最初に王様になったのは中野咲だった。高校時代の中野咲なら大胆な命令をするはずだが、本性を隠しているのか困った顔で「え…どうしよう、命令するんですよね」とまるで始めてかのように戸惑っていた。猫かぶりやがって。そう思っているのは僕だけで先輩達は「始めてなんだね、どんな質問でもいいんだよ、ゲーム始めて一発目だし普通はキスとか抱き合うとかから始めて、だんだんハードルをあげていくかな」と最後はこの場でヤってしまおうという下心見え見えに優しく教えた。しかし僕にとっては先輩の下心は好都合。エロいムードになればなるほど口説きやすくなるし、帰りにホテルに連れ込みやすいと思ってた。そして皆が注目する中、中野咲の命令。「…じゃあ、2番と4番が…て…手をつないで下さい」なんだそれ。清楚ぶるのもいい加減にしろと僕は思ったが先輩達は逆だった。「可愛い~」と汚れを知らない中野咲の評価を上げていた。彼氏がいるのに浮気してホテルに行くような女が、そう思いながら4番だった僕は2番の女と手をつないだ。それだけで大盛り上がり。この王様ゲーム…歯止めがきかなくなる…最後は乱交状態になるかもしれない…誰もがそう思う、そんな状態で2回目が始まった。続く。
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