ばぶさんありがとうございます。
友達の名前は健一にしときます。
私が健一の車に乗り込むと「どこ行く?」と聞かれた。
「健一は?」
「どこでもいいよ」
悩んだあげく、さほど遠くないショッピングモールに向かった。
ショッピングモールに着いて、駐車場を歩いていると足を滑らせた。
幸い転びはしなかったが、健一は「あぶなかっかしい」と、私の手を握った。
そのまま中に入った。
ブラブラとペットショップを見たり、バックを見たりしてたが、中は暖房がきいてて喉が乾いた。
「喉乾かない?」
「どっか入るか」
よくあるチェーン店のカフェに少し待たされてから入った。
健一はアイスコーヒー
私は、フラペチーノとサンドイッチを頼んだ。
「お前の甘そう」
健一が少し嫌そうに言う。
私は、サンドイッチを分けながら
「ちょっと飲む?」と聞いた。
「飲んでみっかな」
ストローから一口飲んだ。
「やっぱ、甘い」
口直しのようにアイスコーヒーを飲む。
「ストロー 間接キスだー」
私がふざけて言うと、
健一は「またまた」と言う。
お互い触れてはいけないような傷口。
胸が少しチクッとした気分。
嫌われたくないって思った。
「あのさ」
「何?」
「…この後どうする?」
「もう少しここにいる?」
「ここはもういいだろ」
「じゃ、どこ行く?」
健一は黙ってる。
「行きたいとこある?」
「静かなとこ」
「ゆっくり喋れるとこ?」
「そうだな」
「健一の家?」
「でも、いいし…」
「どこ?」
「どこかな」
私は、答えがわかっていた。
ただ言って違ったら恥ずかし過ぎる。
「何となくわかるけど」
「どう?」
「まぁ…」
「今日断られたら友達に戻るって決めてるから」
「勝手に決めないでよ」
「だらだらしてもしょうがない」
私は考えた。
「私が付き合いたいって言ったらオッケーなの?」
「そう言うことだね」
「そっかー」
フラペチーノをぐるぐる掻き回す。
「とりあえず付き合ってみようか」
「かるっ」
「嫌なの?」
「いや、あっけない」
「そんなもんでしょ」
私の本心は友達には戻りたくなかった。
欲望もそのうち愛情に変わる確信があった。
何故なら、私は女だから。
カフェを出て手を繋ぎながら車に戻る。
シートベルトを締めてから言った。
ここでアドバイスされたように。
「ちょっと言いづらいんだけど…ゴムはあった方がいいと思う」
「ホテルにあると思うけど買ってくか?」
「そうして」
途中で適当な薬局で健一が買ってきた。
それからホテルに行った。
駐車場から手を繋ぐ。
エレベーターに乗ると腰に手を回す。
部屋に入るとベットに転がった。
「考えてみたら勿体なくない?健一の部屋でも良かったのに」
「この前、声我慢してたから」
「そっか」
「今日は聞ける」
「健一って変態だったんだね」
「真顔でいうなや」
キャッキャしながら、バスタブにお湯を溜めた。
「泡ぶろー めっちゃ光るー」
ピカピカ光るバスタブに電気を消して入った。
「なんかロマンチックー」
健一は、顎まで泡に埋もれてた。
「口に入るよ」
私は、髪を垂らしたまま濡れるのも気にせずに健一に抱きついた。
今度は私からキスをした。
出された健一の舌を吸った。
私が舌を出すと健一が吸った。
暑さとキスで頭がトロトロになる。
「本当にいいのか?」
「今、言う?」
「何となく」
「大好きよ」
抱きつきながら、自分でも「大好き」は言い過ぎかと思った。
腕をほどいて見つめあった。
どことなく揺れてる健一の瞳。
「健一は?」
「言わない」
「ずるいよ…」
また私からキスをした。
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