうそれを否定します。
「じゃあ、なに?」
「うん、ちょっとね。本当に大丈夫だから」
「トモミ、ちゃんと言って。大丈夫だから」
お互いが主語をはっきりとさせないまま『大丈夫』の応酬です。
「本当に、安心してって。できたとかじゃないから」
「じゃ、どっか悪いの」
本当のことは言えません。けれど、テイのいい言い訳も見つかりません。
「ううん。大丈夫・・・」
「え?何?本当に言ってよ」
「大丈夫なんだって」
「できたんでしょ?」
「違うよ」
私も苦しくなってきました。けれど、理由を言いたくはありません。
やす君は一度、大きく深呼吸をしました。
「俺、大丈夫だよ。もしそうでも働きながらでも学校行くし。だから、正直に言って」
(どうしよう・・・やす君が真剣だ。そして、私が妊娠したと思いこんでる・・)
「うん、でも本当に本当にそうじゃないから」
「じゃ、どこか悪いの?」
もうこの繰り返しです。
「ううん、大丈夫だよ」
「調子悪かったの?」
「そうでもないんだけど・・・」
「言いづらいことかもしれないけど、トモミも逆の立場だったら心配でしょ?だから言ってよ」
「うん・・・」
「なに?」
今度は私が深呼吸をしました。一度は決心をしたつもりでしたが、やっぱり言い出す勇気がでません。そんな私をやす君は急かします。
「トモミ大丈夫だから、ほら言って」
「うん、あのね・・・」
私は、つい一週間前のことを話しました。
いつぞや、やす君がラブホテルで買ったピンクローターを私が持ち帰ってから、それでたまにオナニーをするようになっていました。
いつも、それをクリトリスにあててから中へ入れていました。その日も同じように・・・して、終えて中から取り出す時に悲劇は起きました。
振動部につながる紐を引っ張って取り出そうとすると、紐が切れました。
私はなんとかそれを指で取り出そうとしますが、取れません。焦ります。
綿棒なども使って試みますが、取れませんでした。
(どうしよう・・・どうしよう・・・)
試行錯誤して、いろいろと試しましたが結局は取れませんでした。
ただ、このままにしておく訳にはいきません。
恥を偲んで翌朝、病院へ行くことにします。
携帯電話で調べた女性の先生の病院です。
その病院へ行くと50代ぐらいの女性がコンシェルジュとして、受付前に簡単に話を聞いてくれます。
言葉を選んで、説明したいのですが上手く言葉が出てきません。
「あの・・・その・・・」
「大丈夫ですよ。安心して話してください」
その言葉を信用して、説明します。
「あの・・・オモチャの紐が切れてしまって、それで、その・・あそこから取れなくなってしまって・・・」
「そうなんですね。安心してください、大丈夫ですよ。じゃ、あちらでまず受付しましょうか」
そう、優しく私を受付へと案内してくれます。
「はい・・・」
受付を済ませてから、座ります。周りはお腹の大きいママさんが沢山いて我が子の誕生を待ちかねているその表情からは幸せな雰囲気を漂わせているように感じます。
そんな中、こんなことで病院に来ている私という存在が恥ずかしくなってきます。
しばらく待つと、私の名前が呼ばれ診察室へ入れられました。検索したとおり女性の先生です。
先生はあまり私に詳しく尋ねたりはしませんでした。
「いつからですか?」
「昨日の夜からです」
「はい、わかりました。じゃ、この台に下着を脱いで乗ってくださいね」
言われた通りにします。
映画やドラマなどで見かける、あの台に乗りました。
(毛も無いし、オモチャ使って・・・嗚呼、絶対に先生、私のことそういう人だって思ってるよね・・)
先生が
「はーい、ちょっと見ますね。冷たいけど我慢してちょうだいね」
私からは見えませんが、金属の器具であそこを拡げられているのが分かります。
「はーい、ちょっと我慢してねぇ」
そのまま拡げられて、私の中のローターが取り出されました。
そのまま消毒もされます。
昨晩、あんなに苦労したのに実にあっさりと取ってもらいました。
やす君は明らかに笑うのを我慢しています。だから、言いたくありませんでした。さっきまではあんなにシリアスな顔をしていたのに・・・。
