4月下旬。
私達の住む街にも桜前線が北上してきました。やす君と出会って、付き合ってからもう半年が過ぎます。一年前、この街に来た時は恋愛ごととは程遠いと思っていたのに・・・。それだけに、やす君との日々に感謝をせずにはいられません。
ダイエットの方も順調です。目標にしていた体重にも目前です。始めた当初に比べたらそのスピードは緩やかになりましたが、あとはもうその時を待つばかりです。焦りはまったくありません。
デートの度にプリクラを撮るのが、楽しくてしょうがありません。
昨年まで着ていた服を買い替えなくてはならないのでお金がかかるけれど、オシャレする楽しさがあります。お財布と相談しながら、できる範囲内でそれを楽しみます。
私のダイエットに対して、やす君が
「もういいんじゃない?」
「なんで?」
「いや、痩せて可愛くなったら・・・寄ってくる奴がいるかもしれないじゃん」
「あははっ。大丈夫だって!」
「うーーーん」
腑に落ちない様子です。
「ヨチヨチ、やす君可愛いでしゅね」
少しだけ、ヤキモチを妬いてくれることが嬉しいです。
私は、会う度にやす君にアルバイト先で使うシールのゴミになる剥離紙を短い手紙にして毎回渡していました。それに、その感情をストレートに書きました。目の前で読んでいる、やす君の顔がみるみるうちに紅潮していきます。私はそれを見て自然と笑ってしまいました。
ある日、やす君に学校の友達との花見に誘われました。
一応、学校との友達の会に行っちゃ悪いかなと思って断ると、やす君の友達が私にもと誘ってくれていると言うので参加することにしました。
やす君の友達に会うのは初めてなので緊張します。
その日はやす君と待ち合わせてから花見の会場に向かいまいた。公園内は、出店や花見をしている人たちでとても賑わっています。
公園の中を進むと、やす君が「あそこだ!」と友達が陣取っていた場所を見つけました。やす君に続いてその場所に向かいます。
「ごめん、ちょっと遅れた」
やす君が友達数人に挨拶をします。私も続いて「はじめまして」と挨拶をしました。
「あぁ、どうもはじめまして」と1人が返してくれると、それに他の友だちも「どうも」と続きました。1人だけ女の子もいて、その子が最後に「こんにちは」と挨拶してくれます。
私はその子の隣に座ります。やす君も私の隣に腰をおろしました。1人3000円の会費を皆から「チューバッカ」と呼ばれている幹事さんに渡しました。
思わず、やす君に聞きます。
「なんでチューバッカって呼ばれてるの?」
「スターウォーズのチューバッカみたいだから」
確かに、背が大きくて体の厚みもあって・・・あまり似合っていない茶髪はチューバッカみたいだなと関心してしまいます。
それぞれ缶ビールや缶チューハイを手に取り乾杯してから、自己紹介をしました。一通り、それが終わると「本当にヤスに彼女がいるとは・・・」と1人が言いました。
「えっ!?なんでですか??」
聞かずにはいられません。
「だって、彼女できたとは聞いてたんだけど会わせてくれないし、だってヤスだよ!人見知りだしさ・・・本当に居たなんて信じられないんだよ。指輪もダミーじゃないかって皆言ってたんだよ」
チューバッカさんが『だって』に意味を含んで津軽弁混じりでそう言いました。それに、バレンタインの時に買ったペアリングも疑われていたなんて。でも、学校に行く時も指輪をしてくれていたことを知り嬉しさがあります。
「確かに人見知りですよね(笑)」
そう私がチューバッカさんに私が加勢しました。
「それは、お前だって変わらないじゃん」
やす君がチューバッカさんに反論します。
「いやいや・・・お前ここに居る奴らに自分から声かけて友達になった奴いねーだろ」
「そうだっけ??」
やす君がとぼけます。
それまで友達と居るやす君を見たことのない私は、微笑ましくそれを楽しんでいます。
そして、このグループの出来た経緯が話されました。チューバッカさんとやす君の数人が一年生の時に同じゼミで、チューバッカさんからやす君に話かけてから遊ぶようになったそうで、それ以外の人はチューバッカさんがやす君に引き合わせてからの仲のようです。
「チューバッカさんに頭上がらないね」
「え!?そんなことないよ」
少しだけバツの悪そうなやす君。飲めないながらも、その恥ずかしさからか缶チューハイをグッと飲みました。
「そうそう、ヤスは俺にもっと感謝しろよ」
「感謝しなきゃならないのは、お前じゃん!何回ノート貸したと思ってんだよ」
「ヤスに借りなくても、他に借りれるアテはあるんだよ」
「じゃ、もう貸さないからな」
この雰囲気から、一番仲のいいのがチューバッカさんなんだと自然と分かりました。
(今度、私の友達にも会わせてみようかな・・・)
私も、そんなに友達が多い方ではありませんがこういうのも楽しくて良いなと思いました。
昼過ぎから始まったこの花見も、もう辺りは暗くなり始めて街灯が点灯しています。肌寒さも感じられるようになりました。
私達は協力しながら片付けを始めます。
やす君は、周りのペースに少しでもついていこうと思ったのかいつもより多めに飲んでいて、その頃にはもう使いものにはなりません。
(私も強い方ではないので3~4本飲んだだけですけど)
「ヤス酔ってんなぁ。トモミちゃん、帰り大丈夫?」
「大丈夫かなぁ?でも、ゆっくり帰れば大丈夫だと思います」
チューバッカさんが気遣ってくれます。
「じゃ、またね~」
帰りの挨拶をしてくれ、私も
「また、今度~」と返して、皆さんを見送りました。私によたれかかるやす君も腕を上げそれに答えていました。
