「何、気になる?」
「え?」
「さっきからチラチラ見てる」
そう言うと紙袋を指差す。
「見てないですよ」
「見てたよ」
先輩は、四つん這いで紙袋を取りに行った。
ガサガサと中身を出すと無造作に床に置く。
「これって冗談ですよね?」
「いや…」
声が掠れて咳払いした。
「大きいですよ」
「その為のローションだろ」
「ですけど…」
先輩は、商品のビニールを剥がしてキッチンに行く。
「何してるんですか?」
「中に入れる前に洗ってるんだよ」
「…痛かったら止めて貰えますよね?」
「あぁ…うん、大丈夫」
「私、どうすればいいですか?」
「下着脱いでソファーに座ってて」
「はい…あの、電気は?」
「つけといて」
「わかりました、ちょっとシャワー借りてもいいですか?」
「勝手に使って」
体だけ洗ってからタオルを巻いて部屋の様子を伺いに顔を覗かせてみると、先輩は床に座ってビールを飲んでいた。
「先輩、今日は飲みに徹しますか?」
「なんで?」
「その方が楽しいかなって」
先輩は、手首を曲げてチョイチョイと私を呼んだ。
私は、タオルが落ちないように押さえながら側に寄る。
「ゆうなはさ」
「はい」
「どんな事されたいの?」
「え~別に…お任せします」
「そこは、隠すんだ」
「Mなんで…」
「Mでも色々あるよ」
「例えば?」
「例えば露出とか」
「無理です、無理。絶対に露出はしません」
慌てながら否定すると先輩は小首を傾げる。
「羞恥とか?」
「…恥ずかしいのは好きかも」
「そうなの?」
「好きな人になら」
「そうかぁ…」
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