「もう大丈夫なの?」
にやけた顔で聞いてきます。
「大丈夫」
恥ずかしくてたまりません。だいたい、このあとの会話も想像がつきます。
「トモミ、あれ使ってオナニーしてたんだ」
「・・・」
やっぱり、思った通りです。
やす君はローターをラブホテルで買って以来、それを見てもいませんでしたが、私はそれをこっそりと使っていたこと、そもそもオナニーしていたことを・・・そして、それで病院に行ったことを今知り、とても嫌らしい顔をしています。
「ねぇ・・・トモミもオナニーするんだね」
「・・・・・」
一度、夏に自分でするところを見せたことはあったけど、普段から1人でもしていたこを知られて恥ずかしさでいっぱいになります。
「トモミえっちだよね」
にやついた顔でそう言ってきます。その顔が憎たらしくてたまりません。
私は返答できません。
「トモミのオナニーまた見たいな」
「やだよ・・・」
「いいじゃん、もう一回見せてよ」
「やだって・・・」
「いつもしてるみたいに見せてよ」
「いやだってば」
「お願い。一生のお願い」
「それ何回か聞いたことあると思う」
こうなってくると、折れないやす君。
「わかった、今日見せてくれたら、もう見たいって言わないからさ。お願い」
「本当に?」
「本当に。もう言わない」
「絶対だよ・・・ぜ・っ・た・い!!」
「うん。分かった。俺さドアの隙間から見てるから、1人だと思ってしてね。あと、裸でお願い」
「注文多くない?」
「だって、これっきりでしょ。いいじゃん」
「もぉ・・・」
やす君は部屋を出ました。ドアの隙間からはやす君の姿は見えない程の小さな隙間です。私は、服を脱いで下着も取ります。
ベッドの上に足を開いて座ります。ドアの外からは音もしません。
それでも確実に見られているのかと思うといつもとは違います。
左手で胸を触り、右手をクリトリスに向けるともう濡れていました。
乳首を転がすように撫でて、クリトリスを刺激します。クチュという感触がします。次第に興奮してきました。
覗いているやす君を意識しながら、わざと少し音がするように触ります。
普段は声は出しませんが、今日は違います。
「んんんぅ」とか「はぁっっ」と喘ぎます。
いつもはクリトリスだけのオナニーですが、指を中へ1本挿れました。
「やす君・・・はぁっ・・」
と声を出します。
興奮の度合いが上がってきます。
「お願い、やす君もう来て・・・」
動きはありません。もう一度
「やす君ってばぁ、お願いもう来て。ねぇ、しよう・・・」
そう言うと、やっとドアが開きました。
やす君は私の隣に座り
「いつも、こんなえっちにオナニーしてるの?」
変わらずのいやらしい顔で聞いてきます。
「今日は特別だよ・・・」
「そうなんだ。もうしたくなっちゃったの?」
「うん・・・えっちしたい・・」
「もう、しょうがないなぁ」と言わんばかりの顔でやす君が脱ぎました。
服を脱いだやす君が
「トモミ、俺のこといっぱい気持ちよくしてみて」
と言って、仰向けになります。
「うん」
キスをしてから乳首を触りながら耳、首と舐め回します。
だんだんと下がって行って、乳首を舐めます。もう勃っている乳首を舌で弄るとやす君が喘ぎ声を出します。
舐められて濡れた乳首を触られるのが好きなやす君。
「ぁあっ・・トモミ、すごい気持ちいい・・・」
私はこれを聞くと幸福感が増します。いつもより長めに乳首をしてあげてから、おちんちんへ移動しました。手のひらでおちんちんの先っぽをこねくり回すようにしてタマタマを舐めます。
「んんんぅ・・・」
悦ぶやす君。
タマタマを口に含むようにして口の中で、そこに舌を這わせます。
「あああぁっ・・・」
それから、おちんちん全体を舐めてから口に含んでスロートです。
口だけでフェラチオをして両手で乳首を触ってあげると、悶えるやす君が可愛いです。
突然、やす君が
「こっちにお尻むけて・・・」
最初、言われている意味が分かりませんでした。
「トモミ、覆いかぶさるようになってこっちにお尻向けて」