「ねぇ、大丈夫?」
「うん・・・ちょっと、休めば大丈夫」
近くにあったベンチに2人で座りました。全然大丈夫そうじゃありあません。
「水買ってこようか?」
「いや、大丈夫・・・」
「本当に?」
「うん」
本人はそう言うものの、その気配はありません。
「じゃ、一緒にコンビニ行って水買おう。私も飲みたいし」
「うん」
公園を出て、ちょっと先にあるコンビニまでやす君は私の肩につかまりながら歩きます。
やっとの思いでコンビニ辿り着き水を買いました。
そして、歩道の段差のところに座って水を飲みます。
「大丈夫・・・じゃないよね?」
「大丈夫だって」
「うーん」
私はそこから少し離れて姉に電話をしました。ちょうど帰宅したところだったようです。
「お姉ちゃん、本当に悪いんだけど迎えにきてくれない?」
「わかった、いいよ(笑)そんなに酔ってるんだ?」
「まっすぐ歩けてないんだもん」
「じゃ、ちょっと待ってて」
しばらくすると、お姉ちゃんが車で来てくれました。有無を言わさず、やす君を車に乗せます。
「本当にすいません・・・」
やす君はしきりに姉に謝ります。それを姉は面白そうにしています。
やす君は私の部屋に入ると、ベッドの上に倒れ込むようにして横になりました。間もなく、寝息をたてます。やす君の靴下を脱がせてあげて、ベルトを外してあげてから布団をかけました。
私は1人でお風呂に入ってから、やす君の寝るベッドに入ります。起きる気配はありません。私もすぐに眠ってしまいました。
胸に感触がして、目を覚まします。
やす君が私の胸を触っていました。
「んんぅ・・・ちょっと・・」
「ごめん・・・」
枕元の携帯電話を取って見るとまだ5時です。
私はやす君の右腕を取って、腕枕させました。そして、また眠りにつこうとします。やす君が左腕を私の背中へ回して優しく包んでくれました。
私は顔を上げてキスをしました。
「お酒臭ぁ~~」
「ごめん」
「無理してたもんね」
「やっぱり、もう少しは飲めるようにはならなきゃな・・・ごめんね、昨日」
「ううん、大丈夫。あっ、そうだ。学校行く時も指輪してるんだね」
「してるよ。バイトの時は汚しちゃうかなと思って外してるけど」
「えへへっ。やす君ってさ・・・」
「えっ、なに?」
「私のこと本当に好きだよね(笑)」
「なんだよ、それ・・・トモミは違うの?」
「好きだよ」
また、キスをしました。
「ねぇねぇ・・・」
私は背中に回されていた左手を取って、服の中に招き入れてから
「おっぱいの方が好きなんじゃないの?」
「トモミのおっぱいが好き」
やす君が胸を揉み始めます。寝起きでまだ力が入らないからか敏感に感じてしまいます。
「ううっ・・んん」
「あったかくて柔らかい・・・」
やす君の指がすぐに乳首を刺激してきました。
「あぁっ・・・」
私は顔をやす君に向けて、キスをせがみます。やっぱりお酒臭い、やす君。
それでもなんだか今日はやす君に甘えたい気分です。
キスをしながら、下着の中に手を入れておちんちんを擦ります。
固くなったものを触ると更に甘えたくなりました。唇を離して
「ねぇ、やす君・・・おまんこ舐めて」
「うん」
やす君は潜りこんで行って、ズボンと下着を脱がせてくれます。
そして、足を開いて、そこへ顔を埋めました。
クリトリスをペロペロとしてくれます。
「あああっ・・・」
やす君は舐めてから、クリトリスを吸います。力の入らない体に快感が襲ってきます。
「ああんっ・・ううっ・・」
姉に聞こえないように気を遣って小声で感じます。
クチュクチュと音がします。
舐めるやす君をポンポンと叩きました。
「ねぇ・・もうしよ・・・」
「うん」
もうその頃には、私のベッドにも常備されていたコンドームをやす君が取り出し、装着してから正常位で繋がりました。
やす君が、自分の服が汚れないように裾を少しめくります。私もキャミソールとパーカーを捲りあげて胸を露わにしました。
そこへやす君が、口を寄せて乳首を舐めながら動きます。
右手をやす君の背中へ回して、左腕で口元を塞ぎ込みます。
朝のこんな時間からする甘えるエッチが気持ちよくて仕方ありません。
「んぅっ・・・はぁっ・・んんっ・・・」
「トモミ・・・もうイキそう・・」
「だめぇ・・・まだぁ・・」
私はやす君が動けないように、両足をやす君の腰へ絡めました。
「まだ・・ダメなの・・・?」
「うん・・・もうちょっと・・」
やす君がキスをしてくれながら、制限された範囲で腰を動かします。そのまましばらくすると
「ねぇ・・まだダメ?」
「じゃあ・・・お姉ちゃん仕事行ったらまたしてくれる?」
「うん、いっぱいする」
「じゃあ、いいよ」
私は疲れてきた両足を解くと、やす君の動きが激しくなります。
「ああっ・・んんんぅっ・・」
「あーイク・・・」
「んんぅ」
私は唇をまた、やす君に向けます。それに応えてくれるやす君。
程なくして、やす君はイキました。けれど、そのままキスをしばらく続けました。
それを終えてから、私とやす君は上の服も脱いで全裸で寄り添うあうようにして姉が出勤するのを待ちながら眠りにつこうとします。
「ねぇ、今度私の友達にも会ってみる?」
「えっ!?いいけど・・・」
「いいけど?」
「緊張しそう(汗)」
「なんでよぉ」
「それは絶対緊張すると思う・・・」
「そのうち、会わせるからね(笑)」
~続く~
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