ホテルのAVでは観たことのあった、69を示唆しているようです。
言われたとおりの体勢になって、やす君のを咥えます。が、舐められながらだと上手くできません。
おちんちんを咥えながら
「んぅっ・・・んぱぁっ・・ううっ・・・」
声が出ます。
「やす君・・・だめこれ、できない・・」
フェラチオに集中できないということを伝えます。
「しょうがないなぁ」
と言いつつも、やす君はどこか嬉しそうでもあります。
私が寝るようにされて、やす君はクリトリスを舐めてきます。
「あぁぁ・・・」
やす君も私と同じように舐めながら、両手で乳首を攻めてきます。
「んんんぅっ・・・やす君、気持ちいいよぉ・・」
やす君がクリトリスを吸うようにします。そして、右手が乳首からおまんこに移ってきました。吸われながら指を挿れられます。
「んんあぁっ・・・はあっ・・」
「トモミ、凄い濡れてるよ。ヌルヌル・・・」
「言わなくていいからぁ・・・」
しばらくされるとグチュグチュと音がしてきます。
「んんぅ・・・やす君もうしよっ・・」
「うん」
やす君が私のベッドに常備されているコンドームを取り出して、着けます。
(今日はゴムするんだ・・・あんなこと話した後だからかな・・)
やす君はコンドームを装着した、おちんちんをおまんこにあてがうと
「トモミ、お願いしてみて・・・」
そう言われるのは久しぶりのような気がします。
「やす君のおっきなおちんちんでトモミのえっちなパイパンおまんこいっぱいにして下さい・・・」
「トモミえっち~」
「早くぅ・・・」
そう言うと、やす君のおちんちんがゆっくりと挿ってきました。キスをしながらやす君が動きます。
「んんぅっ・・気持ちいいよ・・・やす君・・」
「俺も」
「ねぇ・・・乳首舐めて・・」
やす君は私のおねだりを聞いてくれます
「あぁっ・・・んぬぅっ・・ぁあっ・・」
「気持ちいい?」
「うんっ・・・気持ちいいよっ・・」
やす君が私の上体を抱えるよう起こします。私が動きます。
やす君はまた私のおっぱいを舐めてくれます。
「あぁっ・・やす君、今日やばいかも・・・」
「ヤバいって?」
「凄い気持ちいい・・・」
腰を前後に動かしながら、言います。
「イキそう?」
「うんっ・・・イキそぉ・・乳首吸って・・」
やす君は言った通りにしてくれます。
やす君の首に回す私の手に力が入ります。
「ぁぁあっ・・・イクぅ・・」
「いいよ。トモミ、イッて・・・」
「うんんぅ・・・イクっ・・」
私は恥ずかしながら、自分で動きながら絶頂を迎えてしまいました。そのまま、少し呼吸を整えてからまた寝かせられます。
抜かないで体位を変えるのはいつものことです。
また正常位でやす君が動き始めます。
「んんっ・・・はぁっっ・・」
「ああ、トモミ・・・」
「やす君・・・ぁあっ・・」
「俺もさっき我慢してたから、もうヤバい・・・」
「うん、いいよぉ・・・」
やす君がイク為に動きを速めます。
「ああぁっ・・・んんぅっ・・」
「イク」
やす君のおちんちんがイッたことが中から伝わってきました。
後処理を終えて2人でベッドで横になります。
「凄い気持ち良かった」
「俺も」
優しくキスをしてくれます。
「ねぇやす君。ちょっと休んだら、またしよっ」
「うん、もう一回する」
そんなことを話しているうちに眠ってしまいました。
物音に気付いて目を覚ました瞬間
「あれぇ~トモー?居る??」
目を開けた時には「時既に遅し」でした。
ドアを開けた姉と目が合います。
「あ、ごめん」
慌ててドアを締める姉。
私達の大部分は布団で隠れていましたが、何も纏っていない両肩が出ていました。何をしていたかは明白だったはずです。
慌てて、2人で服を着ます。時計を見ると19時でした。
私だけ部屋から出て、姉に
「ごめん、まだご飯の準備してなかった」
と言うと
「仲良いねぇ」
と意味ありげに微笑まれて恥ずかしくなります。
それを遮るように
「何食べる??」
と姉に聞くのが精一杯です。
~続く~
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